ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

裸のキッス

2018年11月16日 | 映画


サミュエルフラーつながりの話をもう一つ。ビデオでサミュエルフラーを見て(多分20年ぶり)ちょっと作品を検索してみたら、無料の映画がヒットした。それはGYAOで提供している「裸のキッス」だった。まさかGYAOでサミュエルフラーが見られるなんて思いもしなかった。早速見ることにした。これも20年ぶりくらい。

有名俳優も出ていないB級映画の巨匠のこの作品は、町の名士の裏の顔を暴く娼婦の物語だ。裸のキッスというのは娼婦の世界の隠語。低予算のB級映画の範疇に入れられるは致し方ないが、この映画は所謂B級映画のショボさはない。間の抜けた描写や弛緩しきった映像とは無縁の緊張した映像世界が展開していく。地味な素材ではあるが見ごたえは十分である。改めてB級映画の巨匠であることを再確認した。それにしてもGYAOで見られるなんてね。
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