扶桑往来記

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歴史コラム #45 サツマイモの神様考

2019年09月30日 | エッセイ:海の想い出

コラム45回目はサツマイモの話。

 

今年の出版仕事として薩摩島津一族の本を書いている。

5月末に鹿児島に取材に行って大層感動して帰ってきた。

本に書ききれない小ネタをコラムの方で紹介したいと思う。

 

サツマイモはその名の通り薩摩ブランドの作物として江戸時代に有名になった。

幕末に新選組やらが薩摩藩士を「イモ」と呼んでいる場面があるが実際に薩摩はイモで経済を支えた一面がある。

サツマイモは中国から沖縄にまずもたらされた救荒作物である。

そしてツルを植えておけば自然に育ち、痩せ地の方がよく育つイモを薩摩の役人が発見、故郷に持ち帰る。

おかげで薩摩から飢餓がなくなった。

薩摩は渋ちんで諸国に伝わるのが遅れ、暴れん坊将軍吉宗の強権でようやく全国に拡がった。

されば「薩摩」イモなのである。

本来は琉球芋とした方がよかろう。

 

鹿児島は指宿に行った時、サツマイモ発祥地に神社があり琉球からイモを持ち帰った利右衛門さんが神に祀られている。

同じく薩摩藩領種子島にも琉球からサツマイモを持ってこさせた殿様が神様になっている。

 


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