ロードムービー的なものが好きなので、とりあえずケルアックのこれは押さえてあるわけです。
ビートジェネレーションの代表的名作で、木村拓哉が愛読しているという話もあった。佐野元春なんかも好きそう。まあ、彼らが読んだのは前の訳の「路上」のほうだと思うけど。
僕は「路上」を1度読み終えた後、ピンと来なかったので新訳の「オン・ザ・ロード」読んでいる最中。でもまだピンと来ない。
広いアメリカをクルマであっちへ寄り、こっちへ寄りしながらいろんな人と出会い、色んな事件が起こり、泣いたり笑ったりしながら、最後は何か達成したり獲得したりする典型的なロードムービー的小説だと思っていたのだが、違った。
東海岸から西海岸へ、猛スピードでブッ飛ばして往復しまくるのみ。1日で北米大陸の幅の3割くらいを走破してたりする。そして、なぜか毎回デンバーに立ち寄る。唐突に誰かの恋人が出てきたり、退場したり、復縁したり、また別れたりする。いつの間にか主人公サルに恋人が出来ていたり、それなのに他の奴の彼女に懸想したりする。
よくわからん。
しかも、「路上」は訳がひどかった。「ある種の○○」という言い回しが頻出した。たぶん「a kind of ○○」の直訳。
ビート文学の傑作でボブ・ディランも~とかそういう伝説が頭にあるから、何か有難いものを読んでいるような気になるが、そこまで凄いかなあ。特に長い間国内で唯一の翻訳だった「路上」で何か感動できるかなあ? なんかみんなで無理して盛り上げた名作って感じがする。少なくとも日本では。
と書いていたら、映画化されたという情報が!
監督は「モーターサイクルダイアリーズ」の人! あの映画なら見た!後半退屈だった!
On the Road (2012) - Official Trailer [HD]
とりあえず、今度こそピンと来ることを祈って見に行ってみよう。