日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

〈70年代の100枚〉No.18 ~ 60年代に終わりを告げた1枚

2008-04-19 | 洋楽
突然ですが、このコーナーにおける70年代の定義をしておきたいと思います。

至って個人的な見解ですが、1970年4月のビートルズ解散から1980年12月のジョン・レノンの死まで。正確には、10年半以上の期間になるのですが、ポピュラー音楽の歴史を変えたビートルズが姿を消し、皆が心のどこかで期待していたであろう“再結成”の可能性が、永久になくなってしまった日まで、です。言い換えれば、“アフター”であれ“フォロワー”であれ、ビートルズが意識されつつ新しい時代に入ることで、新旧入り交じっての不思議な科学変化がもたらしたともいうべき、素晴らしい音楽に満ち溢れた10年。〈70年代の100枚〉では、この時代に全米TOP40(米ビルボード誌ウイークリー・チャート)を、シングルあるいはアルバムとして賑わしたアーティストの作品をアルバム単位で100枚選んでいきます。

と言う訳で今回はその18枚目、「レット・イット・ビー/ビートルズ」です。

No.18 「レット・イット・ビー/ビートルズ」

ポール・マッカートニーがビートルズ解散を宣言したのが、70年4月10日。翌11日および18日付ビルボード誌チャートで、このアルバムからの先行シングル「レット・イット・ビー」が全米1位を記録しています。彼ら最後のアルバムである本作品がリリースされたのは、5月8日。今から38年前のこの季節に、音楽界はとてつもない激震に揺れていたのです。

そもそもこの作品は、前年の69年にポールの発案による、スタジオライブ形式でのレコーディングとその模様の映画作成を目的として、アルバム「ゲット・バック」として制作が進められたものでした。メンバー間のイザコザもあって、4人の満足がいく仕上がりにならず、結果お蔵入りに。その膨大なセッション素材を、プロデューサーのフィル・スペクターに委ね、ようやく日の目を見たのがこのアルバムです。

解散後にリリースされ、ジャケットの表裏に使われた写真は、すべて4人一人ひとり別々の写真であるのも、ある意味象徴的な気がします。個人的なことを言えば、洋楽の入口に立っていた72年頃、初めてステレオのCMで耳にした「レット・イット・ビー」の衝撃と、レコード店で見たこのジャケットの印象は、私にとっての洋楽の象徴としていまだに深く脳裏に刻まれています。

収録曲の水準(と言うよりも仕上がりの水準?)にバラツキがあるものの、「レット・イット・ビー」は、誰が何と言おうと歴史的名曲であり、私のバラード名曲度判断基準は、ごく自然にこの曲を100として決めているように思います(ちなみに、73年にエルトン・ジョンの「グッドバイ・イエロー・ブリックロード」を98点と思いました)。

他にもポール作の「ザ・ロング・アンド・ワインディングロード」「ゲット・バック」のシングル2曲も素晴らしいですし、それより何よりジョンの「アクロス・ザ・ユニバース」。まさに、70年代のジョンのスタートを象徴するような名曲です。詩の芸術性とピタッとハマったメロディーライン、そしてアコギをメインに据えたアレンジは、まさに“脱ビートルズ”のジョンのイメージそのものでもあります。「イマジン」も「ラブ」も、この曲があって初めて生まれ得たのではないでしょうか。

このアルバムでもうひとつの個人的エピソードは、ブートレッグ(海賊盤)への誘(いざな)いです。中学時代に私の音楽人生に多大なる影響を与えた村田クンの話、「アルバム『レット・イット・ビー』はもともと『ゲット・バック』のタイトルで出るハズだったものがお蔵入りして、全く違う形に変わったんだぜ。『ゲット・バック』聞いてみたくない?海賊盤で聞けるんだぜ!」という悪魔の囁き。これ以降、正規盤に加えて海賊盤にまで手を染めるという、“散財音楽人生”が始まってしまったのでした。ホント、やっぱり罪なヤツですビートルズは…。

