日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

「白い恋人」に関する補足

2011-11-30 | その他あれこれ
BLOGOSがリニューアルしてコメント欄ができ、昨日の「白い恋人」の件ではPVも昨日1万5千件ほどとかなり上位に位置しながら、複数の方からご批判をいただいているようです(賛同は今は「いいね!」であり、コメントと言うのは批判であることがほとんどではあるのですが)。一部誤解もありそうですので、一応補足説明および“言い訳”をしておきます。

まず、物理的な点。
①吉本興業の上場云々の件
上場廃止は存じ上げています。書き方が悪かったですが、言いたかった趣旨は今上場企業であるか否かに言及したのではなく、上場企業としてJ-SOX法による内部統制監査をクリアしている企業であるということです。ブログでは誤解のないよう少し修正をさせていただきました。
②石屋製菓さんの経営陣の件
例の事件の際に、島田社長が銀行から入ったことも当然認識しております。私が言う「思考過程をすっ飛ばして結論で指示する経営者」は、私自身が銀行にいた経験から申し上げれば銀行という至って官僚的な組織風土で育った管理者に大変多いタイプであり、今回の告訴のやり方を見るに「もしや島田さんもそうじゃないのか」と思い申し上げた訳です。それと社長は外部から招へいしていても、依然として株主構成は同族経営であり外部株主の監視の目に欠ける以上体質と言うものは余程意識して変えていこうとしても難しい、と言う点もあわせて余計なお世話ですが可能性としてご忠告申し上げた次第です。ここを書き込み過ぎると主題からずれる恐れがあったので、説明不足になりました。
③完全な記載ミス
71年と記載した「白い恋人」の発売は76年の誤りでした。ブログ本体は修正させていただきました。

以下本題についてです。誤解のないよう改めて昨日ブログ趣旨を整理して申し上げます。
最初の「白い恋人たち」のくだりは、訴えの趣旨である「模倣」云々に絡んで「白い恋人」に見受けられるネーミングにおける既成商品のイメージ流用を言っています。二番目のラングドシャのくだりは、今回「便乗」を訴えの理由にあげていらしたので、「便乗」と言う意味では御社のその商品も「流行への便乗」で生まれたものではないかと申しあげました。指摘趣旨はヨックモックさんの真似ではなく、ラングドシャ・ブームへの「便乗」です。念のため言えば、いずれも「いけない」とか「法的に問題あり」とは申しておりません。この2点において「流行への便乗」は付随指摘項目です。メイン指摘は、あくまで商品名の大ヒット映画タイトルからの言葉の「転用」によるイメージの「流用」。映画と食べ物というジャンルの違いがあり確かに責めを負うようなものではありませんが、自身もネーミング部分で既存のヒットイメージの力を少なくとも借りて作り上げたブランドであるという点を考えれば、パロディ商品をいきなり訴えるというやり方が果たして適切であるのかということです。これが一番の趣旨です。もちろん映画からのイメージ流用そのものを今さら責めているわけではありません。

地域貢献をしている立派な会社であるとか、地元から愛されているということを知ってるのかとのご指摘もありますが、本件の指摘趣旨である大ヒット映画タイトルからのイメージ転用の件との関係は認めないと考えます。もうひとつ肝心な点として、私は吉本のやっていることについて「ジョークとして受け流したら」という趣旨のことは申し上げましたが、ことの善し悪しには一切言及していません。あくまで石屋製菓さんの対応に対してのみ思うところを述べたまでです。一部で吉本の味方であるかのような捉え方をされているようですが、それは全くの誤解です。

繰り返しますが昨日のブログで言いたかったことは、
『石屋製菓さんが、大ヒット映画からの「イメージ流用」からスタートして作りあげたブランドを「侵害された」と、「イメージ流用」のパロディ商品に告訴という形でいきなりムキになるのはどうなのかな、水面下で穏便に済ますことはできなかったのかな』
ということです。

