本日の朝刊各紙は、「政権交代」「自民歴史的大敗」の見出しが踊っています。今回の選挙結果に関して、私なりの総括をしてみます。
今回の結果は一言で言えば、民主党の大勝というよりも自民党の大敗に尽きると思います。戦後復興を支えてきた老朽化した官僚制度に寄り添う、利権主義、既得権主義の古い政治体質に国民が「NO」を突き付けた形になりました。“実力派古参議員”山崎拓氏、後継者選びが結局二世で収まり“出来レース”と言われた青森一区の津島淳氏、失態閣僚である中川昭一氏や久間章生氏らの相次ぐ落選や、派閥トップ級の大物町村信孝氏、中川秀直氏、武部勤氏らの小選挙区敗退がどのような国民の意思表示であるのか十分に考えたうえで、55年体制を引き継いできた古い自民党の考え方を一掃できる人心刷新が早急に必要であると思います。逆に言えばこの国民の意思表示は、勝った民主党に対しても「自民党と同じ轍を踏むなよ」と訴えかけている声でもあるわけです。なにしろ、そもそもの「出」は同じ政党である訳ですから、国民の最大の心配はそこにあると思います。民主党は「自民大敗」が自身に向けられた刃であるとの認識を十分に持って、政権運営にあたってほしいと思います。
“大敗”自民党立て直しのキーワードは、「新旧交代」「党内風土の抜本改革」「二大政党の野党としての責任全う」ということになるのでしょうか。「新旧交代」「党内風土の抜本改革」あたりは、いろいろなマスメディアで言い尽くされていくであろうことなので、ここでは「二大政党の野党としての責任全う」について少し触れます。今回の選挙は我が国での本格的な「マニフェスト選挙」の第一回であると言っていいと思います。すなわち内容の賛否はともかく、民主党のマニフェストがニ者択一の選択の中でより多くの支持を得、政権を担うとこのなったわけですから、“野党”自民党はこの遂行を入念にチェック・検証する義務があると考えます。選挙戦の最中は、やれ「財源が不透明だ」「バラマキだ」と批判を繰り返してきた自民党ですが、選挙が終了し民主党政権がスタートすることになったその瞬間から、批判者ではなく監視者としての役割を認識し、国民への約束が守られているかという観点を軸に据えた野党としての役割を全うすべきである思うのです。第一回のマニフェスト選挙後の政権を、野党として前政権政党である自民党がその役割を十分に果たすなら、今回の政権交代の意味合いは大きなものがあると思っています。
もうひとつ重要なことは、太田代表落選を含む小選挙区全敗という公明党の惨敗は何を意味しているか、です。公明党は、自民党と連立を組み政権運営の一翼を担ってきた政党です。選挙結果を見る限り、結局自民党の退廃を止めることも自ら袂を分かつこともできなかった、ずるずると引きずられるまま連立与党として自民党と同一化していったと国民は判断した訳です。このことは、この後新政権での連立を予定している、社民党、国民新党に対する大いなる警告でもあります。連立の役割は、ただ単に政党の存在感を増さんがための大臣ポスト獲得に終わってはいけない訳です。与党第一党が約された通りの道を歩んでいるか、国民の利益を差最優先の施策を推し進めているか、等々に関して同じ与党という立場であればこそできる牽制役を十分に意識して対処せねばならないのです。次回の選挙において、今回の公明党と同じ轍を踏むことになるか否かは、まさにその1点にかかっていると言っていいと思います。
さて我々国民一人ひとりですが、今回マニフェストの中身うんぬんではなくマスメディアに踊らされて、自民を批判的目で捉え民主党に一票を投じた人たちも多いかもしれません。しかし、どのような選択理由であろうとも、一人ひとりの投票の責任は投票後にこそあることを肝に銘じたいと思います。民主党に一票を投じた人間はその政策公約進行状況を、自民党に一票を投じた人間は先に述べたその野党としての役割の遂行状況を、忘れることなくチェックをしながら本当に自分の投票選択が正しかったのか、次の選挙に向けて自己検証することも必要であると考えます。これまでの延長線上にはない今回の選挙であるが故、今まで以上に次の選挙に向けた国民の思慮深い政治への関心と、積極的意識関与が求められてくるのだと思います。
民主党政権が果たして国民の期待通りの役割を果たすかどうか、全く不透明な現状ではありますが、この新政権が本物であるかどうか我々は自分たちの目で確かめていかなくてはいけないでしょう。そして、“新政権”“新連立与党”“新野党”それぞれが従来とは違った意識を持って、新しい日本の政治を作り上げる努力をしてほしいと思います。国民、各政党各々がそれをしなければ、今までの“古い自民党”と同じ政治の繰り返しをまた見ることになると思うのです。マスメディアも、今までとは違うマニフェストの検証意識を基本に据え、新政権の行方をつぶさに国民に知らせてほしいと思います。私も民主党の正式マニフェストを、今一度入念に読み込んで、半年、1年という定期的なサイクルでしっかりと検証していきたいと思います。
