昭陵はホンタイジの墓であるが一見すると城のようである。
意匠は北京の紫禁城のそれと大差はなく、屋根に仙人と聖獣が並んでいる様も赤みがかった黄色い屋根も同様。
少し野暮ったくみえるのは満州族初期の建物だからかもしれないがぼてっとしている。
望遠でみると装飾品も精緻とはいえない。
しかし全体としては美術品とするに重文で威厳とか迫力とかいう言葉がふさわしくようは堂々としている。
天下を獲った人々の草創期の気迫を感じられる。
参道の真ん中にホンタイジの大きな銅像が立っており姿形が素晴らしい。
参道には石造りの聖獣が整然と配置されている。
獅子や馬に加え、北方民族に馴染みがなさそうなラクダや象が加わっていることから中華思想を取り入れたものだろう。
ホンタイジの墓は半球状になっていておもしろい。
元を建てたモンゴル族も中国を制すると急速に「中華化」しているが満州族もまた盛大に「中華化」した。
その事実を体得できる遺跡といえようか。
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