本件についての説明、“言い訳”は以上です。
ありがとうございました。

吉本を訴えた「白い恋人」さん、そもそもあんたもパクリじゃないの?って話よね

2011-11-29 | ビジネス
「白い恋人」でおなじみ札幌に本社を置く石屋製菓が、便乗および模倣品を販売しているとして吉本興業を訴えたそうです。

なんでも吉本興業が販売している商品は「面白い恋人」という商品。まあ実に吉本らしいと言えば吉本らしい商品です。ですが石屋製菓の島田社長によれば、商品が出回っていた事は以前から知ってはいたものの一過性のものと思っていたら、関東圏に進出するなど販売拡大傾向が見られたので、提訴に踏み切ったとか。ただ、誰が見ても悪意と言うよりはジョークにとれる相手にマジになるって、うーんどうなんでしょうね、これ。

「おいおい冗談を真に受けるなよ」とか「冗談とも本気ともつかぬものでチャッカリ便乗商売されたとしても、『いゃー吉本はんには、かないまへんなぁ』的に大阪商人文化を理解してやれよ」とかも思ったりもする訳ですが、もっと根本を正してみれば石屋製菓さん本当にそんなことできる立場?って気もするのです。そもそも「白い恋人」って商標登録はされてはいても、このネーミングオリジナルじゃないでしょう?って点、どうなんですかね。年配の方々や映画ファンならご存知、大ヒットした「グルノーブル冬季オリンピック」の記録映画のタイトルが「白い恋人たち」。当時としては「やられた!」というほど素晴らしくロマンチックな歴史的名タイトルに皆感心だった訳で、この映画の公開が68年、片や石屋製菓の「白い恋人」の商品化が76年ですから、誰がどう見てもドンピシャ“いただき!”であることは明らかなわけです(法的にどうこうないですが)。

それとラングドシャ・タイプのクッキー菓子ですが、これが国内で大ヒットしたのは青山ヨックモックの「シーガル」が火付け役で、69年のことです。私も子供頃、初めていただきものでこれを食べたときには「なんておいしい菓子なんだ」と感動でした。それが贈答品で空前の大ヒットを飛ばしたわけです。ですから、その何年か後に北海道土産で「白い恋人」を食べた時には、ネーミングもそうですがラングドシャ・ブームに便乗した「パクリかよ」と思ったものです。当時東京近辺にお住まいだった方々は、たいてい私と同じ感覚を持っているのではないかと思うのです(もちろん、食べ物と言うのは特許も実用新案もとれないので、モノマネ自体は法的にはOKなのですが)。ただ、自分の生い立ちを忘れて、他人を訴えるのはあまりほめられたものではないかなと。私の商売柄からは、「経営者としてちょっとどうなのよ」と思わずにはいられない訳です。

それと、本件には気になる点が実はもう1点ありまして。この訴訟、相手への事前通告なしでいきなり訴えたそうで、これもやっちゃダメというわけではありませんが、商習慣上どうなのかなと。技術屋さんが特許侵害とかでもめるケースでは、とりあえず相手方に「これマズイんですけど」とまず申し入れするのが一応の礼儀みたいなものでして。その流れで「ごめんなさい。やめます」とか「いくら払えばいいですか」とかの話になるのが一般的。「うっせー、関係ねーよ!」と突っぱねられると、「恐れながら…」と訴訟に打って出ると言う感じかと思います。もちろん相手が明らかなブラックやら、得体のしれない怪しい会社ならいきなりも当然ありかとは思いますが、吉本興業と言えばいろいろ怪しい噂はあるかもしれませんが一応上場企業として内部統制も経験している企業な訳でして、「話せば分かる」相手とも思われ今回の石屋製菓のやり方はちょっと乱暴ではないかなと、思うことろなのです。

そもそもこの手の訴訟会見で社長が直々に出てくるというのも違和感ありありです。恐らく社長が個人的指示の下追いかけてきたものが、いきなり「もー我慢ならん!訴えろ!」と言い出したのかなと。なんとなく社内でも普段は思考過程を社員に細かく伝えずに、不満が飽和状態に達するといきなり怒り出すみたいなタイプかなと、想像させてくれるのです。この思考過程を見せぬままいきなり結論でモノを言う経営者、私個人的には「“見える化”落第社長」と名付けています。過去の製造年月日改ざん事件も、確かそんなワンマン体質が原因だったのじゃありませんでしたっけ。今回の件は、本来責められる立場ではありませんが、過去の事件を思い出すにつけどうも気になる会見のムードだったもので、老婆心ながら注意喚起的に少し言わせていただきました。ご無礼ありましたらご容赦を。

