日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

経営のトリセツ43 ~4つの「シカク」→「四角」「視覚」「資格」「死角」②

2008-10-31 | 経営
「シカク」その2は、「視覚」です。これもとても大切です。

企業運営上大切な「視覚」とは何でしょう?「視覚」とは見ることですね。すなわち指示や相談や打合せは、常に「視覚」に訴えることを心がけましょう、ということです。「視覚に訴える」とは?要するに、口頭だけで済ませるのはダメ、必ず目で見て同じモノを「視覚」で確認しながら、話をしましょうということです。

口頭だけでは、通り過ぎれば忘れる、他の事を考えていれば聞かない、聞いていなければ終わり、聞き間違いも大いにあり、と言う訳でほとんど役に立たないのです。例えば、今テーマとしている「シカク」。口頭で「全員、シカクを大切にしろ!」と言われたとしたら、ある人は「資格を大切に」と思うでしょうし、ある人は「視覚を大切に」と思うかもしれません。さらにある人は「近くを大切に」と聞き間違えるかも知れないのです。「あんなに強く注意したのに、全く効果がない!」とお怒りの経営者の方、口頭だけでは効果は半減どころか4分の1程度なのです。

では、どうしましょう。重要事項は書面で配布し、それに基づいて指示をする。同じ指示を受けるにも、資料を見ながら聞くのと、ただ言葉だけで聞くのでは理解度も違いますし、重要度の印象付けも大きく違ってきます。会議などでは、重要事項は必ず書面資料を手元に配布し、指示・説明をする必要があります。議論が必要な場面ではさらに深刻です。手元資料がないとテーマに対する理解が全く進まず、意見が出ない状態に陥ります。いずれにしましても、資料のない会議は口頭でやり取りするだけの、「雑談的時間の浪費」であると思ってください。

一方相手に何かを説明し理解をさせるセミナー的場面では、むしろホワイトボードが活躍します。講演会などでもそうですが、何ページかの資料を最初に配ってしまうと、必ず先走ってページをめくる者が出たり、資料を手にしたことで安心して「あとで読めばいい」と安易に思ったり。ホワイトボードに書きながら口頭説明を展開し、最後にレジュメを配るというのも良い作戦です。もちろん、パワーポイント等プレゼン用ソフトを使用して書く手間を省くことも可能です。でも個人的には、ホワイトボードの利点=その場で「書く」と「見る」を共有すること、の大切さこそがポイントであると思っています。

ホワイトボードは、理解を深めつつ議論を進めるアイデア構築等の場面ではさらに有効でしょう。理解の度合いが深まりつつ、進展する議論の展開によって、次々と焦点が変わることも間々あります。そんな時に、参加者の進展する時点時点での理解をタイムリーに統一するための「視覚」効果は、かなり大きいと思われるのです。会議室だけでなく、打ち合わせスペースには、小さくても構わないのでホワイトボードをぜひ置いてください。社内の議論や意見の活性化に確実に役に立つハズです。

このように「視覚」は、会社運営にとってものすごく大切なものなのです。あなたの会社の組織風土は、「聴覚」=「口頭」ベースに頼っていませんか?物事が徹底されない、議論や意見が活性化しない、そんな組織ではまず「視覚」革命を起こしてみてください。必ず“目に見える”効果があると思います。

<NEWS雑感>10/29「高橋尚子、ボルビック、泰葉、他」

2008-10-29 | ニュース雑感

●高橋尚子選手引退 体力衰え決断「堂々と走れない」●

昨日のニュースですが、この潔さ、間違いなく「プロ」ですね。感心しました。独立したときには、「小出監督のお陰も省みない思い上がり」を感じさせ、一気に「嫌い」モードに入っていたのですが見直しました。「『プロ高橋』として、堂々と皆さんの前に出せる走りができなくなった」というその理由。本物の「プロ」を見せてくれました。

どんな仕事でも同じこと。自分の「力」を知るのも一流「プロ」の条件。「プロ」として恥ずかしくない仕事ができないなら、断る、下りる、引退する、それが本当の「プロ」のとるべき態度です。星野氏はじめ、これができず“醜態”をさらす“二流”“三流”のいかに多いことか…。

