元ベース弾きの田舎暮らしは

60歳で田舎にUターン、素人の「米と野菜」作り
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皮ごと食べるマスカット「桃太郎」の山里を訪ねて

2008年10月16日 | 食べ物、飲み物

昨日 母親とブドウ農園に。
その農園名は「みとまファーム」。私は初めての訪問。
母親はもう15年以上も付き合っています。

農園は新見の実家から車で1時間強。
高梁市の川上町。標高およそ400m、中国山地の山並みのてっぺん。
平地から細い道をくねくね登ること20分。
「こんな山中にブドウが採れるなんて」と不思議。
でもブドウ園を訪問して、その疑問は解けました。



このファームの売り物は「桃太郎」というブドウ。
皮ごと食べられるマスカットです。
桃と同じように割れたお尻がユニークです。
「しゃきっと」した食感は、他のブドウでは味わえません。
ひと房1500円から3000円の高級ブドウ。

この農園のオーナーは「三苫(みとま)」さん。
「桃太郎」つくりの達人。2時間 話を聞きました。
45年間ブドウつくりにこだわってきた人です。

       

「桃太郎」はロシアのブドウと日本のマスカットを掛け合わせたもの。
ロシアの薄い皮のブドウとマスカット特有の品のある味・香り・色の良いとこ取り。
ブドウは地下からだけでなく、ブドウの実も水分を吸収するのだそう。
うすい皮は、そんな特性のためにも有利なのです。
また その糖度は22~3度と抜群です。

おいしいブドウができる産地の条件も教えてくれました。
①昼夜の寒暖差が10℃以上あること(標高の高さが必要なわけです)
②全方向からの風が通り抜ける地形(空気が停滞したり、一定方向の風では不可)
③土壌の質

三苫さんは、「マーケット・イン」発想から高級ブドウ作りを思い立ったらしい。
酪農以外でこの高地で何を作るのか、いくらで売るのか。
「お客の顔の見える」販売ルートとは。

結論は、希少価値のある「桃太郎」を作り、農協を通さない直販を目指したのです。
店頭に桃太郎は並ばないのです。
リピーターに応えるだけで精いっぱい。
能力以上に作ると味の低下が心配なのだと。
webでの拡販は、全く考えていないとのこと。



三苫さんは地域の活性化の為の行動もすでに進行中。
幼稚園児のブドウ狩り招待。ブドウの下での有機野菜によるバーベキュー。
おいしい野菜を提供し、農業への関心とふるさと回帰の心の醸成。
私の「音楽村」構想の在り方にヒントもいただきました。

帰り道、サービスでいただいた大きな房の「桃太郎」を食べながらの運転。
なんと贅沢なドライブ。幸せないなか暮らしを感じます。
友人たちへの発送も依頼、たぶん喜んでくれるでしょう。
段ボール二箱いっぱいのお土産のブドウは、さっそく近所におすそ分けです。

画像   ブドウ園のある中国山地(高地のあちこちにブドウ棚が見えます)
      自家用に持ち帰ったいろいろなブドウ(下段真ん中が桃太郎。六房5000円)
      三苫さん(無断掲載です。柔和な顔とこだわりの人)
      息をのむ風景(ブドウ園への途中、水面に映る山が素晴らしい)

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2 コメント

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Unknown (杜しま)
2008-10-18 00:27:30
こんばんは、杜しまです。
 退職後わずか2ヶ月あっという間に岡山在の人になったようですね。つい2ヶ月前までの一流企業の営業マンが。お会いした時に伺った柔軟な考え方、次の人生を見すえた計画のたまものでしょう。
 岡山といえばマスカットと桃、見事にブランド化できました。気合の感じられるブドウ農家のご主人の姿も一徹者のすがすがしさを感じました。
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まだまだ未熟です (元ベース弾き)
2008-10-19 16:33:58
杜しまさん

農業初心者の私、営業時代のようにはいきません。
でも楽しい毎日です。お金はありませんが。
やることが多く、なかなか次のステップには進めません。田舎にも素晴らしい人がいることがわかりました。企業人にはない、経営感覚を感じます。連帯できたら新感覚のネットワークができそうです。
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