ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

等伯

2014年02月23日 | 芸術

 

今日は東京マラソンの日か、と言っても興味はないのだが。

昨日のテレビ東京「美の巨人たち」では長谷川等伯を特集していた。一番有名な作品、「松林図」は知っているが、それとは大分趣の違う「柳橋水車図屏風」という作品を取り上げていたのだが、見るのは勿論初めて、しかしその傑作ぶりは充分に伝わった。金箔をつかった絢爛豪華な色使いとその装飾性は、番組でも指摘していた光琳の琳派のルーツと言う感じであった。1600年前後にこんな作品を作っていたのは驚きだ。作品全体から受けるモダンアートに通じる先進性は凄いの一言。間違いなく松林図に並ぶ傑作である。装飾、及び具象も徹底的に廃した「松林図」とは対照的な装飾性の強い「柳橋水車図屏風」、しかしどちらにも感じる無常観、これは等伯自身の無常観の裏表の表現なのかもしれない。

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