これまでマスコミからも、決していい評判ばかりではなかった彼女に対して、会見後自然とわき起こった報道陣からの拍手。一流の「プロ」の潔さに対する敬意の念だったと思います。驚きの表情の後見せた彼女の涙は、最後の最後に「プロ意識」を「プロ」から認められた嬉しさだったのではないでしょうか。


●「ボルヴィック」57万本を回収へ ペンキ臭が付着●

そこまで必要?「人体に影響なし」「輸送時に極微量のペンキ臭が付着」と判明しているのですから…。確かに食の安全は大切な問題です。でも、ここまではどうでしょう?マスメディアが食品問題を何でも、同じトーンでやたらに大騒ぎする影響もあると思います。伊藤ハムのような“確信犯”は断固糾弾すべきですが、メディアの取り上げ方には明確な温度差がなく、分かりにくいように感じます。

ただ、販売元キリンのアピール姿勢も見え隠れします。「お気づきの方、交換ご希望の方はお申し出ください。無償交換いたします」ぐらいでいいんじゃないですか?以前はこんな時、どこの企業もこの対応だったように思います。神経過敏?逆手利用?真意は不明ですが、いずれにしても、違和感を感じさせられる対応です。


以下一言コメントで…
●首相、衆院選の年内実施見送り 景気や金融対策を優先●
やっと分かったみたいですね。ほんと、世界の笑い物にならなくて良かったです。でも、笑い物になって、「円」のウリ材料になった方が良かった?

●民主、2次補正で対決へ…解散先送り見据え●
民主党もようやく分かったようですね、自党の役割。2次補正でどれだけ中身のある議論ができるか、日本が「二大政党制」への確固たる道筋をつける分岐点であると思います。「経済危機下での景気対策」、これほど国民の関心を集められるテーマはめったにありません。真の政策対決を期待したいところですけど、期待薄?

●泰葉が小朝攻撃を一方的に終結宣言●
芸能ネタというものは、だいたいくだらないのですが、これは相当にくだらない。連日マスコミをにぎわしている“お騒がせ元夫婦”。要は単なる痴話喧嘩でしょ?追いかけるメディアもメディア、気にする視聴者も視聴者。「ニホンジン、ホントバカナ、コクミンネ」と海外にニュース配信されて、「円」のウリ材料になれば価値もありますが…。

<NEWS雑感>10/27号「日経平均バブル後最安値、真弓明信」

2008-10-27 | ニュース雑感

●日経平均バブル後最安値 26年ぶりの低水準●

遂に日経平均がバブル後の最安値を更新し、7162円90銭という昭和57年以来の安値を記録しました。昭和57年と言えば、私はまだ大学生。景気の良し悪しも知らずに、バンド活動にうつつを抜かしていた時代です。そんな時代にまで戻されてしまうほどの大暴落。5年ぶりとか、10年ぶりとか、そんななま優しいモノではなく、26年ぶりの低水準に逆戻りです。この先どうなってしまうのでしょう。

リーマンの破たんに端を発した今回の金融危機。私は最初の段階から、「大変なことになる」と言い続けてきました。それをのほほんとかまえ、危機想定対策を自民党総裁選で棚上げし、あげくに与謝野大臣などは「ハチが刺した程度」(何度でも言いますよ!この脳天気発言の主が自民党一の“経済財政通”だそうですから)とのたまう始末。結局G7で各国の顔色をうかがいながらようやくアメリカに一言発したものの、翻って国内対策は選挙見計らいの“バラマキ”中心からなかなか動かず今に至る…。

本日「対策はいつ着手するか」の問いに、麻生首相は「すぐにでも」と答えていましたが、もっと早くいろいろ打つ手立てはあったはずです。それをいつまでも解散総選挙にらみで、気もそぞろ状態でいたことが結局国民経済、国民生活を大きな不安に陥れることになったのです。とにかく繰り返しますが、金融安定化と企業対策が最優先です。生活経済への影響はタイムラグがあります。金融不安による資金供給の不安定化と貸し渋りは、企業、特に中小零細を直撃し即刻大打撃を与えるのです。

