温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

海雲台温泉 海雲台温泉センター

2020年01月13日 | 韓国
前回に引き続き、韓国・釜山の海雲台温泉を巡ります。
今回訪ねるのは、当地で最も有名な温泉入浴施設である「海雲台温泉(ヘウンデオンチョン)センター(해운대온천센터)」です。この施設名で検索すると、ネット上にはたくさんの情報や訪問記が表示されますので、いかに多くの日本人がここを利用しているかがわかります。今回はそんな日本人観光客たちの尻馬に乗っかろうという魂胆です。先達の轍がはっきりしていると不慣れな者でも後を追いかけやすいので、不安感に苛まれず気楽に楽しめますもんね。



海雲台の市街中心部には区役所がありますが、その前に聳える立派なビルディングが今回の目的地です。一見しただけでは温泉入浴施設であるとはわかりませんね。



スマホの翻訳機能に依ると、1階入口にはハングルで「海雲台温泉センター」と書かれているようです。大きな建物だけあって、内部には温浴施設の他にもいろんなテナントが入っており、例えばエントランスホールにはカフェが営業していて、どこにも温泉の受付らしいものが見当たりません。それもそのはず、お風呂の入りたければエレベータで4階へ上がらなくてはならないんですね。でも今回の私は大丈夫。事前に日本人旅行者の記事を調べておいたので、迷うことなくスマートにエレベータの「4」のボタンを押すことができました。先達の皆さん、ありがとう!



4階でエレベーターを降りると、目の前に大きな受付カウンターがあり、そこでまず料金を支払います。利用する設備により料金が異なり、入浴のみは8000ウォン、チムジルバンを付けると日中は10000ウォン、午後5時以降は13000ウォンとなります。今回私は入浴のみの利用とさせていただきました。8000ウォンを支払うとレシートが手渡されるので、男性の場合はこれを持ってさらにエレベーターか階段で1フロア上がります(女性は受付と同じ4階に浴場があります)。



5階の男湯入口です。ここを入ってすぐのところで待機しているおじさんに、先ほど手にしたレシートを手渡し、奥へと進みます。脱衣室内は大変広く、ロッカーもたくさん用意されていますので、任意のロッカーを使って着替えましょう。チムジルバンを利用する方もここでチムジル服に着替えます。



脱衣室内には温泉の掘削や源泉揚湯の位置を示す図が掲示されていました。私はハングルが全く読めないので何を解説しているのかチンプンカンプンなのですが、どうやら300m地下から温泉を汲み上げていると書かれているようです(もし間違っていたらご指摘ください)。



場内は多くのお客さんで賑わっていましたので、公式サイトから画像を拝借致しました。釜山のみなさんはお風呂が大好きなんですね。浴場内は大変広く、まずその広さにびっくり。入って右側に垢すり場が配置され、その奥右側にはたくさんのシャワー付きカランが設置された洗い場があります。また浴場左側にも立って使うシャワーがズラリと並んでいます。シャワーから出てくるお湯からは薄い塩味が感じられましたから、おそらく温泉のお湯が使われているのでしょう。



なにしろ場内は広いので、複数の浴槽が堂々たる構えで設けられています。洗い場近くの場内中央には、正方形の温泉浴槽が3つ隣り合っており、それぞれ温度別に40、42、45℃といったように分かれています。いずれの浴槽にも温泉が張られており、40℃と42℃の槽ではボコボコと泡風呂装置が稼働していました。一方、45℃の浴槽は熱すぎて誰も入っておらず、ちょっと勿体ない感じ。
これらの浴槽に張られているお湯は無色透明無臭で甘塩味が感じられ、湯中ではツルスベの滑らかな浴感の中に引っ掛かる感触が混在していました。前回記事の「海雲温泉」と同様に典型的な食塩泉であり、海に近いからと言って海水の影響をダイレクトに受けているわけではなく、地下深くでいろんな要因が混じりあうことで生まれている温泉水であると思われます。なお湯使いについては不明ですが、おそらく循環装置や加温加水など、入浴に適した条件にするため諸々の措置が行われているものと推測されます。

浴槽はこの他、窓側に大きなものが設置されているのですが(上画像)、その大きな浴槽は水風呂であり、仕切りを境に左側が冷たい真水で、右側は誰でも抵抗感無く入れる30℃程度の快適な水風呂です。私が訪れたのは2019年夏の暑い日でしたから、食塩泉のお風呂に入ると温浴効果が強いために発汗が止まらず疲労感を覚えてしまうのですが、この水風呂へ入ることで快適にクールダウンができたため、温泉浴槽と水風呂を何度も往復してしまいました。

水風呂の奥にはサウナがあり、更にその奥からテラス(屋外)に出ることもできますが、目隠しで囲まれているため、残念ながら景色を臨むことはできません。そのかわりチムジルバンがある階層にはウッドデッキの屋上テラスがあるようですから、開放的な空間を求めるならばチムジルバンの利用もおすすめします。いや、それだけでなく、この施設の良さを実感するなら、私のように入浴のみではなく、チムジルバンを利用してゆっくり数時間滞在するのが良いようです。



温浴と水風呂を繰り返し往復して心身爽快になった私は、足取り軽く地下鉄の駅へ歩いて向かいました。往路はバスでしたが、同じルートで帰ってもつまらないので、復路は地下鉄を利用することにしたのです。上画像は駅前の大通り。通りの両サイドには飲食店などたくさんの店が軒を連ね、若者を中心に多くの人で賑わっていました。



温泉センターから徒歩10分強で海雲台の地下鉄駅に到着しました。
さてここから地下鉄を乗り継いで、釜山屈指の有名温泉地である東莱温泉へと向かいます。



釜山広域市海雲台区中洞1378-18
081-740-7000
ホームページ

午前4:00~翌1:00
入浴のみ8000ウォン(その他は本文参照)

私の好み:★★

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