ニュースで京都の紅葉を取り上げていたが、その混雑振りが想像を超えていた。市内の名所と言われる「東福寺」と「永観堂」だったが、まるで満員電車並だった。実は、十数年前、この同じ二ヶ所に正に今頃行ったことがあるのだ。確かに見事な紅葉で見ごたえがあるが、その頃は、今の混雑振りと比較すると五分の一くらいの人出だったのではないだろうか。この状況を見ると今は全く行く気が起きない。
そして東福寺であるが、一番印象に残ったのはその紅葉ではなく庭園であった。モダンと伝統が上手く融合した他では見られないようなユニークな庭園で、当時はこの庭園を見られただけで来た甲斐があると思った。その時は誰が作ったのか全く知らなかったが(一緒に行った京都通も知らなかった)、後で、重森三玲というその世界では著名な作庭家の作であるとを知った。混雑するこの時期ではなく、人のいない冬に、東福寺の庭園を見に行くなんてのは良い旅ではないかと思う。