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土壌から米ソ核実験の100倍の値-東京電力がストロンチウム検出を発表、海水からは初検出

2011年05月09日 21時11分53秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)

 

[ 2011/05/09 ]

2011年5月8日、東京電力福島第一原発敷地内と、周辺海域の海水から放射性ストロンチウム89と90を検出したと発表した。土壌から検出されたストロンチウム90は1960年代の米ソで核実験が盛んに行われたときに国内で計測された値の100倍となる570ベクレル/kgとなった。
(参考:モグラたたき状態の福島第一原発事故-3号機冷却のため注水量を増やせば、放射線汚染水の流出が増える

 東京電力image from 東京電力

福島第一原発事故以降、土壌からのストロンチウム検出はされていたが、海水からの検出は今回が初めてとなる。海水から検出された値は国の定める基準値の30%ほどとなる。原子炉から大気中に拡散した放射性ストロンチウムが、雨により海水に流れ込んだか、原発から直接流出した高濃度放射線汚染水に含まれていたのではないかとみられる。

ストロンチウム89は半減期が50日と短い。一方で、ストロンチウム90は半減期が29年とかなり長期となる。また、人体に取り込まれるとカルシウムに定着し体内被曝を起こす危険性が高い。大気中へ放出されると葉菜への付着が大きな問題となる。東京電力側では引き続き監視を続けていくとしている。しかし、疑問は採取時期が4月18日であることである。何故3週間も発表が遅れたのであろうか。



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