今回の結果は一言で言えば、民主党の大勝というよりも自民党の大敗に尽きると思います。戦後復興を支えてきた老朽化した官僚制度に寄り添う、利権主義、既得権主義の古い政治体質に国民が「NO」を突き付けた形になりました。“実力派古参議員”山崎拓氏、後継者選びが結局二世で収まり“出来レース”と言われた青森一区の津島淳氏、失態閣僚である中川昭一氏や久間章生氏らの相次ぐ落選や、派閥トップ級の大物町村信孝氏、中川秀直氏、武部勤氏らの小選挙区敗退がどのような国民の意思表示であるのか十分に考えたうえで、55年体制を引き継いできた古い自民党の考え方を一掃できる人心刷新が早急に必要であると思います。逆に言えばこの国民の意思表示は、勝った民主党に対しても「自民党と同じ轍を踏むなよ」と訴えかけている声でもあるわけです。なにしろ、そもそもの「出」は同じ政党である訳ですから、国民の最大の心配はそこにあると思います。民主党は「自民大敗」が自身に向けられた刃であるとの認識を十分に持って、政権運営にあたってほしいと思います。
“大敗”自民党立て直しのキーワードは、「新旧交代」「党内風土の抜本改革」「二大政党の野党としての責任全う」ということになるのでしょうか。「新旧交代」「党内風土の抜本改革」あたりは、いろいろなマスメディアで言い尽くされていくであろうことなので、ここでは「二大政党の野党としての責任全う」について少し触れます。今回の選挙は我が国での本格的な「マニフェスト選挙」の第一回であると言っていいと思います。すなわち内容の賛否はともかく、民主党のマニフェストがニ者択一の選択の中でより多くの支持を得、政権を担うとこのなったわけですから、“野党”自民党はこの遂行を入念にチェック・検証する義務があると考えます。選挙戦の最中は、やれ「財源が不透明だ」「バラマキだ」と批判を繰り返してきた自民党ですが、選挙が終了し民主党政権がスタートすることになったその瞬間から、批判者ではなく監視者としての役割を認識し、国民への約束が守られているかという観点を軸に据えた野党としての役割を全うすべきである思うのです。第一回のマニフェスト選挙後の政権を、野党として前政権政党である自民党がその役割を十分に果たすなら、今回の政権交代の意味合いは大きなものがあると思っています。
もうひとつ重要なことは、太田代表落選を含む小選挙区全敗という公明党の惨敗は何を意味しているか、です。公明党は、自民党と連立を組み政権運営の一翼を担ってきた政党です。選挙結果を見る限り、結局自民党の退廃を止めることも自ら袂を分かつこともできなかった、ずるずると引きずられるまま連立与党として自民党と同一化していったと国民は判断した訳です。このことは、この後新政権での連立を予定している、社民党、国民新党に対する大いなる警告でもあります。連立の役割は、ただ単に政党の存在感を増さんがための大臣ポスト獲得に終わってはいけない訳です。与党第一党が約された通りの道を歩んでいるか、国民の利益を差最優先の施策を推し進めているか、等々に関して同じ与党という立場であればこそできる牽制役を十分に意識して対処せねばならないのです。次回の選挙において、今回の公明党と同じ轍を踏むことになるか否かは、まさにその1点にかかっていると言っていいと思います。
さて我々国民一人ひとりですが、今回マニフェストの中身うんぬんではなくマスメディアに踊らされて、自民を批判的目で捉え民主党に一票を投じた人たちも多いかもしれません。しかし、どのような選択理由であろうとも、一人ひとりの投票の責任は投票後にこそあることを肝に銘じたいと思います。民主党に一票を投じた人間はその政策公約進行状況を、自民党に一票を投じた人間は先に述べたその野党としての役割の遂行状況を、忘れることなくチェックをしながら本当に自分の投票選択が正しかったのか、次の選挙に向けて自己検証することも必要であると考えます。これまでの延長線上にはない今回の選挙であるが故、今まで以上に次の選挙に向けた国民の思慮深い政治への関心と、積極的意識関与が求められてくるのだと思います。
民主党政権が果たして国民の期待通りの役割を果たすかどうか、全く不透明な現状ではありますが、この新政権が本物であるかどうか我々は自分たちの目で確かめていかなくてはいけないでしょう。そして、“新政権”“新連立与党”“新野党”それぞれが従来とは違った意識を持って、新しい日本の政治を作り上げる努力をしてほしいと思います。国民、各政党各々がそれをしなければ、今までの“古い自民党”と同じ政治の繰り返しをまた見ることになると思うのです。マスメディアも、今までとは違うマニフェストの検証意識を基本に据え、新政権の行方をつぶさに国民に知らせてほしいと思います。私も民主党の正式マニフェストを、今一度入念に読み込んで、半年、1年という定期的なサイクルでしっかりと検証していきたいと思います。