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森羅万象 ~ 歩く印象派

男がマザコンになってしまう時

2009年10月19日 17時54分18秒 | 歩く印象派
10月19日 01時30分 アメーバニュース

 もしも、彼がマザコンだったら? 母親離れできない男性は、母親以外の女性から見ると、論外でしょう。彼がマザコンと分かって、惚れ直した人っています?

 そもそも、日本の男性は、欧米の男性と比べると、マザコン気味かもしれません。結婚後、子供が生まれると、次第にセックスレスになり、妻を「ママ」とか「お母さん」とか呼んでしまう…。欧米の男は、妻を「ハニー」とか、甘い言葉で呼んで、決して、「ママ」とは呼ばないと思います。では、どうしてこうなってしまうのでしょう。それには、母親に対するコンプレックスが関係してます。

 今回は、マザコンとはどういうものか、精神医学的な面から考察してみたいと思います。

■マザコンの別名:「エディプス・コンプレックス」とは?

 マザコンはマザー・コンプレックスの略ですが、別名、エディプス・コンプレックスと呼ばれています。これは古代ギリシャのエディプス王の神話に由来していて、精神分析の大家フロイト(1856~1939)によって命名されました。エディプス王の話のあらすじは以下の通りです。

 テーバイの国王だったエディプスの父親は、実の子供に殺されると神のお告げを受け、生まれたばかりのエディプスを殺すように家来に命じます。しかしエディプスは殺されず、遠くの国へこっそりと捨てられました。その国の王様に拾われて育てられたエディプスは、やがて出生の秘密を知り、「実の父親を殺し、母親と結婚する」というお告げを受けて、放浪の旅に出ます。旅の途中、怪物とのナゾナゾ勝負に勝ったエディプスは、その国で王を亡くして未亡人になっていたお后と結婚し、新しい王となったのです。しかし、それはエディプスの生まれ故郷。結婚してしまったお后が実の母親であり、放浪の途中で殺した男が実の父親であったことを知って絶望したエディプスは、悲しい最期を遂げる、というお話です。

 父親を殺し、母親と結婚するというエディプス王の話は、気持ちの良い話ではありませんが、初めてこの話を読んだり聞いたりした時、心を強く揺さぶられませんでしたか?

 父親を殺し、母親と結婚するというのは極端ですが、フロイトによると、母親に性的な憧れを感じ、父親を憎むという気持ちは、5歳頃の男の子に、程度の差はあれ、皆、芽生えるもので、これをフロイトは「エディプス・コンプレックス」と名付けました。通常、このコンプレックスは小児期に解消されますが、時には、解消できないまま、大人になってしまうことがあります。

■エディプス・コンプレックスが解消されない原因は…?

 5歳頃の男の子に、母親に性的に憧れて父親を憎む「エディプス・コンプレックス」が芽生えても、通常は小さく弱い自分と大きく強い父親を比べて、到底、父親の代わりにはなれないと悟り、母親への憧れを諦めます。

 しかし、夫婦の関係が悪く、いつも口論が絶えないといった環境では、男の子は父親を軽蔑するようになり、男の子の心の中に、父親としての役割が生じやすくなります。また、夫婦が離婚したり、夫が死別したりといった父親不在の状況では、母親と子供の絆が強くなり過ぎるかもしれません。

 さらに、子供が就学期に入って、夫は仕事で忙しく家庭を顧みない、妻は息子の教育にかかりっきりという状況では、子供の心の中に、エディプス・コンプレックスが残りやすくなるのです。これがいわゆる「マザコン」の誕生です。

■マザコンは治る?治らない?

 そもそも、マザコンは治る?治らない?と言ってしまうと、マザコンがれっきとした心の病気のようですが、幸い、心の病気の診断項目までには入っていません。でも、マザコンは男女の関係を壊してしまいますので、重大な心の問題には違いありません。

 マザコンの男性は、子供の頃に解決されるべきである、エディプス・コンプレックスが解決されないまま、大人になってしまっているので、このコンプレックスを解決するには時間が必要です。また、本人には自分がマザコンという自覚が無く、妻と母親の間でジレンマに陥っていっていることもあるかもしれません。

 そうした場合は、本人にマザコンである事を気付かせ、それがどういったトラブルを起こしているのかを自覚させなくてはなりません。彼の心の中には、夫と妻、母親と息子という2つの家族が存在しています。彼が母親との間に線を引いて、妻を取ることができるのか…。難しい問題です。

 結婚する前には、彼がマザコンがどうかチェックしてみましょう!母親と彼と、3人で会ってみて、彼が母親の前で、息子として振舞っているのか、それとも、恋人として、振舞っているのか?彼が素敵に思えたら良いのですが、もしも、そうでなかったら…。女の眼力で、見破ってくださいね。

「DNA確度低く、自白必須」 足利事件の地検内部資料

2009年10月19日 05時47分31秒 | 許すな冤罪事件
2009年10月19日3時0分朝日COM

 90年に女児(当時4)が殺害された「足利事件」で、再審開始が決定した菅家利和さん(63)について、宇都宮地検が捜査段階で、DNA型鑑定の確度が低いため「自白」がなければ逮捕できないという方針を警察に示していたことが、朝日新聞が入手した内部資料でわかった。

 菅家さんが一審公判の途中で足利事件について否認に転じた際、検事が再び「自白」を迫ったことが取り調べを録音したテープで明らかになっているが、DNA型鑑定の確度が低いという認識を持ちながら「君と同じ体液を持っている人が何人いると思っているの」などと追及していたことになる。弁護団は誘導的な取り調べがあったとして、録音テープを「法廷で再生すべきだ」と主張、21日から始まる再審公判で証拠として調べるよう求める方針だ。

 朝日新聞が入手した内部資料は、一審公判中の92年3月に、宇都宮地検が上級庁あてに作成した捜査報告書。弁護側がDNA型鑑定の信用性に疑問をさしはさんで証拠採用に同意しなかったため、公判に鑑定人を呼んで証人尋問する直前の時期だった。

 捜査報告書の中で、地検は菅家さんを逮捕・起訴する前の捜査の経過を記載。DNA型鑑定の結果が「確率としては1千人に1.244人」と低かったため、「ただちに被告人を検挙するには問題が残る」として、警察に「被告人を任意で調べて自供が得られた段階で逮捕するよう指示した」と書かれていた。

 捜査報告書にはまた、DNAの構造に関して「現在では高校の教科書にも出てきているが、26年も前に高校を卒業した検事は学校で学んだことがなく、目下、高校生物の受験参考書を買い求めて悪戦苦闘中」と、知識の浅さを告白するような記述もあった。

 92年12月8日の取り調べを録音したテープでは、前日に突然否認に転じた菅家さんに対し、検事が「DNA鑑定で君の体液と一致する体液があった」と、「自白」を迫り、菅家さんが「絶対に違うんです」と反論すると、検事が「君と同じ体液を持っている人が何人いると思っているの」と問いつめ、「自白」させる様子が録音されていた。