温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

台温泉 松田屋旅館 その2(本館のお風呂)

2022年02月02日 | 岩手県
前回記事の続編です。

宿泊客は、私が泊まっている本館のお風呂はもちろん、別館のお風呂も入浴可能です。欲張りな私は宿泊中に両方のお風呂へ入りました。まずは本館のお風呂から取り上げます。

本館には1階内湯、1階露天風呂、3階貸切風呂の3種類があるのですが、訪問当日はポンプ故障のため3階のお風呂には入ることができなかったため、内湯と露天のふたつをご紹介いたします。なお本館内湯は21:30まで男湯、露天は女湯として設定され、21:30以降は双方とも利用することができず、翌朝になると内湯が女湯、露天が男湯というように暖簾が掛け替えられますので、宿泊時にはちょっと注意を要します。なお本館のお風呂が閉じられる21:30以降に入浴したい場合は、別館のお風呂を利用することになります。

●本館 内湯

チェックイン当日の夜、男湯の暖簾が掛かっていることを確認しながら内湯へ。


脱衣室からちょっとステップを下ってゆくこの内湯は、質実剛健と申しましょうか、あまり気を衒うことのない実用的な設えです。湯気が立ち込める浴室の中でお湯を湛える白いタイル張り浴槽の形状は、上から見るとMの字のような不規則な曲線を描いており、この形状だけが温泉旅館に泊まることで味わせる非日常性を演出しているかのようでした。
なお洗い場に取り付けられているシャワー付きカランは2基。その数からもこの浴室の規模を想像できるかと思います。


余計なことは考えなさんな、ただひたすら湯に浸かれば良いのだよ、と言わんばかりのシンプルなお風呂。
東京メトロのマークのような形状のお風呂に注がれているのは、台温泉2号源泉のお湯です。
浴槽向かって右側の壁面より浴槽へ塩ビのパイプが伸びているのですが、私の訪問時はここから何も出ておらず、上画像にも写っている浴槽中央底部の穴(凹み)から源泉が投入されていました。なお時期によって加温や加水が行われるそうです。無色透明なお湯からはほんのりと砂消しゴムっぽい風味、そして淡い塩味が感じられました。台温泉といえば白い湯の花を思い起こしますが、こちらのお風呂では見られませんでした。いい湯加減のお風呂に肩までじっくり浸かることで、旅の疲れがすっかり癒されました。

●本館 露天

翌朝、寝ぼけ眼をこすりながら本館1階の露天風呂へ。


同じ建物の内湯は昭和の香りが漂っていましたが、露天の脱衣室は比較的新しい造りなので、改築か増設したのかと思われます。
上画像は更衣室内の洗面台ですが、狭いものの綺麗なので快適に使えます。


更衣室を抜けた先にあるのは洗い場ゾーン。浴槽などは無く、ただタイル張りの空間にシャワーが2~3基ほど取り付けられているだけ。私の訪問時、シャワーのお湯がやけに熱くて湯温調整にて手子摺ったのですが、これは私の目を覚ますためにボイラーが気をつかってくれた証なのかもしれません。


この洗い場ゾーン。浴槽は無いのにデッドスペースが妙に広く・・・


その広さゆえに冬は冷えてしまうため、洗い場なのに石油ファンヒーターが焚かれていました。


洗い場を抜けて露天の浴槽へまいりましょう。
引き戸の先には、勾玉のような曲線を描く大きな岩風呂がお湯を湛えていました。四方を塀に囲まれ、頭上も屋根で覆われており、正直なところ露天というより、隙間の多い納屋の中にお風呂をこさえたような感じなのですが(失礼な表現で申し訳ございません)、目の前には宿の建物が屹立していますし、また左手には隣家の駐車場も近接していますので、目隠しという意味でこのように全方位を囲む必要があったのでしょう。


内湯同様、こちらにも2号源泉のお湯が注がれており、内湯と同じような知覚的特徴を確認できました。
景色については諦めざるを得ませんが、外気に触れることによるクールダウンは存分に楽しめますので、湯船にしっかり浸かって全身が火照ったら、塀の隙間から入ってくる外気に身を晒して一気にクールダウン。そしてまた湯船へ…。この繰り返しはなかなか気持ち良いものです。

次回記事では別館のお風呂を取り上げます。

次回に続く。

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