小幡憲仁 議会活動日記

よく考える政治!
20年後の高浜をイメージし、今の政治を考える。

消防組合議会視察研修(2日目)

2009年11月17日 | 研修報告
消防行政視察2日目は、倉吉市に本部がある鳥取県中部の消防局にて研修を行いました。

鳥取県は『ひょうたん行政』と揶揄されるように、米子市を中心とした西部広域行政、鳥取市を中心とした東部広域行政と比較すると、人口の少ない倉吉市を中心とする中部広域行政の規模は小さく、ちょうど福井県における嶺南と同じ悲哀を感じさせるものがあります。

今回の視察テーマの消防行政広域化のメリット、デメリットについて(私見です)何点か触れておきます。

メリットとして職員配置の効率化があります。
消防の重要な業務のひとつに「119番通報」の受付業務があります。24時間、365日体制で業務に当たらなければなりません。(消防業務全般に言えますが)
当然、直勤務体制になりますのである程度の人員を専用で確保する必要があります。
この受付業務は、1日5件の受付でも30件の受付でも同じ人員が必要です。
広域化によってこの119番通報受付業務が統合化でき、結果として災害・救急現場に振り向ける職員を手厚くすることが可能です。
(消防業務は交替勤務ですから職員数の割りに常時勤務している人数が少なく、119番受付に当る人員でも小規模の消防本部では大きな負担です。)
他に資機材整備の効率化があります。
近い将来、消防無線のデジタル化(現在はアナログ無線)整備が必要となります。
多額の経費が必要ですが、広域化によって投資の効率化が図れます。

デメリットもあります。
広域化によって構成市町村の数が増えます。市町村間の財政状況の違いから、特に職員定数を増やして(経常経費が増加→構成市町村の財政負担増加)、消防力の強化充実を図ろうと計画しても構成市町村の足並みが揃わず、極端に言えば財政力の低いところに合わせなければならなくなる。
大型で高機能の消防車の導入が可能になる反面、そうした機材は人口の多い都市に配備され、周辺部の配備が疎かになる。
職員の人事異動の範囲が広がり、水利などの不慣れな地域へ配置転換されることに対する不安。

他にもいろいろな事柄がありますが、こうしたことをひとつひとつ検証していかなければなりません。