テレ東“アド街”で明日熊谷紹介

2008-04-18 | その他あれこれ
明日土曜日午後9時から、テレビ東京「出没!アド街ック天国」で「春の熊谷特集」が放送されるそうです。

“日本一暑い”こと以外あまり知られていない「熊谷」。利根川と荒川に挟まれた立地は水と自然に恵まれた中都会でして、実はけっこういい所なんですよ。お店紹介中心なのでしょうか?うちの店は新参者なので、紹介されないでしょうが、よかったらぜひご覧ください。当ブログのタイトルにもある「熊谷」を少しでも身近に感じていただければ嬉しいです。

※当店、最近「時々、絶品幻のカレーパンを売る謎のランドリー」との噂が一部で広まっているとか…。元町カレーパン&馬車道アンドーナッツは現在、不定期のテスト販売のみです。通販準備中!

コラボ・ビジネス発進に向け好感触!

2008-04-17 | ビジネス
昨日最後に触れた本日横浜での「壱坪ユニット」ビジネスの打合せ、とても有意義なものになりました。

ビジネスの詳細はこれから詰めていく形になるでしょうが、とにかくヤル気のある優れたビジネス・パーソン方は動きと決断力が違います。的確な判断と、チャンスを逃さない行動力。ブレスト的“アイデア合戦”の後は、「せっかくのいい出会い、まずは動きましょう」ということで、次回はビジネス化候補地実査を兼ねて、28日に静岡県三島市と沼津市を訪問&再集結します。

横浜市の壱坪ユニットメーカーの㈱ベイシティ・サービスさんの発想の素晴らしさもさることながら、静岡、大阪からの客人の御二方のフランチャイズたるクリーニング店業界の知られざる実態の数々は、今後の大いなるビジネスヒントに満ちています。“元祖宅配業者”たるその足回りと、個々の店舗が持つ地域密着の顧客情報の確かさは、異業種コラボでのビジネス展開の大きな武器になるはずです。

もちろん、クリーニング店業界特有の対保健所行政クリア問題という難題の存在も認識させられ、一筋縄で行かない部分もありそうではありますが、異業種ビジネスパーソンの英知を集めれば、それとて飛越可能なハードルであると思えます。とにかく今は28日が待ち遠しい感じ。どんなビジネスの形になるのか、かなり楽しみです。

先般当ブログで、喫茶店業界の独立系店舗の今後について書き綴ってみましたが、クリーニング店業界も似たような状況であると思います。すなわち、居酒屋業界同様、「白雪舎」をはじめとした大手によるマーケットシェア拡大とサービスの均一化により、独立系は“こだわり”をキーワードにした差別化戦略が、必ずや功を奏するのではないかと個人的に見ています。そして、その際のカギを握りそうなのが、異業種とのコラボレーションによる提供サービスの拡大、所有顧客情報の活用だと思うのです。

まだ、完全に詰め切れていないので、今日のブログは抽象的で不透明な内容で申し訳ないですが、近々おもしろいお話が具体的に披露できるのではないか、と思います。なにより我々当事者の今日の“ワクワク”を、早く形にしたいところです。

忙中閑無?

2008-04-16 | その他あれこれ
あー、連日本当に忙しいです。

いろいろなことをいっぺんに手がけていると、もうほとんど混乱・錯綜・忘却なんでもありのグチャグチャ頭です。ロジカルシンキング?そんもん知るかい、です。クライアントさんにだけは迷惑をかけないように、それだけはしっかり守っているつもりですが・・・。

今日は例によって、新宿で喫茶店はしごでコンサル関連の下打合せののち、夕方から近々予定のコラボ提案の最終打合せ。今回コラボを組んでいただくのは、昨年「御社の営業がダメな理由」のベストセラーを世に送り出した藤本篤志氏と氏が社長を務める人材コンサル会社。その㈱グランド・デザインズのオフィスにうかがいました。

