日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

GW特集 ~ 「センス」を考える2

2008-04-30 | マーケティング
まずは昨日の続きから。

どんな豪華なスタッフやキャストを揃えても、メッセージの送り手の「思想」がしっかりとしたものでなければ(すなわちこの部分が「センス」です)、結局“借りてきた衣装”に過ぎず、ブランドを構築したり明確なメッセージを伝えたりすることはできないというお話でした。

例えて言うなら、どんな高級ブランドの素晴らしい衣装も、自分のファッションとしての着こなしができなければ、“ブランドが歩いている”状態の実に田舎臭いかっこわるい出で立ちになってしまいますよね。要は、それと同じこと。昨日の、「ルイ・ヴィトン」は自社の明確なポリシーに裏打されたメッセージがるがゆえに、強烈な個性のキース・リチャーズさえも、きっちりと自社ブランドのイメージに取り込んで、実に「センス」のよい広告展開ができた訳です。

今日は先の“ブランドが歩いている”とは逆のお話。
何の変哲もないことやモノも「センス」ひとつで光ると言う例で、みうらじゅんという人にまつわる話です。

彼は、マンガ家から派生しミュージシャン、ライターなどをも手がけるサブカルチャーの旗手(というとやけにかっこいいイメージですが、見かけは全然違います)。本人曰くの職業は「イラストレーター他」。これまでも、本業のマンガの他にも、みうらが撮影した写真にいとうせいこうが突っ込みを入れるという「ザ・スライドショー」が人気を呼んだり、趣味が昂じてボブ・ディラン公認ベスト盤の選曲&ジャケット画を担当したり、「マイ・ブーム」という言葉の生みの親であったり(1997年に新語・流行語大賞で表彰)と、活動範囲はかなり幅広いです。

最近またまた抜群の「センス」を見せた企画が「勝手に観光協会」。イラストレーター安齋肇と結成した、日本各県を盛り上げるべく運動を続ける自称「大きなお世話」ユニット。勝手に日本各地を視察し、勝手に観光ポスターやご当地マスコット、ご当地ソングをつくっている。ご当地ソングの制作は泊まった旅館の部屋内で録音し、「リョカ録」なる新語をも生んでいる。

その活動は、雑誌連載、ラジオ、テレビなど、多角的でメディアミックスを実現し、さらに同ユニットの活動から、DVDやCDアルバムも発売しています。「観光」というごくごく日常的な古くからの行為をオリジナルでアレンジ。独自の切口で各県を勝手に紹介し、自身のビジネスにしてしまうという「センス」には、ただただ脱帽するのみです。

さらに白眉なのがご当地ソングの質の高さ。どれもこれも音楽ファンなら思わずニヤリとさせられる洋楽・邦楽の懐かしパロディを、小型ギターとオカリナだけで、それと分かる作りこみをするという離れ技です。例えば、「ガッタ山形」ではチェイスをイメージした口ペットの“ブラス・ロック”を、ジェスロ・タル的オカリナソロが不気味な「やるね埼玉」等々、かなりコアな洋楽ファンも唸らせる出来です。

この、みうらじゅんのセンスはどこから来ているのか、と思い経歴を調べてみれば、ウィキペディアに「在学中から、友人が糸井重里の事務所でバイトしていたため、特に何をするでもなく入り浸り、糸井が「ただでイラストを仕上げる奴がいる」と紹介し、カットの仕事をもらっていた」「86年に糸井重里を「相談」役にすえた漫画『見ぐるしいほど愛されたい』で、現在のスタイルを確立」との記載。なるほど、天才的「センス」の持ち主糸井重里氏の下で育つという幸運もあった訳ですね。ただ、糸井事務所に「何をするでもなく入り浸り」という行為の「センス」の良さは、ある意味糸井氏以上の“素質”を感じずにはいられません。“やるね、じゅんちゃん”。

しかし、同じギターを抱えた絵でありながら、当ブログの昨日と今日の写真の違いは何だ!それでも共に「センス」はいい訳で、「センス」には人類の人数分のやり方があるのです。「思想」ですからね。「思想」のないところに「センス」なしです。

