信之は敵側に付いた弟のことを怒っていると思っていたが、違った。六門銭の旗印が見えたら幸村の戦意が鈍るかもしれないから、徳川への忠誠心を見せるために最前線に布陣するとかやめろよ、と思っている。今まで大人しくしていた弟には存分に暴れてほしいらしい。その注意事項を記憶できず、紙に書いてもらうマツさん。彼女で大丈夫かなと一瞬思ったが、考えてみると、夫のところに行くだけだった。
片桐且元が徳川について、兵糧が半年分しかないことをバラしてしまう。かなり苦しそうだったが、家康の優しい声かけが、大野治長らに痛め付けられた心に染みた模様。演技とはいえ家康ってこういうスキル持っていたっけ?
秀吉が隠していた武器庫で幸村と茶々が逢引をする。
茶々「私が愛した人々は皆未練を残して死んでしまった。父、母、柴田の父、捨その他」
幸村「太閤殿下は…?」
茶々「」
秀吉が入ってないのはともかく、勝家のこと好きだったのかよ。草葉の陰で秀吉がショックを受けているぞ。
で、タイトルの軍議開始。幸村以外は籠城案。幸村はキレたふりして「じゃあ九度山に帰る」と部屋に戻った。毛皮を着たまま不貞腐れて寝ころぶ姿がパッパそっくり。
幸村「しばらくしたら誰か迎えに来るだろう」
内記「ハッタリは真田家の家風ですからなw」
思ったとおり木村重成が迎えに来て会議再開。今度は地図を見ながら説明する。
幸村の作戦はパッパが死ぬ前に教えてくれたやつがベースになっている感じ。後藤又兵衛はスケールが大きすぎて嫌だという。毛利勝永はそのスケールに感心して出戦派に転じた。
よくわかんないけど休憩時間。なんで皆籠城なのか聞いてみると、明石氏は籠城に賛成すればキリシタンのために尽力すると大野治長に約束されていた。長宗我部盛親は長宗我部家の再興を約束されていた。又兵衛は単に幸村に逆らいたいだけ。
ならば口が上手い幸村にとって造作もない。籠城では勝てないから大野治長の約束は果たされない。又兵衛は死に場所を探してここにいるだけだ。
「死にたいやつは徳川につけ!」
「負ける気がしません!」
籠城は後からでもできるというまっとうな理屈で木村重成も賛成し、又兵衛は「籠城は早いと俺も思っていた」と照れながら味方になった。さらに、妨害役だった大野治長まで出戦派に。目が澄んでいたから嘘ではないだろう。ところが。
織田有楽斎「いいもん見せてもらいましたが、最初から篭城に決まっている。金で雇われた癖して余計なこと考えるな」
そこで有楽側っぽかったはずの大野治長が、なぜかカッコよく激怒。
「あんた、言ってはいけないことを言ったね!彼らは豊臣のために集まってくれた客人だぞ!大体決めるのはあんたじゃない!右大臣秀頼様だ!」
秀頼は「よし!城を出て戦うぞ!」と決断。皆の心が一つになった!目を輝かせる一同。
幸村の作戦が採用されたら勝ってしまう。この世界線では大坂方が勝つのか? まさかのIF展開キターーー!?
と思ったのもつかの間、茶々の一言で籠城に変更された。いや、知ってたし。
・ ・ ・
茶々の妹、初が初登場。演じるのはしょうこおねえさんである。大丈夫かな、台詞ちゃんと言えるのかな、と心配していたが、普通にやれてた。よく考えたら宝塚出身だった。宝塚も一応お芝居だろうからね。
有楽斎の鬱陶しさが半端ない。井上順、怪演である。彼に限らず、最終章から出てきた役者達、大体皆好演している。草刈正雄や小日向文世らの前半の役者たちの熱演に引きずられるというか、この真田丸フィーバーのいい流れを止めたくない的な好影響なのかねえ。
伏見城を襲って家康の首を取れば反徳川勢力が立ち上がるという作戦だが、それよりも大蔵卿局の首を取るほうが楽に勝利できるのではないかと思った。