のんちゃん雲に乗る

平成17年8月に還暦を迎えた記念に、ブログを始める。
私の趣味や日常を記録して、足跡としたい。

バルテュス展

2014-08-22 | Weblog
ひょっこり一日空いたので、一人で京都へ、バルテュス展を見に行って来ました。

京都市美術館



バルテュスは、フランスの画家でミシェル・クロソウスキー・ド・ローラと言い、通称バルテュスと言います。
ピカソが「二十世紀最後の巨匠」と称賛した事は有名です。
私も以前から節子夫人の事を雑誌などで読んで知っていたので、是非とも彼の作品を見たいと思いました。

シュルレアリズムを受け入れず、どの流派にも属さなかった彼の作品は、写実的なもの・幾何学的なもの・壁画(フレスコ画)的なもの・東洋的な浮世絵のようなものなどがあり、題材も人物画が多いですが風景画もあります。とことん美を追求した人のようです。

バルテュスは、白い紙に黒い墨で、美しい形の字を勉強する習字が出来る日本人が羨ましいと言っていたそうです。
書道をし、人に教える私は、それを聞いてとても嬉しく思いました。
絵を見る事は、字を書くことにも良い影響があるのでは・・・と思います。

展覧会場の最後のコーナーには、篠山紀信氏の撮ったバルテュスのスイスでの晩年の写真が展示されていて、その写真では着物姿・袴姿がとてもよく似合っていました。里見浩太郎氏や勝新太郎氏などから送られた着物も展示されていました。親日家のバルテュスらしい一面です。


地下鉄東西線の東山から、美術館まで「白川」沿いの道を行くのですが、この道が私は好きです。
いつもきれいな水がさらさら流れていて、以前はアヒルの家があり、アヒルが遊んでいましたが、今はいません。

緑が多く水も綺麗

お芝居のセットのような家

古いお家ですが生き生きしています

平安神宮の鳥居が見えるあたりで、叔父さん二人が釣り糸を垂れていました。のどかな光景です。

東山の駅近くの町屋カフェ
ここで氷でも食べようと思いましたが、止めて写真だけ撮りました。

人を招き入れなかったアトリエも再現されていて、バルテュスのこれだけの作品が集まるのは初めてという展覧会を見に行けて、充実感いっぱいで帰ってきました。


東大寺中元万灯供養会

2014-08-17 | Weblog
お盆の最後の日、実家の仏さんのお参りをしました。
実家では、亡父が生前、東大寺と懇意にしていたので、毎年灯籠の寄進をしています。寄進した人は、無料で万灯供養会にお参り出来るので、私も行かせてもらいました。
生憎出かける前になって、雨が降ってきましたが、止んだ時を見計らって出かけました。
実家は、奈良公園の中にあるので、東大寺へは歩いて20分ほどです。興福寺の横を通り、春日大社の一の鳥居の前を通り、国立博物館の前を横切って、氷室神社の前から東大寺に行きました。私には見慣れたルートですが、なんと!世界遺産の中を歩いているのです。
東大寺では、一般参拝の人たちは、中門の横に回らないといけないのですが、私達招待券を持った者は、中門から入れます。灯籠を寄進している人への特別待遇です。
この日は、大仏殿の唐破風の下の窓が開いていて、中門から大仏様のお顔が拝めます。窓が開くのは正月とお盆の年に二回だけです。
この様子を、ナイトスナップバージョンにしたデジカメで撮りましたが、余り映りはよくありません



中門から大仏殿までの中庭や回廊には、何千という寄進された灯籠に灯がともされて並べてあります。
家内安全とか、先祖代々供養とか願文が書かれています。寄進者も全国に及んでいます。
さすが、東大寺!の感ありです。

中庭の灯籠(前に写っている人は関係ありません。知らない人です)

大仏殿前の灯籠

回廊の灯籠

大仏様は、何回観ても、大きく頼もしい存在です。
奈良の誇りです。

大仏様  三脚禁止なので、どうしても画像がぶれます。

大仏殿の中をぐるりと回って、人の流れに沿って外に出ました。
前の鏡池畔から、中門と大仏殿と唐破風のお顔が、一度に観れる唯一のスポットがあり、そこはカメラマンがひしめき合っていました。
昼間は、スケッチスポットになっています。

そこから撮った写真

東大寺を見終わったのが、ちょうど八時過ぎで、高円山の大文字のたいまつに点火された頃でした。
すぐに、南向いて歩いて、飛火野へ行き、大文字を見ました。
「大」の字は、京都の大文字より大きく、日本一です。
京都は16日ですが、奈良は15日です。
奈良は戦没者の霊を送る送り火の為、15日に催されています。

私は久しぶりに大文字の火を見ました。
真っ暗な夜空に、真っ赤な「大」の字が浮かび上がり、きれいです。
写真を撮りましたが、失敗です。
心に焼き付けておきます。

以前は、この後春日大社の万灯籠を見に行くのが常でしたが、さすがにもう疲れ、帰りました。
多くの人が、春日大社に向かって歩いていましたが・・・。

雨上がりなのに、降り足らないのかとても暑くて、汗だくになり、人の多さにも疲れましたが、久し降りに、奈良の伝統行事に参加でき満足し、感動しました。