★コメント欄に「勝手に観光協会」の“ライブ”リンクを入れておきますので、ぜひご覧ください。すごいですよ。


GW特集 ~ 「センス」を考える1

2008-04-29 | マーケティング
今日29日から、ゴールデン・ウイーク(以下GW)スタートです。今年は暦通りの稼働となる会社も多いようで、GW本番は次の土日からの3日~6日のようです。

私はどこへも遠出の予定なし。普段はなかなかできない、事務所と頭の整理仕事に専念しようと思います。この間ブログでは、頭の中の整理の意味も含めて“大関的基準”での「センスのいいモノ」について考えてみたいと思います。

今日取り上げるのは、「ルイ・ヴィトン(以下LV)」の広告のお話。

3月10日の新聞紙面を全4段広告で飾ったLVのカラー広告。私は一瞬目を我が疑いました。そこに居るのはキース・リチャーズ。言わずと知れた世界最高峰のロックバンド、ローリング・ストーンズのギタリストであり、音楽的支柱であるその人です。広告では、ツアーの一コマをイメージしたのでしょうか、ホテルの一室でギブソンのセミアコギターを抱えて深夜(設定では午前3時)ひとり佇むの絵です。傍らには、LVのギターケースが…。

これは、LVの「コア・ヴァリューキャンペーン」の一環での広告。LVの真髄である「旅」に再び焦点をあてたグローバルなキャンペーンなのです。「旅」を情緒的にとらえ、パーソナルな旅、自分探しの過程としての旅を表現するもの。LVの150年余にわたる歴史のなかで関わり持ってきた“特別な人”たち。そのような傑出した人々の豊かで魅惑的な人生の格別な旅を描き出す、というコンセプトなのです。これまでにこの企画に登場したのも、ゴルバチョフ元大統領、カトリーヌ・ドヌーブ、テニスのアガシ&グラフ夫妻という、超がつく大物ばかり。

そして今回は、さらにとてつもなく個性的なキース・リチャーズ。下手をすれば逆にこの強烈な個性に食われかねない素材を、見事に料理して完璧なLVブランドを表現しています。およそ、おしゃれブランドの代表LVとは似つかわしくない、この取り合せ。まさに「センス」のなせる技以外の何ものでもありません。

撮影は、ジョン&ヨーコとの作品で有名な女性フォトグラファーのアニー・リーボヴィッツ。布陣も完璧です。このような豪華布陣で、お金をかければどの企業でもいいモノがつくれるかといえば決してそうではなく、お金だけでは決して生まれえない何かがあってはじめて生成されるモノがあるのです。その「何か」は、スタッフやキャストの個性や技量でなく、メッセージの送り主の「思想=センス」。

「ブランド構築」はメッセージ主体(送り手企業)の「センス」あってこその成り立つもの、をつくづく実感させられる広告です。「ブランド」構築に、素材やデザインよりも「経営思想」が求められるのは、そんな理由からなのです。

★「コア・ヴァリューキャンペーン」ゴルバチョフ・バージョン
http://www.lohasclub.jp/lda/candgrps/1205493456_21865.jpg


〈70年代の100枚〉No.19 ~ 70年代洋楽世代の“バイブル”

2008-04-27 | 洋楽
リアルタイムでビートルズには接していませんでした。でも、洋楽にハマる前からビートルズの名前は知っていましたし、ビートルズと聞くと、丸メガネで長髪のジョン・レノンの風貌が象徴的に浮かんでいました。

そんな“僕ら”アフター・ザ・ビートルズ世代にとって、洋楽入門期の73年に出された2枚組2セットのベスト盤は、本当にありがたいものでした。

No.19「ザ・ビートルズ'67~'70/ザ・ビートルズ」

私が洋楽にハマり始めた73年、ビートルズの解散から既に3年が経過し、4人のメンバーが各々個性的で優れたアルバムをリリースすることで、より一層ビートルズの実力の高さを見せつけつける形になり、「再結成」を切望する声が高まりつつあったのでした。そんな中、突如リリースされた、ビートルズ初の本格ベストアルバム。初期のヒット曲に関しては、アルバム「リボルバー」発表後で「サージェント・ペパーズ…」前の67年に、「オールディーズ」というタイトルでシングルヒットばかり16曲をおさめたアルバムが出されていましたが、全キャリアを通じてのベスト盤のリリースは初めてのことでした。