ただ、吉本も下手だったんじゃないかと。「面白い恋人」ってちょっとベタすぎるでしょ。せめて「白い変人」ぐらにしておけば、訴えられることもなかったんじゃないかなと思いますけど・・・。


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~お客の視点から知る 典型的な「ダメ営業マン」のやり方~

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“日ハム拒否”菅野クンへの手紙

2011-11-25 | その他あれこれ
私は東映フライヤーズ駒沢世代からの筋金入りの日本ハムファンであることを最初に宣言した上で、先般正式に本人から表明された東海大学菅野投手の入団拒否の件について菅野クンに一言、手紙形式を借りて申しあげます。

前略
菅野クン、最初に結論から申し上げます。あなたは今回プロをめざす一スポーツマンとして、また社会人としての第一歩を踏み出す大人として、やってはいけない選択をしたと思います。

プロ野球界は球団ごとの人気や財力のバラツキがあり、そのためにいい選手が一定の球団に偏るリスクは、下部リーグとの入れ替え制のない我が国プロ野球の固定12球団・2リーグ制においてはリーグそのものの人気低下ひいては運営維持を危うくするとの危機感から、ドラフト制度は米大リーグにならって65年に導入された制度です。もちろん古い制度は何度か改訂され、さらにその後FA制度の導入により選手の途中移籍等によるドラフト制度補完もなされています。プロ野球を志す人間として、そのぐらいのことはご存知ですよね。

すなわち、プロ野球という職業を志す以上はその業界の成り立ちを理解し、その特性を受け入れた上で志望するのが筋なのです。「私はあの球団に行きたいから、そこでは嫌です」などどいうのは全くのナンセンス。分かりますよね。これは他の職業でも同じことです。職に就くと言うのはどういうことなのか、そんな観点に立ちながら業界特性を受け入れられるか否かを良く考えて、進路と言うものは慎重に決めなくてはいけないのです。

単純に、絵がうまい人が皆絵描きになる訳じゃないのですよ。自分の絵を買ってもらい生活の糧にするというのはどういう意味があるのか、またどういうリスクを伴うのか、それを自分の職業観や生活観で考えた時に受け入れられることなのかダメなのか、様々な角度でその職業を勉強し検討した上で進むべき進路を決める必要があるのです。

それとも、もしかして菅野クンが日ハム拒否を表明したのは「時代錯誤のドラフト制度に一石を投じたい」という気持ちからですか?もしそうなら、「好きな球団に行けないような今のプロ野球なら、私は行きません。社会人野球に行ってその間に制度が変更されるならまた考えます」ぐらい筋の通った主張と行動をするべきでしょうね。そうしないと、せっかくのあなたの本意が見えませんよ。もしそういうお考えだったのなら、理解します。そんなに大それたことは思ってなかったなら、ごめんなさい。

もうひとつ、この問題でよく言われる「職業選択の自由」うんぬんですが、これは「どこの会社に入りたい」までを保護するものでなく法的には何の問題もない訳で、この点は既に解決済みなのです。なのにあなたが志望する日本球界を代表する球団の権力者は、毎度毎度自分の都合が悪くなると無意味な蒸し返しをしています。確か今回お祖父さんも孫可愛さからでしょうけど同じようなことを言ってましたね。菅野クンはそんなことを口にしていないので、そうは思ってはいないとは思いますが・・・。球団やお祖父さんには伯父さんを通じてでも、「そういう無意味な反論は僕のイメージを悪くするだけなので、やめてほしい」ぐらいは言っておいた方が良いと思います。

いずれにしても、職業選択の意味を理解した上で、自己の将来ビジョン明確化と言う観点から自分の考えの浅さを今一度見つめなおし、自分のあるべき対応を再考された方が良いと思います。あなたが力ある選手であればこそ、固定12球団制のプロ野球界の永続的な繁栄は戦力の分散化によるチーム力の拮抗こそ重要になってくるのです。日ハム球団はご存じのように、エースのダルビッシュ投手の来シーズンからの大リーグへの移籍が予想されており、戦力低下をあなたが埋め合わせることでリーグチーム間の実力拮抗が期待され、ひいては野球界の繁栄に寄与することができるのです。とてもとても、やりがいがあるじゃないですか。こんなにも恵まれた環境にあるなんて、幸せなことであると思いませんか。

それでもなお意中の球団で働きたいのなら、FA制度もある訳です。まずは今の制度に則って球界の繁栄に貢献できたなら、その先では多少のマガママなんて世間は笑顔で許してくれると思います。プロはなんだかんだ言っても人気商売ですから、ここは好感度を高めるような大人の選択もあってしかるべきです。そんな観点で今一度熟考されることを期待しています。来春札幌ドームであなたの雄姿が見れることを切望してペンを置きます。
草々

追悼 談志師匠~“テレビ芸人”たちよ、「本業」を忘れるなかれ!