いろいろと話をしている合間に、藤本氏が「今日書店に並んだんですよ」と取り出したのが、氏の新刊「御社のトップがダメな理由」。タイトルからもお分かりのように、まさしく第二弾です。前作で目を引いたのは「営業センスは伸ばせない」という氏の論理。確かに。センスのないスタッフに、なんとかセンスを身につけさせようと努力して結局徒労に終わると言う経験、私も何度かあります。本当に空しい努力です。

氏に“謹呈”いただいた新刊、早速帰りの電車の中で速読。今回は、組織やトップをダメにするエセ欧米型の制度やしくみを取り上げています。そんな氏とのコラボ・プロジェクト、おもしろい展開になりそうで、かなり楽しみであります。

そんな氏から聞いた初耳話をひとつ。音楽界で一定枚数以上を売った作品に授与される「ゴールドディスク」。出版界にも同様のものがあるんだそうです。音楽界は、金色に輝くレコード盤を作って作者や歌手に渡すのですが、出版の場合は特製皮表紙に元の表紙デザインを刻印し製本したものが渡されるそうです。「ゴールドディスク」ならぬ「レザーブック」とでも言うのでしょうか?

ちなみに、ビジネス書のベストセラー表彰基準は10万部突破だそうで、氏の前作は20万部近く売っているそうですから当然表彰対象。貴重な“革貼り”の一品を見せていただきました。

さて明日は、以前お話した「壱坪ユニット」ビジネスに関して、大阪、静岡からの熱きビジネス・パーソンを交えて、横浜でミーティングです。これまた楽しみ!

あー、また考えるべきネタが増えて大変。ゴールデン・ウィークにでも、頭を少し整理したいと思います。

ロジカルシンキング・テスト

2008-04-15 | ビジネス
コンサルタント必須テクニックであり、コンサルタントでなくとも身につけると役に立つと言われて、最近話題のロジカルシンキング。今日はあなたのロジカル度をはかる論理的思考テストをひとつ紹介します。

これから出される論理的思考を要求される問題をよく読んで、読み終わった時点から何分で正解に行き着くことができたかで、あなたのロジカル度を判定します。まずはロジカル度判定基準を表示しますので、がんばってください。

《判定基準》
(1分以内正解)
エクセレント!一流コンサルタントも真っ青のロジカルシンキング・パーソンです。
(3分以内正解)
かなり優秀な論理的思考回路を持ち合わせた方です。ビジネスであなたの武器として大いに活かしてください。
(5分以内正解)
標準的な論理的思考ベースを持っています。ロジカルシンキングの訓練でさらなる、優れた段階へのステップ・アップ可能です。ガンバレ!
(正解までに5分以上、または正解できず)
残念ながら、現段階では論理的思考はあまり得意ではありません。まずは、ロジカルな思考回路に慣れましょう。

☆では、問題いきます。
《問題》
A、B、C三人の女性が、前からA、B、Cの順に、縦に並んで前を向いて立っています。CはAとBの後ろ姿がハッキリ見え、BはAの後ろ姿がハッキリ見える状態にあります。3人には後を振り向かないように言ってあります。

手元に全部で赤2本、白3本のリボンがあることを3人に知らせた上で、それぞれの背中に後ろの人から見えるように、手元のリボンの中からひとつづつを付けてあげました。3人には、付けたリボンの色も残ったリボンの色も知らされていません

そしてまずはじめに、A、B二人のリボン姿が見えるCに、「あなたのリボンは何色か分かりますか?」と尋ねたところ、Cは「分かりません」と答えました。

次にこれを聞いていたAの後姿が見えるBに「あなたのリボンは何色か分かりますか?」と聞くと、やはり「分かりません」と答えました。
するとC、Bの話を聞いていた一番前のAが、「自分のリボンの色が分かった」と言いました。

Aのリボンの色は何色で、なぜ分かったのでしょう。


※正解は後ほど、コメント欄に掲載します。

日銀首脳人事 ~ 財務省OB「天下り」、本当は何が問題か

2008-04-14 | ニュース雑感
まだまだ決着しない日銀首脳人事。総裁は白川副総裁の昇格でなんとかおさまったものの、今度は副総裁人事をめぐって与野党で前回同様の綱引きが続いています。