2枚組2セットというボリュームのベストアルバムがこの時期に突如リリースされたことで、巷では“再結成近し!”の噂が一層信憑性を帯びて語られたのです。実はリリースの真相ですが、ブートレグ(海賊盤)で、「ビートルズVol1」「同Vol2」という4枚組2セットのベスト盤がリリースされ、海賊盤としてはかなり驚異的な売り上げを記録していて、それを阻止して著作権を守るということがあったように聞いています。正規盤の2セットは、本物の“ハク付け”の意味で、「ジョージ・ハリスン選曲」というのが、当時のレコード会社の謳い文句でした。

“喧嘩状態”と言われたジョン、ポールの選曲でなく、音楽的にいまいちのリンゴでもなく、間を取り持つ印象の強いジョージが制作にかかわったとする販売戦略乗せられて、「もしかして、ジョージの仲裁でビートルズ自体も復活?」という期待感が嫌が上にも高まったわけです。

このアルバムは、5月26日にビルボード誌アルバムチャート№1に輝いています。ちなみに、その翌週から3週間の№1獲得したのがポールの「レッド・ローズ・スピードウェイ」(№1シングル「マイ・ラブ」収録)、さらにその翌週から5週連続№1となったのがジョージの「リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」(№1シングル「ギブ・ミー・ラブ」収録)ですから、当時のビートルズ復活期待気運の盛り上がりぶりが、お分かりいただけると思います。

さてさて、我々アフター・ザ・ビートルズ世代はと言えば、とにかくこの“赤盤”“青盤”と言われた2枚組2セットを聞きまくった訳です。まさに、当時の洋楽ファンの“バイブル”でした。本当にジョージが選んだのかどうかは別にしても、選曲も最高です。特に青盤。「サージェント・ペパーズ…」以降はツアーも止め創作活動に没頭しただけに、アルバム単位で聞かせることが中心になったので、ベスト盤制作はかなり難しい作業であったと思われます。

ポールの収録作品がほとんどシングル曲中心であるのに対して、「ルーシー・イン・ザ・スカイ…」「アイ・アム・ザ・ウォラス」「アクロス・ザ・ユニバース」「ドント・レット・ミー・ダウン」等のジョン作の選曲の妙を見るにつけ、当時ポールよりもジョンに近かったジョージが本当に選曲したのかなと思わされたりもします。

最後にマニアックな情報をひとつ。
CD版“青盤”収録の「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のお話です。「サージェント・ペパーズ…」およびLP版“青盤”収録バージョンでは、イントロの出だしが前曲最後の歓声SEがかぶって聞き取りにくいのですが、CD版では歓声が取り除かれてイントロはじめのジョンのアコースティック・ギターが完璧に聞こえます。ちょっと感動ですよ。

“官系企業”一斉反省の日

2008-04-25 | その他あれこれ
107人もの尊い命が失われた、JR福知山線の脱線事故から25日で丸3年。我々からみれば、あっと言う間の3年ですが、遺族の方々には長く辛い3年間であったであろうと、心中察して余りあるところです。

この間、JR西日本の体質改善や保障問題はどこまですすんだのかと言えば、聞こえて来るのは悪い話ばかり。JR西日本だけでなく、JR各社が“官系企業”の根本的体質を改めない限り、多くの尊い命と引き換えにした顧客第一、安全第一の教訓は、活かされているとは言えないのです。

事故原因を振り返って見れば、運転士が「ダイヤ遅延」の咎めを避けたいが為の大幅な速度オーバー。顧客サービスどころか、絶対に犯してはならない顧客安全までも軽んじた結果の大惨事でした。このあまりに自己中心的な運転士の判断は、決して一社員の問題ではないと思います。そこには、かなり根深い“官系企業”の企業風土に根ざした問題が横たわっているのです。

JR各社はじめ“官系企業”に共通して、脈々と流れる企業風土があります。「既得権商売」による競争意識の欠如がそれです。例えば、新幹線。同じ陸路の競争相手がいないがために、いまだに“殿様商売”を続けています。航空会社などでは、新規参入も含め同路線の競争激化が著しく、その結果として、運行コストの有効消化と顧客ニーズに応える同業競合戦略上の優位確保を狙った「早割」などの新サービスの登場につながっています。「競争」が生み出した「企業努力」は、確実に利用者の満足度向上にもつながるのです。

