ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

パラジャーノフ サヤト.ノヴァ ざくろの色

2018年11月30日 | 映画








画質の悪いビデオでパラジャーノフ映画の集大成(本人もそう言っている)「ざくろの色」を見る。サヤト.ノヴァ(本当はこのタイトルにしたかったが、ソ連政府の命令によりざくろの色となった)というアルメニアの詩人をモチーフにした映画だ。しかしこの映画には、はっきり言って物語はない。全編宗教儀式のような耽美的な世界が展開されるのだ。詩を映像で見る、という態度が丁度良い。一部の隙も無いような映像美がずっと続くここまで徹底した映画は他にないと思う。だから気持ちよく寝られるのだが、それはこの映画にとっては誉め言葉。以前公開された時(1988年製作)、今は無き六本木のシネヴィヴァンで真ん中辺り30分ほど寝た思い出がある。


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