世論の動向を見ると、当初2名の元事務次官→日銀総裁候補擁立の際には、圧倒的に反対姿勢の民主支持が多かったものの、今回の渡辺元財務官→副総裁の件に関しては、姿勢支持としては過去の民主支持一辺倒は崩れ、どうやら自民、民主半々といった感じが強いようです。

一部の国民が民主支持から自民支持へ傾いた理由ですが、大半は「天下り」はよくないけど総裁じゃないからいいんじゃないの、というもののようです。そして加えて、民主党の小沢さんもいい加減しつこいんじゃないの、という印象論になっているようでもあります。新聞各紙の論調もほぼそれに近く、どうも個人的には首を傾げたく思います。

小沢民主党が渡辺氏を不同意とした理由は、「天下り」は絶対認めない、の一辺倒のみ。それが、結局国民およびマスメディアの「もういい加減にしたら」の原因になっているように思います。もちろん、私も今回の件に関して言えば、日銀首脳人事を早く正常化させることは国際政策から見てとても大切なことも十分分かっています。それでも、日銀ナンバー2人事に「天下り」は認められない。それには確固たる理由があるのです。小沢党首もそれを分かっているなら、その点をもっと明確に国民に示す必要があるように思います。

私が考える対国民向け、分かりやすい日銀ナンバー2の「天下り人事」不同意理由はこうです。日本国政府は今国債という形で多額の借金を抱えています。この国債発行を含めて、国の財布を管理しているのが財務省であり、いわば多額の借金を抱えている企業の資金繰りを担当する経理部長であるとも言えるわけです。一方の日銀はと言えば物価の番人であり、経済情勢を眺めつつ金融政策を専管業務としてつかさどることで、金利の上げ下げのサジ加減を調整して、国民経済の安定化をはかっている訳です。

もし日銀首脳に元財務省幹部が座り、景気回復による金利の引き上げ局面を迎えたとき、果たして出身母体の資金繰りを全く無視して中立的な利上げ判断ができるでしょうか。なぜなら、今仮に1%の利上げを実施した場合、現在の国債発行残高から計算すると、ざっと8兆円の利払い負担増が国の、いや財務省の資金繰りに大きな影を落とすことになるからです。

例えて言うなら、つぶれそうな企業の経理部長が取引銀行の融資担当役員に抜擢されるようなもの。普通ありえない人事です。もちろん仮にあった場合、そのような立場で絶対に中立的な判断ができないと言い切るつもりはありません。ただ、そのような出身母体との心情的な関係で、国民的利益を損なわせるそうな恣意的な判断が起こりうる人物を、日銀首脳に据えることは好ましくないのではないか、と考えるのです。

福田総理に関して言えば、今回の「適材適所の人事を不同意の理由を説明して欲しい」発言は笑止千万です。確かにこれまでの3回の人事案件、すべて経験・知識から判断して、人物は素晴らしく「適材」ではあるでしょうが、先の理由をお分かりいただければ「適所」などとは決して言えないはずなのです。それを分からず、「人事権濫用で翻弄され、可愛そうなくらい苦労している」とは恥の上塗りと言う以外に言葉が見当たりません。

一方の民主党小沢党首も、先に記したようなもっともっと具体性を持った説明を、政府自民党に対しても、国民に対してもしっかりとして、感情論ととられない論理的な理由立てをしっかりしていくべきではないでしょうか。それができなければ、来るべき「解散=総選挙」においても、政権政党として国民の十分な支持を得ることは難しいのではないかと思います。

与党も野党も、感情的な物事の判断を捨てて、国民生活第一の基本に立ち返った議論をして欲しいと、切に思う次第です。

〈70年代の100枚〉No.17 ~ 最強の“ゲテモノ”アルバム

2008-04-13 | 洋楽
先週シルバー・ヘッドの話をしたら、元グラム小僧の血が騒いで仕方ないので、「70年代の100枚」も全米No.1アルバムに輝いたグラム・ロックに分類されるアーティストです。