2011-11-24 | その他あれこれ
昨日来テレビは談志の訃報で持ち切り。そんなに大物だったのかと、今さらながらに感心しきりです。私も子供の頃に多少の縁があって、一時期少しばかりファンでしたので追悼の意を込めて思い出と感じるところを書いてみます。

談志師匠との最初の出会いは小学校1~2年生頃でしょうか、テレビで師匠の「饅頭こわい」に出会いこれがあまりに面白かったので、思い出しながらストーリーを紙に書いて真似したりと、少しばかり興味の対象になっていました。それから半年~1年ほどした頃、父と後楽園球場に東映戦を見に行った際に、ガラガラのバックネット裏観客席でやたらににぎやかに酒盛りをする一団がいました。父が「談志じゃねぇか?見ておいで」というので、「えっ!“饅頭こわいのおじさん”?」と恐る恐る近づいて一団の様子をうかがっていると、「おうなんだ坊主、ギブミーチョコレートか?」と真っ先に荒っぽい言葉を発したのが、ウルトラマンのアラシ(石井伊吉=毒蝮三太夫)でした。

「アラシ隊員だ」と思う間もなくいきなり乱暴に声をかけられたものですから、怖くて足がすくんで泣きそうな気持で言葉も出ず呆然自失状態。すると師匠が立ちあがって私に顔を近づけ、「おう坊主、お前誰のファンだ!」と聞いたのです。恐怖におののく私は必死に言葉を絞り出し、蚊の鳴くような声で「大杉選手・・・」と答えました。すると師匠は、「おめー、なかなか“通”だなぁ~。ありやいい選手になるぞ」と高笑いすると、私の頭を撫でてくれポップコーンをひと筒くれたのです。酒臭い息のベランメェ口調とそのやさしい対応のギャップが本当に印象的でした。私はなぜかそのギャップがとても心地よくスマートでカッコいい大人に見えて、すっかりファンになってしまったのです(大杉選手もポップコーンも、これがキッカケで大好きになったというオマケ付)。

そんな折、当時私の地元目黒にあった目黒名人会という小さな寄席(今はあのライブハウス鹿鳴館の場所です)を師匠が買い取ったと言うニュース流れ、本人も頻繁に高座にあがるという話を聞きました。私は落語好きな母をけしかけ、何度か一緒に足を運んで“生談志”を堪能しました。今思えばけっこうな老けガキですね。目黒名人会は人の入りが悪く(私の記憶では、師匠の出番でも客が10~20人なんてこともザラだったような。それはそれで貴重な体験ですが・・・)、そのせいか師匠のアドリブ落語が聞けたりしてそれもまた面白かった。しかし苦戦の目黒名人会はほどなく閉鎖。師匠も参議院議員になって子供からは遠い存在になったこともあり、私の談志熱は次第に冷めていったのでした。

以上が私の談志師匠に関する思い出です。

子供心とはいえ一度はファンになった相手ですから、その後もなんだかんだと目の端には入れつつ、他の人よりは関心をもって見てきたように思います。そんな中でひとつ「さすが」と感心した点をあげるなら、師匠の“毒舌芸”でしょう。その後もビートたけしや島田紳助はじめ“毒舌芸”で売る芸人は多く存在しますが、その元祖は師匠ではないかと思います。勘違いしてはいけないのは、単なる毒舌と“毒舌芸”は似て非なるモノであるということ。師匠の毒舌が「芸」として活きた理由、すなわちひとつ間違えば単に口の悪い奴なにりかねない毒舌をそうさせなかったのは、本業である「芸」を磨く心を常に忘れなかったという点にこそあるということなのです。