“官系企業”の大半は、独占または寡占市場を引き継いで、今も事業のベースは“競争意識”の薄い「既得権ビジネス」にあります。すなわち、そもそも「競争」も「市場原理」もない、至って恵まれた状況 にあったのです。その上意識改革のないまま形だけの「民営化」。「競争」も「市場原理」もない状況がもたらしたのは、「苦労なく楽してもうかる仕事感覚」であり、さらにそれが形だけの「民営化」の下で方向修正されることもなく「顧客軽視」や「自己中心」の組織風土を作りあげてしまったのです。

その結果が先の大惨事。たまたま大惨事が起きた先がJRであって、他の“官系企業”も“顧客後回し”の風土は同じ。けっして他人事では済まされないのです。当ブログでも、“官系企業”の問題点は、たびたび指摘をさせていただいております。すべて原因をつきつめれば、3年前の大惨事の原因と同じこの「組織風土」に根ざした「既得権ビジネス」特有の「競争のない業界ガリバーの自己中感覚」に他なりません。

多くの尊い命が失われたこの事件の本当の教訓を、すべての“官系企業”役職員はしっかりと胸に刻んで、毎年この日には自らの行動を省みて欲しいと思います。この大惨事の記憶は、JR西日本はもとより全“官系企業”にとっての“反省の慰霊碑”であり、決して風化させてはならないのです。

経営のトリセツ27~的確な目標設定の裏に「仮説」→「検証」あり!

2008-04-24 | 経営
「仮説」→「検証」はコンサル手法の基本中の基本です。本日は、実は「仮説」→「検証」の活用は会社経営においても大変重要だというお話です。

ロジカルシンキングの手法として、「帰納法」と「演繹法」という考え方ご存知かと思います。「帰納法」は複数の事象や事実を集めて、その中から共通項や因果関係を調べて結論を導き出す方法。「演繹法」は、まず目先の事実を元に「仮説」を立てて、その「仮説」を検証していく過程で問題点の究明や解決策を見出していく方法です。

コンサルティングの世界では、「帰納法」的分析は比較的実務経験の浅いスタッフでもできるのですが(これすらできないと問題外です)、「演繹法」は最低限ある程度の実務経験が必要と言われる比較上は“高度”なテクニックです。あえて“高度”と言ったのは、適正な「仮説」をたてられるかどうかの部分にかかっています。さらに“最低限”と言ったのは、実務経験があれば誰でも的確な「仮説」がたてられるかと言うと、そうとも限らないからです。

的確な「仮説」を立てるには、経験が必要なことはもとより、より核心に近く正解に近いものを提示できる「センス」が必要です。この「センス」がくせ者で、他人の会社を調査・ヒアリングした段階で、どこまで感覚的に内情を掴めるか、まさしく「センス」が問われる訳です。コンサルタントに不可欠なものは、実は知識以上に「実務経験」に加えて「センス」なのです。

さて、ここからが本日の本題です。
会社経営においても、実は知らず知らずに「仮説」を立てつつ業務に臨んでいることにお気づきでしょうか。実は、年度計画、計数目標等はまさに「仮説」に基づく立案作業なのです。すなわち、今の情勢、現有スタッフの能力、商品の競争力や当社の技術力等を勘案して、「仮説」として作り出されるのが年度計画や計数目標なのです。コンサルの「仮説」との大きな違いは、「経験」のある方が立てていることは間違いないこと、自社のことですから「センス」はあまり要求されないことです。

「仮説」計画が立てたれると、普通その「仮説」計画を実現するために、何をどれだけ頑張るのか個別目標を制定する作業がその次にきます。それはすなわち、コンサル作業になぞられて言うなら、「仮説」の的確さを立証するためのチャート分析に位置するものであると考えられます。目標がとんでもないものになっているケースや、その目標に向かって何をするべきなのかが明示されていないケースという会社も、よく見かけるのですが、それはすなわち「仮説」の立て方が間違っていたり、「仮説」は思いつきで立ててみたものの、それが正しい「仮説」の立て方であるかどうかの検証がなされていないのということになるのです。

これではもう「仮説」でもなんでもなく、単なる経営者の「希望」や「要望」や「夢」に過ぎなくなってしまうのです。例えば年度の目標計画を立てるときには、目標を「仮説」として捉えて、それを実現するために何をどれだけがんばれば「仮説」は実現できるのか、必ず適正な「仮説」であるかどうかの「検証」を、チャート分析的にしていただきたいと思います。