この後におよんで、人気とりの個人向け“バラマキ景気対策”は絶対にやめるべきです。貸し渋り防止策による資金供給源確保での企業対策こそが最優先されるべき問題です。我々国民も冷静になって、今政府に何を望むべきなのかを明確にアナウンスすべき局面に差し掛かっているのです。国民の代弁者たるマスメディアは、方向感を見誤ることなく、しっかりとしたメッセージを投げ続けて欲しいと思います。


●真弓氏の阪神監督就任発表 「守備重視」打ち出す●

阪神球団は、岡田彰布前監督の辞任に伴う後任に、球団OBの真弓明信氏(55)の就任を正式発表し就任会見が開かれました。席上の発言で印象的だったのは、「守りの野球が確実で強い。打つだけではなかなか点が入らない」というもの。いや~、分かってますねぇ真弓さん。企業経営も国家運営もみな同じです。企業経営で言うなら、まずは管理を固めよと言うことにあたります。いくら営業を強化しても、管理がザルならどんどん抜け落ちてしまう訳です。苦しい時は、利益を上げるよりもいかに効率化をはかるかが、確実に経営を助けてくれもするのです。

国家運営も同じです。先のテーマになぞられるなら、今の局面で“バラマキ”は“攻め”の戦略、企業対策はいわば“守り”の戦略です。でも“守り”がどれだけ確実性があって大切なことであるか、有事であればあればあるほど肝に銘じなくてはいかんのです。有事にカッコつけや人気とりの“攻め”はダメです。大切なのは地味でも確実な“守り”堅めです。太郎ちゃんもよーく耳の穴をかっぽじって聞いた方がいいですよ。真弓さん、もしかしてその発言、今日の“経済危機突入相場”を受けての、麻生さん向けの一言だったりしませんか?はからずも、実にタイムリーでした。

菊花賞GⅠ

2008-10-26 | 競馬
クラシック三冠最後のレース菊花賞です。

今年は春2冠レースの主役が不在で、小粒なドングリ・レース。先週同様、荒れる要素は沢山ありそうです(先週の穴の2着、4着は惜しかったです)。

なので、まず穴馬探しから。
2200メートル以上の1000万円特別戦以上クラス勝ち馬 → ③、④、⑪、⑭、⑱
夏以降古馬重賞戦挑戦 → ⑨、⑯

⑨、⑭、⑱は人気なので、穴馬資格なし、
と言う訳で、穴は③、④、⑪、⑯
これに準ずるのが、500万円→1000万円連勝で神戸新聞杯6着の⑤

人気馬では⑱は前々走で⑭に完敗。その⑭オウケンブルースリは、ジャングルポケット産駒で右回りは取りこぼしが目立ちます。⑨マイネルチャールズは2000メートルを超すとどうもいまひとつ。
騎手で買うなら、昨日も勝利した横山典弘②ノットアローンですが、距離がどうか…。

やはり荒れそうです。

②⑨は前走で⑱に負けているので、⑭の軸を信頼して、
⑭へ、③④⑤⑪⑯からのワイドを遊びで少々。
③④⑤⑪⑯の穴―穴ワイドBOXを各100円で。

〈70年代の100枚〉№47 ~ 二度の悲劇が生んだ“奇跡の絆”

2008-10-25 | 洋楽
アメリカ南部産のブルースを基調にした泥臭い音楽は、総称してサザン・ロックと言われています。オールマン・ブラザーズ・バンドが70年代前半に登場したサザン・ロックを代表するバンドであることに、異論を挟む余地はないと思います。

№47     「ブラザーズ&シスターズ/オールマン・ブラザーズ・バンド」

オールマン・ブラザース・バンドは、その名の通り、デュアンとグレッグのオールマン兄弟を中心として結成された南部ジョージア州メイコン出身のバンドです。兄のデュアンはあのエリック・クラプトンの、デレク&ドミノス「いとしのレイラ」であまりに華麗なスティール・ギターを聞かせた、“伝説の”ギタリストです。“伝説の”と申し上げたのは、彼が若くして天に召されたからであり、この「ブラザーズ&シスターズ」リリース時の73年には、すでに彼はこの世にいなかったのです。