昨今、異常増殖するテレビ芸人の情けなさと言ったらありません。スタートは漫談や漫才で登場した連中が、一発芸的なモノが受けるとすぐに「本業」を忘れて楽してテレビで稼ごうと安易に流れてしまう。ちょっと思い出しただけでもそんな芸人が多数思い浮かんできます。大抵彼らはブレイク半年~数年のうちには消えてしまうのでしょうが・・・。最近ブームの「芸人養成学校」では何を教えているのか。人を笑わせるテクニックばかりではなく、もっとしっかり「芸」とはなんであるのかといったことも教え込んで欲しいものです。

数年前でしたか、高座にこだわり観客の生の反応を感じつつ己の「芸」を磨くことを忘れなかった談志師匠が、「本業」を忘れた“テレビ芸人”たちのことを遠まわしに嘆いていたのを聞いた記憶があります。「もうお前なんかすっ込んでろって言われるだろうけどサ」と前置きしつつも、芸人の先輩としての忸怩たる思いが伝わってきたものです。「天才」と言われた落語家は、実は人一倍の努力家だったのです。

最期まで高座に上がることにこだわり続け「本業」を大切にした談志師匠の姿勢からは、我々ビジネスパーソンとしても学ぶ点大いにありでした。例えば何か新しいことに手をつけるとしても、自社の自分の「本業」を疎かにすることなく常に原点を忘れず確認をし続けることこそが、何事にも魂の通った本物を作り出すのだと。私個人は、師匠の“ギャップの美学”に魅せられ、プロとしての「本業」への飽くなき姿勢の大切さを教えていただきました。順番とはいえ、父親世代の大人の世界を教えてくれた人がひとりまたひとりと亡くなっていくのはさびしいものです。個人的な思い出のある方はなおのこと・・・。

談志師匠のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

DeNAプロ野球参入は、“利害関係人”三木谷、ナベツネ抜きで慎重な審議を!

2011-11-22 | その他あれこれ
世の中には嫌がらせをする輩っていうのが必ずいるもんですね。12月1日のプロ野球オーナー会議の席上で、プロ野球横浜ベイスターズの新オーナーに名乗りを上げているDeNAが正式に認められるか否かという状況下、ライバル企業のグリーがKDDIを引き連れてDeNAに対して訴訟金額10億円を超える訴えを東京地裁に起こしたそうです。このタイミング、どうみても嫌がらせ以外の何モノでもない。ライバルばかり知名度が上がって差をつけられるのはまかりならん、ってことでしょうか。

DeNAのプロ野球参入に関しては、楽天の三木谷オーナーが必要以上に反対の意を唱えていたとの記憶があり、もしやと思ってグリーに関して調べてみれば楽天はこの会社の出資企業なのですね。そうか、“決戦の日”が近くなるにつれてなんとかせねばの想いが強くなり遂に出ました“奥の手”、という訳らしく「なんだ三木谷氏の嫌がらせ訴訟であったのか」と妙に納得させられてしまった訳です。

これで今までプロ野球球団楽天オーナーの三木谷氏意見として発言していた事が、すべてDeNAのライバル会社であり訴訟の原告グリー出資企業社長としての意見だったということが明らかになってしまうわけで、結果「それってどうなの?」になってしまうのです。従いまして、今回の嫌がらせはあまり効果的ではないどころか、かえって「楽天=三木谷氏」サイドにはマイナスになってしまうんじゃないのかと、いう妙なオチがついてしまいました。

このように反対派の代表三木谷氏が明確な“利害関係人”であることが判明した訳ですが、一方の賛成(というよりは容認?)の代表格は誰かと言えば、なんと今をときめく“プロ野球界の金正日”ことナベツネ氏なのです。なんでもDeNAの南場智子前社長と会談して、わざわざマスコミを通じて「人間性には太鼓判、楽天以外は反対しないよ」と言ったとか。この行きすぎたパフォーマンス、五十路オバちゃん相手に単なる“メガネフェチ”“女好き老人”では片づけられず、これまたなんか怪しくないかと穿ってみれば現オーナー企業である同業TBS救済を目的としたテレビ界の地盤沈下食い止め策とも見えるわけで、こちらも同じく“利害関係人”の匂いがプンプンするのです。