「P-D-C-Aサイクル」で言えば、「仮説」→「仮説正当性の検証」までできて初めて「P」が完了する訳です。正しい「P」が設定されていなければ、「実行(D)」以降は全く無意味になってしまいます。前回、「P-D-C-Aサイクル」における「チェック(C)」の重要性をお話しましたが、それも正しい「P」の設定があって初めて生きてくるのものですから。

年度初めに際して、今一度自社の計画・目標は的確であるか、「仮説」→「検証」の考え方で再確認されることをお勧めします。

お問い合せありがとうございます~「ランドリープラス熊谷店」ご案内

2008-04-23 | ビジネス
テレビ東京「アド街ック天国」熊谷特集で、テレ東HPからの流れでしょうか?我が株式会社スタジオ02直営の「ランドリー・プラス熊谷店」に関するお問い合わせを多数いただいております。ありがとうございます。

そこでこの機会に、「ランドリー・プラス熊谷店」の簡単なご案内とPRを。

「ランドリープラス熊谷店」は、セルフ方式のカウンターカフェ付のコインランドリーです。まだ、実験段階ですのであまり大きなことは申し上げられませんが、「おしゃれで清潔感を大切にしたスペースで、ゆったり洗濯物の仕上がりをお待ちいただける」、全く新しいコンセプトのコインランドリーであると自負しております。もちろんBGMは弊社テーマ・ミュージックの70年代洋楽です!カフェは自販機スタイルですが、本格エスプレッソ方式のコーヒーをお楽しみいただけます。私はコーヒー通ではなくストレートやエスプレッソは苦手なのですが、ココアとのコラボといえる「カフェ・モカ」はお気に入りです。うまい!

コインランドリーのワンストップ化をめざした「複合ランドリー」というコンセプトが、当社オリジナル企画でして、熊谷店ではカウンターカフェに加えて、奥のコーナーでは保険のご相談&販売をしております(これは弊社直営ではありません)。保険はまさに見直しの時代。古くなった「特約」部分のみを、入れ替える“保険のリフォーム”が当コーナーのウリです(このコンセプトづくりは弊社が請け負っております)。アンテナショップですので、強引なセールスは全くしませんから、お気軽に声を掛けてください。

それと、お問い合わせの多い弊社オリジナル「幻の“横浜元町カレーパン”」。ごめんなさい、現在は不定期販売ですが、近々通販を開始予定です。今月末にスタートするランドリー携帯メール会員の募集開始に合わせて、カレーパン情報も含めいろいろお得情報をお流しする予定ですので、地域の皆様、乞うご期待願います。それと、「おしゃれなフリーペーパー」引き続き募集中です。簡単な審査はありますが、当店のコンセプトに合致するものならば、無料で置かせていただいております。

さてさて、肝心の「ランドリープラス熊谷店」の場所ですが、
熊谷市銀座2-10-2アネックス銀座1階です。
熊谷駅近く、「ニットーモール入口付近、セブンイレブン&ミスタードーナッツ間入る」の居酒屋「秀萬」さん向いです。

最後に当店本業のランドリーのウリは、大物洗いもOKの手間いらず大型「洗濯→乾燥」機です。洗濯・乾燥を1時間で一貫処理。洗剤、柔軟剤も自動投入です。ホントに楽々でふんわり仕上げです。ぜひ一度お試しください。「お試しメニュー特別割引」実施中です。

よろしくお願い申しあげます。

Jパワー問題 ~ 政府は過去の経緯を含めて説明責任を全うせよ!

2008-04-22 | ニュース雑感
外資ファンドTCIによる、Jパワー株の買い増しに対する政府の“待った”が正当な判断であるか否か、話題になっています。

事の概略は以下の通り。
Jパワー株9・9%を保有するTCIが、1月に特定業種の株を10%以上取得する場合の事前許可を定めた外為法に基づき、20%への買い増しを申請。経済産業省はTCIが他の投資ファンドなどと連携し株主総会で増配を可決すれば、Jパワーが進める原子力発電所の建設計画などに支障が及ぶ懸念があると判断。政府が、TCIに対して投資計画の中止を勧告したというものです。