彼は、バイクの事故で71年10月にこの世を去り、バンドはその悲しみを振り切るかのようにデュアン存命時のスタジオ録音とライブ、さらにデュアン亡き後の録音をセットした2枚組「イート・ア・ピーチ」を72年にリリースします。収録曲の「もう時は無駄にできない」は、まさにデュアンの死を悼みつつも新たなスタート誓った楽曲であり、メンバー全員の並々ならぬ決意を感じ取ることができました。

ところがそのリリース直後、今度はベーシストのベリー・オークリーが、なんとデュアンが事故を起こしたすぐ近くで、同じバイクの事故を起こしこの世を去ってしまいます。悲しみを乗り越えた途端の、追い討ちをかけるような悲しい出来事。彼らは再び失意のどん底に突き落とされたのでした。それでも、ショービズの世界は続く…、“ショウ・マスト・ゴー・オン”の精神を地でいくように、彼らは動きだしました。そして、リリースされたアルバムは、全編今だかつてないほど明るい印象を持った素晴らしいものでした。それが、この「ブラザース&シスターズ」です。

このアルバムで主役を張ったのは、ギターのリチャード・デッキ―・ベッツです。彼はブルースを基調としたオールマン兄弟の音楽に対して、カントリーという彼独自のルーツをバンドに持ち込み、明るさと分かりやすさを提供したのでした。彼は全7曲中4曲を提供。カントリーフレイバー溢れるA2「ランブリン・マン」は、全米2位を記録する彼ら最大のヒットになりました。さらにアルバムは彼ら唯一の全米№1に上りつめます。オールマン・ブラザースと言えば、デュアン時代の名作ライブ「ライブ・アット・フィルモア・イースト」が名盤として名高いですが、名実ともに彼らを全米を代表するバンドに押し上げたのは、この「ブラザーズ&シスターズ」だったのです。

このアルバムを語るときもう1曲忘れてならないのが、B2「ジェシカ」。デッキーが書いたインスト・ナンバーですが、カントリー、ジャズ、ロック…様々な要素を取り入れた、当時としてはかなりエポックメイキングなナンバーでした。彼が単なるカントリー・マンではなく、この後世に生まれる「クロスオーバー」や、さらにその後の「フュージョン」の先人ともいえる懐の深い才能あふれるミュージシャンであることを世に示し、確固たる評価を得た作品でもありました。

アルバムの裏ジャケットには、亡きベリーの愛娘が父の死を知らないかのような笑顔で写っています。さらに内ジャケットには、バンドメンバーとそのファミリーの集合写真が使われてもいます。これらは、2人の仲間の死を乗り越えて全米№1を奪取した、結束の勝利を象徴しているかのようでした。しかしながら仲間の死を機とした平和は長くは続かず、2人の中心人物グレッグとデッキーの間に大きな溝が生じ、バンドは崩壊に向かうのです。「ブラザーズ&シスターズ」は、バンド存続の危機感が生んだ“奇跡の絆”のみが成し得た一瞬の輝きだったのかもしれません。

<ニュース雑感>10/23号「麻生太郎、小沢一郎」

2008-10-23 | ニュース雑感

●麻生首相~連夜の「高級飲食会合」批判に逆ギレ?●

太郎ちゃん、連夜の有名ホテルや高級飲食店での会合(密談?)を指摘されて、逆ギレしたそうです。以下は、記者の質問「夜の会合、連日で、一晩で何万円もするような高級店に行っているが、庶民感覚とかけ離れているという批判についてどう思うか?」に対する太郎ちゃんの答えです。

「僕はこれまでもずっと、あのー、少なくともホテルというところは安い所だと思っていますね。たくさんの人と会うというのは、ホテルのバーっていうのは安全で安い所だという意識が僕にはあります。正直なところです。だけど、ちょっと聞きますけれども、例えば安いとこ行ったとしますよ。周りに30人からの新聞記者いるのよ。あなた含めて。警察官もいるのよ。営業妨害って言われたらなんて答える? 「あなたのおかげで営業妨害です」って言われたら、新聞記者として「私たちの権利です」って言って、ずーっと立って店の妨害して平気ですか? あー聞いてんだよ。答えろよ!」

