ヌマンタの書斎

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日本サッカーの衰退

2016-06-13 14:17:00 | スポーツ

日本サッカー強化の鍵は、Jリーグにこそある。

そのJリーグであるが、近年衰えが目立つ。それはアジアのクラブチーム同士の大会であるACL(アジア・チャンピオンズ・リーグ)でしっかり露呈してしまっている。

かつてはJリーグのチームが何度となく優勝していた。しかし、この10年近く、優勝はおろかベスト4にさえ入れない。今年もガンバ、レッズ、サンフレッチェ、レイソルが敗退し、ベスト16入りさえ出来なくなっている。

ちなみに昨年は、サンフレッチェが本大会で活躍したが、あれは開催国出場枠での飛び入り参加であり、予選を勝ち抜いた訳ではない。まったくもって、恥ずかしい話である。

では、何故にここまでJリーグの各チームは弱体化したのか。

一言で云えば金である。かつては、ストイコビッチ、レオナルド、ジョルジーニョ、ドゥンガと世界のトップレベルの外国人選手が助っ人としてJリーグには存在していた。

しかし、今日本で活躍している助っ人外国人選手に、世界的な知名度のある選手はいない。その代わり、目の肥えたスカウト陣が、日本のサッカーに適した選手を見つけて連れてくる。だから、以前に比べると、外国人助っ人選手とのトラブルは減る傾向にある。

大半が、世界的には無名に近い選手だが、Jリーグで活躍すると金満クラブが多い中東やシナのスカウトの目に留まり、高値で横取りされているのが現状である。

結果的に、優れた助っ人選手ほど、Jリーグには残らない。その結果、世界レベルの選手とプレーする機会が激減してしまい、Jリーグの日本人選手の経験値が大きく低下する羽目に陥った。

だから、ACLでは、日ごろ接していない海外の大きくて、強くて、上手い助っ人外国人選手にやられることになる。これが今の日本人選手の実力なのである。幸い、海外のチームでプレーしている岡崎や本田、香川らがいるから代表の試合は、まだ期待がもてる。

しかし、先週行われたキリンカップでは、三軍主体のブルガリアには大勝したものの、二軍主体のボスニアには敗れている。中盤ではなんとかボールを保持できるが、プレスの厳しいゴール前では、なかなか得点の機会はなく、期待されていた若手の浅野なんざ、ゴール前でパスを選択する有り様である。

なかでもひどかったのがDF陣である。ヨーロッパのデカくて、速くて、上手い選手に対する経験値が不足しているため、寄せきれず、振り回されて、あっさりと失点を許している。

控えながらもプレミアでプレーしている吉田は、慣れているようで、実はそれほどではない。これは、欧州の選手が苦手としている小柄で俊敏なFW対策に、吉田が使われることが多いからで、大型の選手に対して吉田の対応はあまり上手くない。他の日本人DFのほうが緊張感がある分だけ、マシであったから情けない。

これが今の日本サッカーの現状である。もうすぐ始まるアジア最終予選だって、敗退の可能性は十二分にある。マスコミは選手に嫌われない程度の提灯記事ばかり書いてないで、もう少し現実的な視線で記事を書いて欲しいものです。

コメント (2)
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