曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

ホンダ S660 MTを試乗した

2015-07-20 23:36:43 | クルマ
ホンダカーズの某店で、またS660を試乗した。今度はMTである。グレードはアルファで、オブション類はなし。色は白。

マニュアル車の運転は約15年ぶりである。S660の乗り味を味わうどころではなく、路上教習みたいになってしまった。7、8回エンストしたと思う。今思い出しても冷や汗が出てくる。

小雨が降っていたので、今回もルーフを閉めた状態。シートを汚さないように乗り込むのが難しいこと、室内の窮屈さなどの感想は前回と同じ。さほど多くもない僕の試乗経験で言えば、2回乗っても感想が変わらない部分は、本物である。S660の運転席は狭い。

コーナーリングの具合やサスペンションの感触などは前回と同じなんで割愛。

では、問題のマニュアルトランスミッション。

まず、クラッチペダルがかなり硬く、予想以上に反力が大きい。懸命に踏み続けているとふくらはぎと太ももが疲れる。同乗の営業マンは「スポーツカーなので」といっていた。できれば、もっとマイルドなMT車を事前に運転して慣れておきたかった。

クラッチがつながるポイントが、僕の感覚ではかなり手前。ペダルを離す直前にある。じわっと離しているつもりなのに、よし今というときは、すでにポイントを過ぎてエンジンが止まっている。

MT車では当然だが、1速と2速でのエンジンブレーキが凄まじく効く。アクセルを緩めると、僕の頭の後ろでギュンギュンと多数の歯車が回転し、車を後ろに引っ張る。ほんのわずかアクセルを戻しただけで、エンジンの出力が絞られる。右足で直接エンジン出力を調整している感が生々しかった。

いろんなクルマを試乗することは、僕にとって最も楽しいことの一つなのだが、今回は赤信号が見えるたびに「また発進操作があるのか」と憂鬱になった。試乗中に憂鬱になるなんて初めてだ。いつもは、自分の車を運転して帰りながら、試乗の感触を忘れないようにするのが大変なのだが、今回は、エンストも含めてMTとエンジンとの遊びのなさ、直結感が強烈すぎて、忘れたくても忘れられない。

楽しかったことは楽しかったが、運転しているときはいっぱいいっぱいで、これは普通に走らせるだけでも大変なクルマだと思った。トランスミッションに慣れれば、オールタイムレーシング気分を楽しめると思うのだが、そのためには試乗程度ではダメで、自分のものにする必要があるだろう。

僕のように長い間MTを運転してないけどS660を試乗しようという人は、とにかく「クラッチの反発力が予想より強い」ということを頭に入れて挑んでいただきたい。


同乗してくれた営業マンは、下手くそな客の運転にも嫌な顔一つせず付き合ってくれた。それどころか、試乗後に、店の前でクラッチミートのコツを実地に教えてくれた。感謝。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする