いきなり野戦からスタート。何の説明もないから、塙団衛門が企画した夜襲の回想かと思った。臆病なはずの長宗我部盛親が、葵の紋の旗を背負って徳川の陣に近づいていた。
その夜襲で家康がビビる。本物の家康かどうか分からんが…。
家康は撤収するだろう。裏をかいて明日だろう。とか裏の読み合いをし、佐助が暗殺しにいくことになった。そのへんの情報を、有楽斎を通じて徳川側に意図的に流す。
佐助はきりにお願いがあるそうな。
佐助「無事に生きて帰ってきたら夫婦になってもらいませんか」
きり「(速攻)ごめんなさい」
瞬間的に消える佐助。おそらく20年以上の想いを一瞬で断ち切られて、それでいいのか。もう少し粘れよ佐助。
それでも佐助はプロの忍者らしく簡単に家康の休息所に侵入し、危なげなく家康を殺害。予告では脇差しを構える幸村と、この血を流す家康が続けて映ったのでギョッとしたが、下手人はやはり佐助でした。しかも、殺されたのは影武者。そんなに甘くなかった。
有楽斎は次の手紙を書いたが、受け取ったのは幸村だった。相手を肉眼で確認しろよ。脇差しを構える幸村の絵は、ここのだった。
有楽斎「わしは織田信長の弟だぞ」
幸村「信長公が泣いておられますぞ」
殺してしまえばいいのに、幸村は有楽斎を逃がした。有働アナのナレーションでは、平穏な余生を送ったとのこと。平穏でもいつかは死ぬわけで、死んだ年なんかを言ってくれれば、もう少し溜飲が下がったのだが。
有楽斎が消えたので大蔵卿局の発言力が弱まり、大野治長が強気になり出した。これからは左衛門佐に従い、私と秀頼公で全部決めます、と。かつてないほどきれいな大野治長だった。
ところが、その幸村の案で牢人たちをそのまま居付かせたのが裏目に出まくる。大野治房が勝手に金を配り、その金で勝手に武器を買い漁り、二の丸の堀を掘り返して家康に開戦の口実を与えてしまった。
一応休戦中だからか、両軍行き来が自由だ。幸村は信之の息子たちに会いに行く。幸村と再会した三十郎がめちゃくちゃ嬉しそうな顔をする。敵同士なんだけどなあ。
信政が、また人としての器がちっちぇえとこを発揮。大助を罪人の子呼ばわりする。どこからこの残念な性格が遺伝したのだろうか。両親ともに立派な人だし、祖父は両方とも超一流の男だ。薫さんかな…?
野戦の経験がない幸村は、小山田茂誠から家康の首を取るためのコツを聞く。槍よりは鉄砲だが、馬上で火縄の扱いに手間取ると危険だし…。敵将にアドバイスしてるのに、満面の笑みの義兄だった。
作兵衛が耕している大坂城内の畑は、千利休の茶室跡らしい。掘っていたら千利休マークが刻印された木箱が出てきて、中に銃身が短めの銃が入っていた。スナイパー毛利勝永が言うには、馬上筒というもので、火縄ではなく火打ち石で点火する方式なので馬に乗りながら撃てるとか。これは家康を抹殺するのに都合がいい。城内で的を撃ち抜く幸村であった。
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夏の陣は三回くらいかけてやってほしかったが、合戦シーンに力を入れない三谷脚本だから、こんなもんだろう。「新選組!」も戦闘シーンが極端に少なかった。来週が道明寺・誉田の戦いで、最終回が天王寺の戦い+エピローグという配分か。
今週家康の影武者を出したのは伏線かもしれない。最終回で幸村が家康を狙撃し、命中するが、もう一人の家康の姿が見える。しまった、仕損じたか。逆襲されて無念の撤退。幸村は討ち取られ、江戸幕府は存続するが、実は家康は影武者で、幸村が射殺したのが本物だったかもしれない(どっちかわからないような演出)という終わり方はどうよ。
見事家康を暗殺したぜ!と思いきや…。