ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

衆議院選挙をやぶ睨み

2009-08-18 12:35:00 | 社会・政治・一般
私は人並み以上に政治、経済などの雑多な知識があると思う。

ところが苦手なのが、選挙の予想という奴だ。今までほとんど当たらない。なんのための知識だと思うのだが、私の予想はことごとく外れる。どうも有権者の意向というやつを認識するよりも、自己の思惑に流されていることが原因らしい。知識があるなんて思い上がりだわな。

そんな選挙音痴な私でも、今回の衆議院選挙では与党自民党に逆風が吹いていることはわかる。一度野党である民主党にやらせてみてはどうかとの思惑が、多くの有権者に広まっていることが感じられる。

率直に言って、今の与党は小泉内閣の遺産(衆議院の三分の二)で食べてきた。食い潰してしまったごく潰し内閣でもある。勇壮なことを口に出そうが、実力が伴わないので竜頭蛇尾に終わっている。もっといえば、小泉改革をいかに無効化するかに奔走する勢力と、それに抵抗する勢力との内ゲバ政権でもあった。

これでは有権者からソッポを向かれても仕方あるまい。

ところが政権交代の受け皿である民主党を素直に支持する気にはなれない。もともと自民党の小沢一味と社会党、民社党の右よりの連中のごった煮政党なので、どうしても社会主義の匂いが漂う。必然的に自虐的歴史認識と姑息な偽善的反省姿勢が目立つ党でもある。

あの村山内閣のような歴史的失態(村山談話や河野談話)をしでかす可能性は極めて高いと思う。おまけに日本のエリート層に根強く残る反米攘夷思想が芽を吹き出す可能性も高い。困ったことに霞ヶ関の官僚たちにも、この攘夷思想に共感を示す人も少なくない。

おまけに現在のアメリカは民主党のオバマ政権だ。核兵器を放棄する気なんぞ毛ほどもない癖に、広島長崎の悲劇に理解を示すかのような口先の巧いオバマの尻馬にのってバカをやらかす可能性は高い。多分、マスコミが煽動して、ますます混迷に拍車をかけること間違いなしだ。

はっきりと断言しますが、首都を米軍基地に包囲されたような国が、アメリカから離反することは夢物語。シナやそのおまけには、アメリカの代替となることはできない。

日本は軍事的にはアメリカの従属下にあり、経済的には協調せざる得ない立場にある。建前としては政治的に平等であるとしても、現実にはアメリカの下位に立たざるえないのが冷徹な現実です。

ところが、民主党には反アメリカ的な言動を売りにする小賢しいオバカがかなり居る。それを煽動する軽薄マスメディアと、それに安易に流されるアホな有権者にも事欠かない。

おまけに日本を敵国とみなしている国に、媚売ることが平和を守ることだと思い込める、下種な愚かさを自覚できない政治家が少なくないのが民主党だ。

自民党に対するお仕置きとして、民主党にやらせてみたい気持ちは私にも若干あるが、それでも民主党を信じる気にはなれない。

ただ、もう一つ想像できることもある。半世紀以上の伝統を持った日本社会党が有権者の支持を無くして解体に追い込まれたのは、皮肉にも村山連立内閣当時の実績による。批判していれば政治家面できた野党とことなり、政権与党には実際的な実務能力が必要だった。それが欠如していることが露呈してしまったがゆえに、日本社会党は長い歴史に終止符を打つこととなった。

民主党が同じ轍を踏むとは限らないが、あの空想平和主義と自虐偽善主義とを実現しようとして馬脚を現す可能性は高いと思う。具体的にはアメリカからの離反を目指した行動になる。これが日本を危機に追いやり、結果的に極端に右よりの政治的風潮を産みだすことが浮「。なぜなら、極端な右よりの政治もまた反米自主独立の夢に燃え上がるからだ。

戦後日本の政治的基調はアメリカ追随であり、経済に主眼を置いて国内の安定成長を目指したことだ。極端に右や左に振れた政治は、精神的には高揚をもたらすが、現実には日本を危機に追いやると思う。

アメリカが永遠に覇権国家であることはなく、いつかは衰え、日本も新たなる道を模索せねばならぬ時が来る。しかし、それは今ではない。

予測される民主党主体の次期政権が、いかなる政治を実際にやるのか、ちょっと意地悪に見守っていこうと思います。
コメント (4)
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