自分で話しているうちに激昂してしまったのでしょうか?まぁ首相が庶民であるわけがないわけで、別に質問に対する回答の中身はどうでもいいんですが、記者の常套である陽動挑発質問に激昂するなんぞは、マスコミ慣れしていない中小企業のトップなみのお粗末さじゃないですか。「首相の品格」っていうんですか、むしろそういうもののなさが問題なんじゃないかと思います。一国のトップとして恥ずかしいですね。

ついでですが、ホテルは出入り口が多く密談に便利というのが、太郎ちゃんがホテルを好む本当の理由とのもっぱらのお話。「首相に会うので、ばれないようホテルにはいつもと違う車で入った」(自民党幹部周辺)という証言もあるようです。なんか、また昔の“料亭政治”に時代に逆戻りしているみたいですね。「見える化」が一向に進まない自民党政治、そんなこっちゃダメですねぇ。


●民主小沢代表が「体調不良」でインド首相との会談欠席●

一方の民主党小沢代表。体調不良を理由にインドのシン首相との会談を欠席したそうです。「病院で入院しているわけではない。自宅静養で、今日の日程はすべてキャンセルする」としているそうですが、こんな状況でもし首相にでもなることになったらどうするんでしょう?

公明党の北側幹事長はこれに関して、「一国の首相は、体力的にも精神的にも強くないと務まらない。国民の生命、財産を担っているわけで、本当に体力、気力がなければ続かないポジションだ」と述べ、小沢氏に首相は無理だとの認識を示唆したといいます。確かにそうですよね。民主党さん、万が一ってこともあるわけですから真剣に考えないと。そんなに小沢さんにこだわる必要があるのでしょうか。昨年の大連立事件の時に本人が「辞める!」って言ったのを、なぜ引き止めたんでしょうか。人材の手薄さがすべてといえばすべてなんでしょうが…。

先の北側氏さらに続けて、「麻生(太郎首相)さんは本当に元気だ。若々しく思うし、気力も充実している」と首相を持ち上げていたとか。片や“半病人”の虚弱体質、片や元気元気で連日“飲んだくれ”坊ちゃん。どちらも国民にとって、○をくれるには心もとない状況ですよね。

<NEWS雑感>10・22号 「新銀行東京、西武優勝、星野仙一」

2008-10-22 | ニュース雑感

<今日のテーマ>→3人の男に求めたいもの!

●新銀行東京は「100億円の引当て不足」● → 求む!「潔さ」石原慎太郎

石原東京都の新銀行東京に追加出資した400億円が、早々毀損する恐れが出たそうです。5~7月に設立以来初めて検査に入った金融庁がその結果の通知をした模様。結果は約100億円もの引当不足、すなわち資産査定が全然甘かったということです。念のために言えば、これは昨今の金融危機とは全く無関係な話です。

だから言わんこっちゃない。新銀行東京の設立にしても、素人が“金貸し”に手を出しちゃいかんところに持ってきて、マニュアル審査こそ命の中小企業に自動審査システムを導入するという愚行。そして1000億円の大穴あけておきながら、金融庁検査等専門家の資産査定を待たずに、議会を押し切って400億円の追加出資を決めてまたこの穴です。

「追加出資の400億円は毀損させない」と言っておられた石原慎太郎さん、さあどうしますか?いつも強気のカッコつけ発言ばかりですが、過ちは過ちとして認め潔くお詫びし責任をとることも、カッコいい大人のとるべき態度でないでしょうか。今こそいよいよお詫び&辞任の時かと思いますが…。


●西武がCS初制覇、4年ぶり日本シリーズ● → 求む!「空気読み」梨田昌孝

ごめんなさい、主題は西武ライオンズではなく、負けた北海道日本ハムファイターズです。昨年の同時期、日本シリーズ開幕直前に、突然自身の取材渡米スケジュールの関係で集中力を失わせるような“無神経自分勝手”就任会見を開いた梨田監督。昨年私は、「そんなリーダーの下では、来年の優勝は無理」と書きました。結果3位。ギリギリCSシリーズには出て2位オリックスには勝利したものの、やはり西武には完敗。西武のエース湧井との対戦を避けるダルビッシュの起用法は、全くの逆効果。エース対決に勝てば一気にムードが盛り上がる訳で、相変わらずKYな監督です。