目下の議論の焦点は、政府の中止勧告決定は正しい判断であるか否かということ。

Jパワーは政府と電力九社が出資して1952年に設立されました(正式名称:電源開発)。2400キロメートルの送電線の全国ネットワークを持ち、水力や火力発電所から九社に電力を卸している、いわばわが国の電気供給に関する総元締企業です。

その存在から考えれば、政府が言うようにTCIの買い増しで、増配要求が総会可決され原発開発などの中止による将来的な電源不足を生じるリスクがないとは言えません。しかしながら、いかに特定業種株であろうとも、もともとが政府の判断で完全民営化をした企業であり、その部分の説明が不十分なまま中止勧告一辺倒で突きとおすことは、わが国証券市場の国際的信頼性の保持の観点から許されないことであると考えます。

民営化の経緯を振り返れば、経済産業省所管の特殊法人から2004年の民営化された際に、政府保有の8割の株式に加えて九電力保有の2割も放出させ、海外での大量売却を認めたのは当の経産省なのです。放出利益の追求目的で株価対策を優先した政府政策の結果として、外資に約4割の株式を握られた形になった訳です。海外に目を向けてみると、電気事業は安全保障などの観点から、欧米でも外資の経営支配を排除していますが、例えばフランスでは政府が株式の7割を保有し、外資の経営支配を不可能にしているのです。

こうして考えると今回の問題は、民営化の名の下に目先の利益に目の眩らみ安全保障策をおざなりにした政府政策の過去の過ちに起因しているのではないのか、と思えてくるのです。

いずれにしても、政府としては保有株式の大量放出による民営化の経緯と、今回の買い増し中止勧告との整合性ある合理的な説明を世界に対してしていかないことには、“ハゲタカ・ファンド”扱いされているTCIも納得がいかないでしょうし、何よりも日本市場の公平性、信頼性の観点から世界的に不透明感を残す結果になるように思われます。

国民生活保護の観点からみれば、今回の政府判断が誤っているとは決して思いませんが、現在のグローバル・スタンダードにおけるアカウンタビリティ(説明責任)の重要性を認識し、もし過去の過ちがあるならば素直に認めた上で、納得性のある透明性の高い説明を世界に対してすべきであると考えます。どうも、ごまかしやゴリ押しがまだ通用するのではないかと勘違いする「官」における“思い上がり対応癖”が、こんなことろからもうかがい知れる気がします。プライドを捨て過ちは過ちで認める、そんな真摯な対応こそ必要な時代なのではないでしょうか。

角界“殺人事件”のあきれた再発防止策

2008-04-21 | ニュース雑感
日本相撲協会が、力士のしごき死亡事件の「再発防止」でマニュアルを作るとか。なんじゃそれ?ですね。

ニュース報道によると、
大相撲・時津風部屋の力士暴行死事件で、日本相撲協会が設けた再発防止検討委員会(委員長・伊勢ノ海理事)は21日、事件の再発防止に向けた提言をまとめ、(1)力士の精神面の相談窓口設置(2)道徳や生活面を指導するマニュアル本の作成(3)いじめ問題の専門家を招くなど師匠会を親方教育の場とする、としたそうです。

この中で、何といっても変なのは(2)。“しごき”による死亡事件の「再発防止」で、「道徳や生活面を指導するマニュアル本」って何?「死ぬまでしごいてはいけません」とか、「“かわいがり”は本当はいじめです」とか、そんなことを今更教えないといけないレベルなのですか?日本の国技として、「恥」を知りなさいの世界ですね。あまりの低水準に、「驚き」通り越して「あきれ」です。

一方一番問題なのは、(3)の「いじめ問題の専門家を招くなど師匠会を親方教育の場とする」。そもそもが、今回の問題もバカな親方の暴走がすべての原因です。「指導者」とは何であるのか、相撲協会はなぜ今さら「師匠会を親方教育の場とする」必要があるのか、今一度よく考えたほうがよろしいと思います。協会は、人物を全く吟味せず「強かった者」で「金のある者=後援会の支援態勢も含めて」に、年寄株を与えてきた訳です。その結果が、“殺人親方”を生んでしまったのです。

