日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

<音楽夜話> 懐かしのシルバーヘッドと74年“来日ラッシュ”

2008-04-06 | 洋楽
先般4~5月のビルボード・ライブ来日ラッシュの話をしておりましたが、ひょんな事で74年の来日ラッシュのことを思い出しました。

ひょんな事とは・・・
先日、とあるマニアックなCDショップをのぞいていてふと見つけたCDにビックリ!シルバーヘッドのライブでしかも、サンプラザでの日本公演がボートラで入っている!元グラムロック小僧としては即買いです。しかも来日音源の74年1月19日って、私が始めて外タレのコンサートを見たその日ではないですか!ただただ興奮して家に帰って聞きましたです。聞いてみれば予想通りといいますか、音の悪いこと悪いこと。でも、とりあえず懐かしく少年時代を思い出させてもらいました。

あの頃のシルバーヘッドの思い出といえば、なんと言ってもセカンド・アルバムのタイトルとジャケットがあまりに過激で、中坊の私には買う勇気が出なかったこと。「16才で犯されて」って、ほとんどポルノまがいですから。ジャケット写真、サービスで載せておきますが、昭和の中坊にはちょっと厳しいでしょ?まぁ、友だちがためらいもなく買って貸してくれたので、とても嬉しかったです。今は無事に成人したので、自分でCDを買って持っております。

シルバーヘッドは、グラムロックにしてはかなり音楽的に正統派で、どちらかというとストーンズ的ノリのバンドでした。タイトル曲のB④「16才で犯されて」とか、シングルになったA①「ハロー・ニューヨーク」とか、バラードのA③「オンリー・ユー」とか、けっこうよかったんですけどね。人気の盛り上がりはイマイチで、サンプラザはガラガラの閑古鳥でした。

この年の1~3月は、実は私にとって今回同様大変な来日ラッシュでして、それまで何年間も溜め込んだお年玉を握りしめてチケット屋に走り、続々来日するスーパースター達をナマで見ようとライブにはまりまくった年明けでもありました。1月がシルバーヘッド、2月がエルトン・ジョン(例の悪名高き70分コンサート)とロッド・ステュワート&フェイセズ(サイコーかっこ良かったぁ)、3月にスレイド(軽薄さが大好き!)、もう大変でした。

前年に始まった私の洋楽狂いは、この年この来日ラッシュで見事に開花です。何と言ってもサザンもXジャパンもいない当時、日本の歌手連中(ジュリーとかアグネスとか全盛でした)のステージとは大違いですから、レコード以上に“本物”のライブを見たことで、その魅力に完全にはまり込んだ訳です。

さて、シルバーヘッド。グラムロックのポストTレックス本命として、東芝EMIがかなり入れ込んで売り出したのですが、来日公演がコケたことでアッサリと終息してしまいました。この「16才で犯されて」は、かなりいいアルバムなんですけどね。来日公演も確か、このアルバムのプロモーション目的だったと記憶しています。その後、ボーカルでリーダーのマイケル・デバレス君は、80年代に大ヒットユニット「パワーステーション」のロバート・パーマー脱退後のツアーボーカルとしてちょっと話題になりましたが、その後彼はどうしたでしょうか・・・。

いずれにしましても、忘れかけていた中学時代のライブ音源を30年以上もたった今CDで聞けるというのは、なんとも味わい深いものです。突然出合ったこのこもった音のかたまりの歓声の中に、少年時代の自分がいるのかと思うと、なんかタイムマシンに乗ったような気分であります。(ジャケットのお姉チャンもこの時本当に16歳であったかどうかは別にして、今は50歳をとうに過ぎている訳ですよね。感無量也)