思えばチームは昨年とはほぼ同じ陣容。エースのダルビッシュは凄味を増し、昨年以上の信頼感をもってシーズンを通じ活躍しました。しかし見ていて、指揮官を中心としたまとまりのなさは如何ともし難く、リーダーの重要性を改めて実感した次第です。梨田氏は昨年はシリーズ前に“KY会見”で水を差し連続日本一を逃させ、今年は優勝を逃した上“KY采配”で日本シリーズ出場もならず…。

一方の西武ライオンズ、昨年の屈辱のBクラスから大復活のリーグ優勝おまけに日本シリーズ出場を決めました。渡辺新監督は、選手の主体性重視。プレッシャーをかけずに「失敗したら次に頑張ればいい」と励ましてきたとか。指揮官の選手からの信頼度は抜群でした。星野氏の話でも触れましたが、チームの士気に及ばすリーダーの影響は本当に計り知れないです。日ハムは来年もKY監督の下では期待薄です。


●星野氏がWBC監督固辞をHPで表明● → 求む!「男らしさ」星野仙一

さてその星野氏、今頃遅すぎです。イチローや松坂くんに言われて「ヤベー、分が悪りぃからヤッパ下りるわオレ」というのがミエミエじゃないですか。“男下げ”の上塗りですね。「再度、わたし自身は変わらずWBCの日本代表監督就任を固辞するつもりでいる」と、「9月に一度固辞したでしょ、今も変わらないよ」ってポーズですが、その後色気ムンムンだったじゃないですか。このモノ言いは男らしくないですよ。

本当に最初から最後まで固辞するつもりでいたのなら、前回の会合の後にあれだけ「結局星野で決まり」的な報道がされているのだから、あの時点で「俺は絶対やらない」って言うべきでしょうが。どこまでイジコイのか、ホントやんなっちゃいます。昔は「男仙一」とか言われて“男らしさ”の代表みたいに言われていた星野氏ですが、実はこれっぽっちも男らしくない単なるヒステリー・オヤジだったと言う話です。

経営のトリセツ42 ~4つの「シカク」→「四角」「視覚」「資格」「死角」①

2008-10-21 | 経営
少々シャレっぽいお話を一席。

会社組織にはいくつかの意識すべき重要な「シカク」があるという話です。タイトル欄に書いたように、思いつく4つの「シカク」をあげました。「四角」「視覚」「資格」「死角」。この中で特に重要な「シカク」はどれ?また、あまり重要でない「シカク」は?

まず今回は一見経営に関係が薄そうなところから。「四角」ですね。要するに4つの辺と4つの角を持つ図形ですね。重要じゃないでしょって?実はけっこう重要なんですね。「四角」とはすなわち、4人でテーブルを囲んで意見交換することを意味します。テーブルは普通「四角」なので、4人で一辺づつに座って議論する訳です。

4人は議論に適した人数です。多すぎず、少なすぎず。多すぎると意見を出す人間が限られたり無関心な人が出たり、形式的な打ち合わせになりやすくなります。大人数の会議で「こんなに人数集まっているのに、誰も意見がないのか!」と怒る経営者を見かけますが、大人数会議に活発な意見を求めること自体が無理なお話なのです。社長や役員が見るからに偉そうなポジションに座ることも、出席者から多くの意見を求めたい会議ではマイナスです。

逆に人数が少ないパターン。2人は意見がぶつかると際限なし、一方の立場が強ければそれに引っ張られ、必ずしも望ましい結論に至りません。では3人は?3人では1人が良くも悪くも仲裁役になりやすく、落とし所は見つけやすいですが、弊害も多く潜んでいます。力関係や仲裁役の計算で意図的な2対1が作られるケースなどは、場合によってはかえって問題を残しその後の組織運営に支障をきたす場面もあるのです。多数決と言っても、2対1の多数決ほどいい加減で信頼性を欠くものはありません。

