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森羅万象 ~ 歩く印象派

原子力安全委 電源喪失対策 文書「隠す」

2012年06月05日 07時14分16秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)

2012年6月5日 07時09分東京新聞

 東京電力福島第一原発事故の主因となった長時間の全交流電源喪失(SBO)をめぐり、原子力安全委員会の作業部会が一九九三年に「考慮する必要は ない」とした国の安全指針を追認していた問題で、安全委が関連する全資料を公開したと説明しながら、一部を伏せていたことが分かった。安全委は四日、残る 文書を公開。班目(まだらめ)春樹委員長は「結果的に隠ぺいしたとみられても仕方ない」と謝罪した。

 文書には、事務局だった科学技術庁原子力安全調査室が電力会社側に短時間の電源喪失を考えるだけでよい理由を「作文」するよう求めたものも含まれ、官業が一体化して安全を軽視していた実態が明らかになった。

 作業部会は海外で全電源喪失事故が起きたことを受け、九一年に設置。有識者による専門委員五人のほか、東京電力などの外部協力者も参加して非公開で協議を重ね、九三年に報告をまとめた。文書は作業部会で配布された資料などで、A4判で計約六百ページある。

 公開文書によると、東電は報告の骨子案に対し、SBOだけを安全指針に取り込むのは「バランスの取れないもの」と主張。関西電力は「指針への反映は行き過ぎではないか」と難色を示した。

 報告書の原案では、電源喪失対策の現状などの主要部分について電力会社に執筆が割り振られていた。

 事務局の「作文」指示に、東電は「日本の原発は設計に余裕があり、十分な安全性が確保される」などと答えた。作業部会は、ほぼ受け入れ、全交流電源喪失が起きても「重大な事態に至る可能性は低い」と記した報告書を作成。安全指針は見直されなかった。

 安全委は会議資料を昨年十月までに全部公開したと説明していたが、国会事故調査委員会が五月下旬、非公開の資料があるのではと指摘し提出を要求。公表漏れが分かった。

 電力側と一体で報告書をまとめたことに対し、班目委員長は「原案を電力会社に執筆させていたのは明らかに不適切で、大変申し訳ない」と話した。

 安全委事務局は「非公開文書は報告書とともに昨年六月に見つかっていた。公開の準備を進めていたが、防災指針の見直しなどで忙しくなり、忘れてしまった」と釈明した。

(東京新聞)


775年に宇宙から強放射線か

2012年06月04日 06時22分35秒 | 地球の不思議・宇宙の不思議
6月4日 5時52分NHK

樹齢の長い屋久杉を名古屋大学などの研究グループが調べたところ、奈良時代後半の西暦775年に宇宙から地球に強力な放射線が降り注いだとみられることが分かり、宇宙の現象と地球環境の関わりを探る手がかりになると注目されています。

名古屋大学太陽地球環境研究所の増田公明准教授らの研究グループは、宇宙からの放射線「宇宙線」などの影響で変化した「放射性炭素」に注目し、樹齢およそ1900年の屋久杉の年輪に含まれる放射性炭素の量を測定しました。
その結果、奈良時代後半の西暦775年の層に通常のおよそ20倍の放射性炭素が含まれていることが分かり、研究グループによりますと過去3000年間で降り注いだ最も強力な放射線とみられています。
原 因は特定されていませんが、地球の比較的近くで発生する「超新星爆発」や太陽の表面で起きる可能性が指摘されている巨大な爆発「スーパーフレア」などの激 しい現象が考えられるとしています。増田准教授は「当時の地球環境が影響を受けた可能性があり、今後の研究で宇宙からの放射線が増えると地球で何が起こる かを予想できるようになる」と話しています。この研究は、4日発行のイギリスの科学雑誌「ネイチャー」電子版に掲載されます。


NASA「銀河系、アンドロメダ銀河と40億年後衝突」

2012年06月03日 12時06分21秒 | 地球の不思議・宇宙の不思議

2012/6/2 21:21日経

 【ワシントン=共同】地球がある銀河系は40億年後には近隣のアンドロメダ銀河と衝突する――。こんな分析結果を米航空宇宙局(NASA)のチームがハッブル宇宙望遠鏡を使った観測で導き出し、1日までに発表した。

 ただ、双方の銀河には十分な隙間があるため、星の衝突はないという。NASAは「将来、太陽は今よりもさらに銀河の中心から離れた位置にあるかもしれないが、太陽や地球が破壊されることはない」とコメントしている。

 チームはハッブルの観測で得られたデータを基にコンピューターを使って二つの銀河の将来の位置を予測した。すると、二つの銀河は重力で引きつけられて40億年後に衝突し、その後分離と衝突を繰り返して、60億年後に一つの銀河に融合するという結果となった。

 アンドロメダ銀河と銀河系が接近していることは知られていたが、衝突するかどうかは科学者の間で意見が分かれていたという。

 アンドロメダ銀河は地球から約250万光年離れた比較的近い位置にあり、時速約40万キロメートルで地球に近づいている。