「指導者」として上に立つ者は、教えられるものの将来を預かる大事な立場であるはずです。それを、「強い」「財力あり」それだけで、絶対的な権力を持つ相撲の「親方」という身分につけていいのでしょうか。その点にこそ、「見直し」「再発防止」のポイントはあるはずです。どんな組織でも指導的立場への登用に際しては、人格的に見て指導者としてふさわしいか否かを、登用を決定する人間が必ず重要な判断材料として吟味するはずです。それが、相撲界には欠けていたということ。「事件の原因究明」「再発防止」はその点を除いては、考えられないのです。

マニュアルと親方教育、今更それがなんでしょう。まずは、今の親方連中が真に指導者にふさわしい人物であるか否かを即刻審査し、「不可」となる人物は年寄株剥奪も含め、きっちりと襟を正すことから始める必要があります。さらに、今後の年寄株付与に際しては、人物の吟味を指導者への適格性という観点からの判断を明確に加えるべきであります。

いわば“人格ゼロ”の親方に殺された時太山もその遺族の方々も、バカげた常識マニュアルの作成と形ばかりの“親方教育”でお茶を濁されたのでは、「バカな親方に殺されたのは、この世界では仕方ないんだよ」とでも言われているかのようで、泣くに泣けない状況でしょう。相撲が世界に誇る日本の国技として、未来永劫脈々と息づいていくためにも、まずは人格を含めた指導者の適否判断こそが求められる「再発防止」の第一歩であるとの認識の元しっかりと地に足をつけた改革を行い、角界の近代化をはかるべき時にきているのだと認識して欲しいと思います。

<音楽夜話> 禁断のブートレッグ~幻の「ゲット・バック」

2008-04-20 | 洋楽
昨日取り上げたザ・ビートルズのアルバム「レット・イット・ビー」の続き的に…。

村田クンにブートレッグ(海賊盤LP、以下ブート)の存在を教えてもらった私は、さっそく彼から「ゲット・バック」に一番近い音源集と言われたブートアルバム「KUM BACK!」を譲り受けたのでした。真っ白なジャケットに色紙上に赤の単色印刷でビートルズ4人の写真と、タイトル、収録曲が書かれた実に殺風景なアルバム。しかもレーベル印刷なし。いかにも怪しい“いけないモノ”の匂いを漂わせる風情のものでした。

針を落とすと、確かに正規盤とは全く違う雰囲気の録音の数々にまず聞きいってしまいました。曲間の4人の会話や、オーバーダブ・アレンジを施されていない生のままのビートルズの演奏、さらには未収録曲。まるでスタジオに出入りを許された者のみが知りえる特別な情報を手に入れたかのような、何か音楽ファンとしての優越感にも似た不思議な感覚を覚えたのを記憶しています。

実はこのときのアルバム「KUM BACK!」は、確かに当時としてはかなり幻のアルバム「ゲット・バック」に近い構成ではあったのですが、CD時代に移行して流出情報や音源も豊富になり、現在ではこれとは比べ物にならないくらい、音質、構成、音源がオリジナル「ゲット・バック」そのものを再現しているブートが出回るようになったのです。

写真のCDがまさにそれ。ジャケット写真、デザインまで、オリジナルで予定されていたものを再現していて、ちょっとした驚きものです。ちなみに、この写真、アルバム「ゲット・バック」用のフォト・セッションとして、EMI本社で撮影されたもので、彼らのデビューアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」と同じ構図の写真で再撮影することで、7年の月日の移ろいを表現しようとしたものです。アルバムのお蔵入りに伴って、この時の写真は73年リリースのビートルズのベスト盤“赤盤”“青盤”にデビュー時の写真と共に使用され、無事陽の目を見ることができました。73年当時私は、解散後3年以上もして出たベスト盤用に、何でこんな写真が用意されていたのか不思議で仕方無かったものです。

「ゲット・バック」の収録曲
A1 ワン・アフター909
A2 ドント・レット・ミー・ダウン
A3 ディグ・ア・ポニー
A4 アイヴ・ガッタ・フィーリング
A5 ゲット・バック
B1 フォー・ユー・ブルー
B2 ティディ・ボーイ
B3 トゥ・オブ・アス
B4 ディグ・イット
B5 レット・イット・ビー
B6 ロング・アンド・ワインディングロード