4人のいい点は、議論の中心が2人になったり3人になったり、誰もが一時的に冷静な立場に立つことが可能で、中立的意見を発する人が出やすいのが4人の特徴です。しかもたった4人ですから、誰か一人が何も発言しなければ目立ってしまいます。無関心という訳にはいかない人数でもあるのです。結果、意見が3対1に分かれれば、多数決的に結論が導きやすくなります。2対2になることもありますが、全員が一斉に白熱することは考えにくく、適度に間に立つ人間が入れ替わり現れることで、感情論でなく実のある議論ができ納得性の高い“落とし所”へも導かれやすいのです。

それと打合せなどで議論が充実したものになるかどうかは、意外にテーブルの形や大きさにも影響があることをご存知ですか?大きく重厚なテーブルは話を遠くしがちで一体感を失わせます。テーブルが大きくて話す相手と距離があると、思考面でも相手の立場に立ちにくくし、議論が正面衝突して平行線になりやすいのです。4人の場合でも理想は皆が均等の立場に位置でき、離れず着かずの距離感を保てることです。

たいてい4人掛けの打ち合わせ卓は対面2対2で座る構造なのですが、本当は麻雀卓のような4人掛けが理想ですね。昔は「経営陣で麻雀をやりながら戦略を議論するといい案がよく出る」と話す経営者がいましたが、これはこの「四角理論」の裏付けと言えるかもしれません。参考までに丸テーブルは、見た目の序列がなくどこにでも座りやすいので「自由」な雰囲気をかもしだします。物事を決定する場面ではなく、上下の区分けなく意見聴取をするブレストのような会議では、丸テーブルが威力を発揮します。フロア内のちょっとした打合せ卓には、丸テーブルをおすすめします。

「四角理論」は、逆の利用法もあります。例えば、理由はともかく社長が反対意見が噴出しそうな自身の考えを自分勝手に通したい場合、まずキーマンを1対1で呼んで一方的に話をすることです。キーマンが3人いても、うち2人を同時に呼んだり全員を一同に集めたりするのはダメです。2人を呼んで3人議論になれば、反対されやすいテーマなら1対2になる可能性が高いですし、全員を一同に集めれば4人議論になり冷静な判断で結論に向かうことで、社長の独断見解は受け入れられにくくなるでしょう。

必ずしも上で話した通りに行かない場面もありますが、議論の行方には実は「人数」と「形」が影響しやすいことは、頭の片隅に置いていただけると役に立つことも多いのではないかと思います。実際組織をまとめることに秀でた経営者は、無意識のうちに「四角理論」を実践しているケースも多いように感じています。

WBC監督選びに対するイチロー発言は、“真の一流”の証

2008-10-20 | その他あれこれ
野球世界一決定戦WBC監督選出問題で、大リーグ=シアトル・マリナーズのイチロー選手が、加藤プロ野球コミッショナーーと王、野村、高田、星野の監督経験者らによる監督選出に向けた会合(=WBC体制検討会議)で、“最良の監督選び”に関して「WBC開催時期である来年2~3月と言うシーズン開幕直前は、現職のプロ野球監督にお願するのは難しい」という意見で一致したことに噛みつきました。

イチロー選手の発言趣旨は、
「最強のチームをつくるという一方で、現役監督から選ぶのは難しいでは、本気で最強のチームをつくろうとしているとは思えない」
「もう一度、本気で世界一を奪いにいく。WBC日本代表のユニホームを着ることが最高の栄誉であると皆が思える大会に自分たちで育てていくことが必要」
「大切なのは足並みをそろえること。北京の流れから(WBCを)リベンジの場ととらえている空気があるとしたら、チームが足並みをそろえることなど不可能」
というものです。

前回の会合以降、一度は消えかけていた「星野再登板」が暗黙のうちに現実味を帯び、野村氏による王貞治氏が同会議で星野氏をWBC監督に推したとの暴露発言が飛び出すに至って、いよいよ本決まりかと思えた矢先のコメント。絶妙のタイミングと言っていいでしょう。野村氏の暴露がなくとも、会合後の各出席者の発言をつなぎ合わせると、「星野さんに再登板願うのが一番!」と聞こえていましたから、我々マスコミ経由で聞く第三者にもなんか変だぞと思わせていたところではあった訳です。