No.17 ビリオンダラー・ベイビーズ/アリス・クーパー
「グラム分類される」と言ったのは、私は決してそう思ってはいないから。70年代当時、アリス・クーパーはその異様なメイクやラメっぽい衣装からグラム・ロックとされていたのですが、そもそもグラムはイギリスの音楽文化であって、彼はたまたま似ていただけ、グラムとは似て非なるモノと、私は一貫して思っています。どちらかと言えばKISSの直系の先輩と言ったイメージで、言ってみれば元祖“ゲテモノ系”ビジュアル・ロックです。

目の周りを黒く塗った独自のメイクと、ヘビを体に巻きつけたり、ステージで血糊を吐いたり、ギロチンで自らの“処刑”をしたり、ホントお世辞にもカッコいいとは言えない悪趣味パフォーマンスをウリとしていたのでした。言ってみればアメリカン・エンターテイメントが生んだロック・ショウのひとつの形であり、このメイクとパフォーマンスがあったからこそアメリカン・ロックを代表するバンドKISSが生まれたと言っていいでしょう。その意味では、アリス・クーパーがアメリカン・ロック史に残した足跡は決して小さくないはずなのです。

それにしても、そのゲテモノ的ルックスと立ち振る舞いのせいか、あまりにも音楽ファン一般の評価は低く、特に日本では音楽的評価に至る前にダメを出されるのが常のようです。でもこの73年のアルバム「ビリオンダラー・ベイビーズ」は、音楽的に実に優れていて、良質の70年代アメリカン・ロックをストレートに伝えてくれます。70年代にこのジャンルで、全米No.1アルバムってある意味快挙です。アリスの後継者たるKISSの「デストロイヤー」もエアロの「ロックス」も、全米No.1にはなってない訳ですから。そんな観点で見て、決して私の好み云々ではなく、全米TOP40的〈70年代の100枚〉に選ぶ価値ある1枚であるとしました。

楽曲的に光るのはB1「ノー・モア・ミスター・ナイスガイ」とA4「ビリオンダラー・ベイビーズ」。共にシングル・カットされてヒットしました。前者は今聞くとサウンドがやや安っぽいものの、イントロ、メロディ、曲の長さ・・・、アメリカン・ロックのヒット・シングルはこう作れと言わんばかりの、模範作とも言えそうな作品です。後者はゲストのドノバンとの輪唱的デュオで、アレンジも含めて、非の打ち所のないカッコ良さです。個人的には、彼の全キャリアを通じて、アップテンポの曲では最高傑作と思っています。もちろんアルバムとしても彼の最高傑作。“ゲテモノ”の先入観さえなければ、70年代の名盤と言われてもおかしくないんですがね…。全米No.1になるアルバムっていうのは、確実に素晴らしいアルバムであるからこそNo.1になっている訳です。

そんなアリス・クーパーがこの3月に日本でライブをやっていたということを、つい先日知りました。なんと約20年ぶり。あまりの人気のなさからか、ほとんど事前告知なし。お陰で私は来日を知ることもできず、見逃してしまいガッカリ。ネットで得た事後情報では、お約束の“ゲテモノ”ステージ全開で、ギロチンはなかったものの絞首刑演出があったとか。

意外なほど若いファンが多かったようで、ガンズ・アンド・ローゼスをはじめ後輩のハードロックバンドから“教祖”的に崇められてる効果なのかもしれません。そもそもが、若い層を狙ったコンサートだったのか、場所が新木場「スタジオコースト」で、オールスタンディングだったと聞きます。“ビリオンダラー世代”のオヤジに、2時間以上のスタンディング・コンサートは、ちと辛いですね。オヤジはお呼びでないライブだったのなら、諦めもつくというものです。

★「ビリオンダラー・ベイビーズ/アリス・クーパー」LIVE2005動画
http://jp.youtube.com/watch?v=bpi6hGMQjFk
★「ノー・モア・ミスター・ナイスガイ/アリス・クーパー」ノーメイクTV-LIVE
http://jp.youtube.com/watch?v=YiuOvNMGRpo&feature=related

