読書な日々

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『ファーストマン』

2019年02月15日 | 映画
映画『ファーストマン』

『ファーストマン』を難波で観てきた。子どもの頃から、将来は天文学者かロケット開発者を夢見ていたこともあり、『アポロ13号』という映画が出来たと聞いた時には、すぐに見に行っただけでなく、3回くらい映画館で見たし、その後もテレビで放送があると、その度に見てきた。本当にあれは名作だと思う。

今回はアポロ13号の事故の七ヶ月前の初めての月面着陸の話である。見に行かないわけがない。しかし今回の作品は期待はずれだった。

第一に、アポロ11号の打ち上げから月面着陸までの過程が最後の10分程度しか描かれていない。つまり初めての月面着陸は付け足しで、それに至るニール・アームストロンの精神的肉体的苦闘がメインになっている。娘カレンの死(小児がんだったみたい)をずっと引きずっているように描かれている。またアポロ1号の乗組員の火災事故死では、向かいの家に住んでいる昔からの友人が犠牲になったことも大きな心痛を与えた。、

第二に、肉体的精神的苦闘の描き方が、それが真実なのかどうかは知らないが、アームストロングの視点からのものになっており、つまり暗い。とにかく陰気の一言。シンバルロックを回避するための訓練とか数Gに耐える訓練とか、ロケット発射して大気圏を出るまでのものすごい振動などをそのまま映像にしようとしているので、画面がグルグル回るし、振動がものすごいしで、見る方は耐えられない。

第三に、しかも演劇で言うところのカタストロフィーがない。最後の10分の月面着陸でそれまでの苦闘が償われるような描き方になっているかというと、ぜんぜんそんなことがない。

第四に、悪いけど、主演のライアン・ゴズリングの顔があまり好きになれない。

だから、『アポロ13号』とは違って、この映画は何度も見る気になれない。



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