そもそも、出席者が口をそろえて言っていた「現職のプロ野球監督の就任は難しい」との話は、見ようによっては、野村氏ら名前が挙がっている現職を排除して、星野氏に落とし込もうと言う意図が見え隠れする発言だった訳で…。もちろんそうなる理由は、星野氏自身が恥も外聞もなく、“リベンジ”を望んでいるからに他ならないのです。

さすがはイチロー選手!この状況を察知して、実に的を得た素晴らしい意見表明でした。まさにおっしゃるとおり、世界で活躍する一流選手はやはり「勝つために本当に必要なこと」を心得ています。「WBC日本代表のユニホームを着ることが最高の栄誉であると思えるためにどうすべきなのか」、「(WBCを北京の)リベンジの場ととらえることの愚かさに早く気がつくべきだ」という意の彼の発言は、五輪で惨敗した星野氏再登板批判そのものであり、日本的な“二流”の考えをグローバルな視点で捉えた“真の一流”の考えで論破したことに他なりません。実に気持ちがいいモノ言いです。

思えば前回2年前の第一回WBCにおいて、過激とも思える発言も含め崖っぷちの日本チームを奮い立たせ牽引し、優勝の栄光に導いたのはイチロー選手に他ならなかったのです。そして、彼が不参加だった北京五輪は“仲良し管理者軍団”の下、感情的なリーダーにチームはかき回され惨敗の憂き目を見た訳です。この違いを見れば歴然。次回勝つために今何が必要であるのか、イチロー選手は誤った方向に向かっていたベテラン指導者たちにいみじくも教えてくれたのです。

この発言を受けて、王氏は「イチロー君の発言で、また違った意見が出るかもしれない」、高田氏も「日本一チームの監督がやるのがいいと」と提案する意向を示したといいます。一体誰の思惑であったのか詳しくは分かりませんが(少なくとも星野氏と彼をバックアップする権力者だとは思います)、「星野再登板」という再びの惨敗へ向かう最悪の“談合監督”誕生劇にはストップがかかったように思います。

組織におけるリーダーの選出は、プレーヤーたちの士気にかかわる重要な問題です。企業組織においても、ダメな管理者を部長職に指名したがために、部門の士気が下がり一気に実績がガタ落ちになるケースも実によくある話です。WBC監督選びも全く同様のお話です。前回失敗した短期決戦のリーダー不適格者を再選出する愚行は、果たして避けられるのか。27日開催の次回会合で、方向感が出される模様です。

秋華賞GⅠ

2008-10-19 | 競馬
秋の3歳牝馬の祭典、秋華賞GⅠです。

過去の傾向では、堅いか大荒れかの両極端のレース傾向です。今年は夏の上がり馬が少なく、春の有力馬再対決の様相です。堅いか荒れるか悩ましいところですが、出走馬に重賞3勝以上はゼロ、2勝以上も2頭しかいない混戦なので、荒れても何の不思議もない感じですね。

いろいろな過去データはあるようですが、私がいつも秘かに秋の3歳戦で重視するのは、古馬との対戦経験です。牝馬は特に8月札幌のクィーンS出走馬が要注意です。

「過去のGⅠかトライアルのローズS連対」、「重賞2勝以上」、「クィーンS出走」のうち2項目以上ダブる馬は、①ムードインディゴ、⑤エフティマイア、⑨マイネレーツェル、⑪トールポピー、⑰レジネッタの5頭。これがいわゆる実績上位馬です。

実績上位馬同士で決まれば堅い競馬、別の馬が絡めば大荒れとなる訳です。

最大の惑星馬は、⑩ブライティアパルス。古馬との対戦1000万円クラスで2着、1着。前走中央場所1800メートル芝を勝ってここへ。大穴に一考かもしれません。ただし、逃げて勝っている点(展開の利)が減点材料ではありますが…。

一応⑩の単・複と先の5頭へのワイド。
前記実績馬の組み合わせでは、東京向きジャングルポケット産駒⑪と切れすぎの感で2000は?を感じる⑨を嫌って、①⑤⑰の馬連・ワイドを狙ってみようかと思います。