どの曲もオーバー・ダブは一切なし。70年のアルバム「レット・イット・ビー」と同じテイクは唯一A1のみ。A2の前には「ラストダンスは私に」なんかが即興で演奏されています。余談ですが、「ラストダンスは私に」は「ヘイ・ジュード」と全くコード進行が同じです。昔、キングトーンズと上田正樹がライブで共演して、同時にこの2曲を歌い始めて、同時に歌詞部分が終わり、最後「ヘイ・ジュード」の「ラ、ラ、ラ…」コーラスを一緒に歌うという「ラストダンスはヘイジュード」という出し物をやっていました。

A3は「♪オール・アイ・ウォント・イズ…」で始まるオリジナル・バージョン。B2は「レット・イット・ビー」未収録曲で、その後ポールのソロ第1作「マッカートニー」に収録されました。B4はロング・バージョンです。B6は「アンソロジー」や「レット・イット・ビー・ネイキッド」がリリースされている今でこそ珍しくありませんが、アルバム「レット・イット・ビー」収録のフィル・スペクター版オーケストラ・アレンジにポールが激怒し、ビートルズ解散の一因になったと言われ、70年代当時はマニア垂涎のファンなら一度は聞いてみたい“ノン・オーケストラ・バージョン”だったのです。

と、ここまで読んで「なーんだ、『ゲット・バック』って『レット・イット・ビー・ネイキッド』と同じでしょ?」とお思いのあなたに、一言。全くの別物です。03年リリースの「ネイキッド」は、アルバム「レット・イット・ビー」をプロデューサーのジョージ・マーチン・チームが全面的にプロデュースしていたらという前提で、フィル・スペクターの厚化粧を取り除いたのであり、オーバー・ダブありの決して“ネイキッド(裸)”なものではありません。その意味では、「ゲット・バック」こそが真の“ネイキッド”なアルバムであるのです。

ブートの魅力は、一般には手に入らない音源を聞くことができるという一種の「優越感」にあると言いました。自分で言うのもなんですが、音楽ファンもこの領域まで行ってしまうと、ホント病気ですね。音楽界一のこの手の“病人”誰かと言いますと…。レッド・ツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジその人です。ツェッペリンのライブを中心とした世界中のブート音源を集めて持つ、世界一のツェッペリン・ブート・コレクターだとか。いまだに、旅先のブート・ショップめぐりをしては、音源あさりを続けているそうです。1月のプロモ来日の際も、西新宿の“怪しいレコード街”を俳諧したのでしょうか。

皐月賞

2008-04-20 | 競馬
先週の桜花賞は手も足も出ませんでした。あのぐらいきれいに裏切られると、あきらめもつこうというものです。

さて、気を取り直して、牡馬のクラシック第一弾「皐月賞GⅠ」です。今年は実力拮抗、大混戦の様相です。

今から15年前、93年の皐月賞は、ウイニングチケット、ビワハヤヒデの一騎打ちと前評判のレースでした。しかし、勝ったのは3番人気武豊ナリタタイシン(父リヴリア)。人気の2強を並ぶ間もなく差し切った、大外一気の歴史に残る物凄い差し足でした。思い出すたび、今でも鳥肌が立ちます。

同馬は前走の弥生賞(同コース、同距離)で、差して届かずウイニングチケットの2着でした。今年の武豊⑩ブラックシェルも、前走弥生賞を差して届かず、マイネルチャールズの2着。よく言われる「本番に向けて“差し脚を計った”」感じでした。思えば父クロフネもNHKマイルで驚異的な差し脚で勝ちきりました。鞍上はやはり武豊。先週の父クロフネのポルトフィーノ無念の出走取り消しに、一層気合が入っていることでしょう。93年ナリタタイシンの再現で、胸のすくようなレースを期待します。ただ心配なのは馬場状態。

恐らく気の悪さを出さなければ実力ナンバーワンは、前走かかって3着した⑱シヨウナンアルバでしょう。大レースでは「相手なりに走る」が怖い①タケミカヅチ。今の馬場を考えると逃げの⑭ノットアローンも要警戒ですね。⑰フローテーション、⑧ダンツウイニングのトライアル2着組は人気の盲点として穴党としては抑えたいです。

テレ東、原良馬は1番人気⑨マイネルチャールズ◎ですから、⑩からこれをはずした穴ワイドでいってみましょう。

★ナリタタイシン武豊~93年皐月賞「すごい脚!」
http://jp.youtube.com/watch?v=AFWavKU_dlY
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