※コメント欄に、リンクで上記動画に入れるものを用意しました。動画見られる方は、コメント欄からどうぞ。

桜花賞

2008-04-13 | 競馬
四歳牝馬クラシック第1弾、GⅠ桜花賞です。

女傑エアグルーヴの娘ポルトフィーノと武豊に期待しておりましたが、母同様無念の取り消し。残念です。

先行有利のコース形態重視で、3エムアイヒルトップ、10トールポピー、16ブラックエンブレムのワイドBOX。

12チャンネル原の本命5オディールは、例によって無条件で消しです。

穴は、最内1番を引き当てたデヴェロッペ。単騎で行けそうな展開で、逃げ残り警戒。複勝で抑えます。

<音楽夜話>ハードなトッドワールド全開~来日ライブ・レポート

2008-04-12 | 洋楽
ビルボード・ライブでのトッドラングレン、見て参りました!さっそくレポートを。

まず開演前のステージ・セッティングを眺めていて、「おやっ?」と思いました。キーボードがない!店所有のグランド・ピアノもカバーを掛けられて、ステージの隅にヒッソリ置かれて(というより、しまわれて)います。「えっ?キーボードなし!?」。そうなんです。4ピース編成でのステージであることは聞いておりましたが、当のトッドがキーボードを弾かないとは思いもよらぬ展開です。

もしかして、キーボードがないってことは、「ハロー・イッツ・ミー」も「悲しみは果てしなく」も「キャン・ウイ・スティル・ビー・フレンド」もなし?やや不安な気持ちが頭にもたげてまいりました。前回02年ブルーノートでの来日ライブでは、キーボードとアコースティック・ギターを持ち替えてのトッドワールド全開のステージであったと聞いて、見逃した自分を本当に悔やんだものですから、てっきり同様のステージになるものと勝手に思い込んでいたのです。

ところがどっこい、トッドをナメてはいかんのでした。彼は常人ではないのですからして、そんな私如きに予想されるような前回同様のステージを再演する訳がなかったのです!なんてったって、「魔法使いは真実のトッド」な訳でして…。

などと気がついて、動揺しつつ気持ちの整理がつかぬまま開演の午後7時!定刻後早々にバックメン登場、と思いきや1、2、3、4人?って、真ん中にいるこの長身はトッドですかい?もったい付けゼロのいたってラフなオープニング。でもってギターを抱えて、いきなりギュイーン!

腹の底に響きわたる大爆音とともに、トッド流ハードロック・コンサートの幕開けです。ギンギンのギター弾きまくり、ガラガラ声で絶叫しまくり。「ブラック・マリア」「ブラック&ホワイト」など、各アルバムにちりばめられたトッド流ハードロック・ナンバーを一同に会した感のある、完全無欠のロック・ライブでした。

有名曲は、息抜き的な「アイ・ソー・ザ・ライト」とラストの「ワン・ワールド」ぐらい、バラードっぽい曲も「タイニー・デーモン」1曲(正統派バラードではないですけど)。では、ダメだったのかというと、全然そうではなくて、カッコいいことこの上なし。長身を活かして、跳んだり跳ねたり、「ロックは格闘技だぜぃ!」とも言わんばかりの熱気溢れるステージ。曲間でメンバー同志コミュニケーションしながらの展開は、さながら自宅スタジオ・セッションを見ているかのようで、さらには演奏を始めたものの声がきつくて途中で曲を変えたり、なんて展開もあって、思わずニヤリとさせられる場面多数でした。

とにかく、何をやってもトッド・ワールドな訳ね、と感心しきり。80年代以降作の曲も多く期待していた曲はわずかで、見ている最中は気持ちの切り替えが追いつかない状況でしたが、終わってみればめったに出会えぬ希少なライブに、ジワジワと感動が湧き上がってきました。聴きながらなんとなく思い浮かんだのは、グランジに興じるニール・ヤング先生の姿。基本ジャンルはやや違うものの、音楽七変化という点では、いい勝負のこのお二方。かなり相通づるものがあるとみましたね。