そんな訳でこの問題に関する積極的な発言者はどうやら“利害関係人”ばかりであることが分かり、かえって見えにくくなってしまったのが、DeNAなる会社が本当のところ「子供たちに夢を与えるプロ野球球団」を運営する企業としてふさわしいのか否かどうなのよ、という最重要ポイントです。なので、ここからは携帯でゲームなどやったこともないという意味も含めて、全く“利害関係人”ではない私個人の見解です。

そもそもDeNAという会社は、南場智子(49)という元マッキンゼー&カンパニー出のコンサルタントがビジネスモデルを考え創業し、高い報酬で有能な東大卒を集めてミニコンサルティング・ファーム化し急成長させたネットベンチャーです。南場のオバさんはどう見ても「ゲーム好きが昂じて、こんな会社作っちゃいました」な訳がなく、携帯電話で中毒性のあるゲームをやらせたら儲かるに違いない、という社会貢献性に乏しい至ってファーム的金儲け発想以外の何モノでもないと私の独断は囁いています。まず何よりこの点が、我々が小学生の頃からあこがれた「子供たちに夢を与えるプロ野球球団」の経営者にふさわしいとは思えないのです。

さらに今様のゲーム文化に関する無知を承知で言わせていただけば、「タダを装ったゲームで健全な(?)青少年を集め、中毒に誘い込んで知らず知らずに有料のツールを買わせていく」というやり方も、どうも私には“詐欺まがい”の匂いがするビジネスモデルに思えて仕方がない。また各方面で言われているように、同社のゲームというのは聞けば出会い系的な利用もできるようで、同社ゲームサイトで知り合った女の子がホテルで殺されたという事件もあったといいますし、ますます「子供たちに夢を与えるプロ野球球団」の経営者としては「?」が付くのです。

もう一点、本人は関連を否定していますが、今年5月南場社長が夫の看病を理由に社長職を辞した直後(2週間後)に、今回の訴訟の焦点でもある同社が「競争相手の不当排除」および「下請けに対し優越的地位の乱用をした」という独禁法違反での排除措置命令を受けている点も「なんだかなぁ」なのです。コンプラ違反ですからねぇ。

こうやって見てくると、この会社いろいろ難点があり過ぎです。あくまで個人的見解ですが、このまますんなり「じゃ、ベイスターズ球団よろしく!」って訳にはいかない気がするのですが、どうでしょう。三木谷氏やナベツネ氏のような“利害関係人”の罵倒や応援は、上記のような同社の実態をかえって分かりにくくしています。プロ野球機構には、彼ら“利害関係人”は徹底除外した上で、同社の事実関係を十分調査してファンに具体的かつ納得のいく説明をすることを前提とした慎重な議論による最終判断を求めたいところです。

プロ野球と言うのは、戦後日本においては永らく単にスポーツのみならず娯楽としても王様的存在を続けてきた訳であり、「将来の夢=プロ野球選手」で育った我々世代からすれば、プロ野球がカネ儲けマシン企業の手先になるようなことは決して許したくないと思うところなのです。もちろんこれらが私の杞憂に過ぎないということが分かるなら、それでいい訳なのですが・・・。とにかくDeNAの正体をハッキリさせてほしいものです。

「青山カレー工房」だより ~ カレーパン類の通販について

2011-11-18 | ビジネス
日本テレビ系「キューピー3分クッキング」のテキスト12月号「地食旨いものめぐり」のコーナーに、お取り寄せ可能な埼玉の旨いものとして「熊谷かれーぱん」が紹介されました。ネット経由でのお取り寄せ絶賛受付中です。

店舗に直接お電話で商品発送お申し込みの場合は、「代金銀行振込かつ送料着払い」に限定させていただきます。その代わりと言っては何ですが、商品金額は1個あたり220円(ネット通販は1個あたり250円)かつ個数も10個単位でなくとも受けさせていただきます。カード支払い、代引き、贈答(送料元受払い)をご希望の場合は、恐れ入りますが「青山カレー工房」ホームページより通販ページにお入りいただきお申し込みください。

★店舗TEL★
048-598-8091

★青山カレー工房ホームページ★
http://www.studio-02.net/aoyamacurry/


★J-CAST~大関暁夫連載「営業は難しい~ココを直せばうまくいく!」更新しました。
◆営業マンには、やっぱり「楽観派」が向いているのか?◆
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