その日熊谷に戻って2ちゃんねるを見ると、絶賛の嵐!初日のライブを見て、残りのステージをすべて予約したという人が複数いるほどの、トッド・フリークには大感激ライブだったようです。何とも見事なトッド・ワールドであったということ以外うまく伝えられないのが、申し訳ないです。ごめんなさい。

お詫びに、2ちゃんねるで仕入れた“顔長”ネタをひとつ。過去の来日時に雑誌のインタビューを受けたトッド。「サムライ魂」に関心があるというトッドに、雑誌社が用意したお土産は剣道の竹刀と防具。喜んだトッドが、その場で防具を身に付けたてビックリ!面に顔が収まらなかったとか…。恐るべき長顔。今回のトッドの顔、そんなに長くなかったように思いますが…。整形した?

年金照合問題にみる、社保庁の新人研修理解度

2008-04-11 | その他あれこれ
一昨日、国交省のタクシー通勤の無駄遣いについて、新人研修で教わる「仕事の常識」になぞらえて問題点を指摘しました。ちょうど4月の新社会人研修シーズンでもあるので、もうひとつ研修で教わる「常識」になぞらえた“反面教師”的「官」の間違い対応を紹介します。

国交省と並ぶ話題の“ダメ官庁”社会保険庁のお話です。テーマは自民党の選挙公約、福田内閣の公約でもあった「浮いた年金照合作業」の話です。政府はこの3月までを“照合完了期限”として宣言していたのですが、未照合を約4割残して期限到来。一時は野党から舛添大臣の問責決議案提出が浮上するほどの問題となりました。
そこで、新人研修的にこの一件を「指示・命令の受け方」と「報告の仕方」の基本に照らして検証してみます。

①はじめからできないと思われる仕事は引き受けない
いくら上司の命令だからと言って、できない恐れのある仕事を安請け合いすることは絶対にいけません。最終的には組織に迷惑がかかることになるのです。最初の段階で難しいと思ったならば、はじめに自信がないことを伝え上司の指示を仰ぐことが必要です。
<翻って年金問題>
はじめから、できない恐れがあったなら、「努力目標」と言うとか、「年度内の3月は無理かもしれませんが、極力早期に」とか言っておくべきでした。上司たる国民に対する誠意ある業務姿勢がまったく欠落していたと言えます。

②指示事項は期限までにできそうもないと思った段階で相談する
はじめに指示された期限までの指示業務完了が難しい状況になった場合、それが分かった段階で速やかにその旨上司に伝え、最低でも修正期限の申し出等をおこわなくてはいけません。絶対に期限が延ばせない業務である可能性もあり、分かった段階で伝えないと、一大事に至ってしまうケースもあるのです。
<翻って年金問題>
どうみても3月に入った段階で、全部の照合が3月中に完了することは無理なことが分かっていたはずです。なぜ、早期に国民に対してその事実を伝え、新たな期限を宣言しなかったのか。上司たる国民に対して報告義務を怠ったことになります。

③「指示・命令」は「報告」をもって完結する
上司からの「指示・命令」事項は、やれば終わりではありません。いつ、どのような形で終わったのか、「指示・命令」者に対して「報告」をすることではじめて、その業務は完結したことになります。
<翻って年金問題>
3月末の段階で、社保庁からは突き合せ作業が完了したこと=照合完了とした報告を上司たる国民にしました。しかしながら、約4割は名寄せ作業ができていない状態で照合作業が終わった訳ではありませんでした。「指示・命令」事項が完了していないのに、別の業務に摩り替えて完了報告をすることは虚偽報告になります。虚偽報告は「報告」しないよりも悪意のある絶対してはいけないことです。

と言うわけで社保庁は、政府=自民党経由の報告を見る限り、民間では新人研修で身につける「指示・命令の受け方」と「報告の仕方」すら全くできていないのです。年金問題がますます大きな社会問題化しているのは、当然と言えば当然な訳です。