読書な日々

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『パリの家族たち』

2019年06月26日 | 映画
マリー=カスティーユ・マンシオン=シャール『パリの家族たち』(シネ・リーブル梅田)

女性大統領、ジャーナリスト、舞台女優、花屋、ベビーシッター、大学教授、小児科医・・・パリで働く女性たちとその家族の「幸せ探し」と、フランス流の人生観を描く・・・と、この映画のオフィシャルサイトのトップには書いてあるが、私の感想はちょっと違う。

フランス社会では、子どもに対して全的な愛情を注ぎ、子どもの人格形成を左右するのは母親だという絶対的なイメージがあって、すべての母親がそのイメージに苦しめられてきたが、もうそんなイメージに振り回されないで、自分は自分なりの母親を生きればいいじゃないの、ということを訴えている映画だと思う。

日本にも母親はこうあるべきというイメージがあるように、フランスのような自由な社会にもやはり固定的なイメージがあるということを初めて知った。この映画の前半はそうしたイメージに苦しめられている女性たちを描いている。

子どもが欲しくて出産したのに、夜泣きがやまないでノイローゼになって、この子を殺してしまいそうと訴えてくる母親、逆に認知症になりかけて三人娘のうちのだれが世話するの、私はいやよ、お母さんは何もしてくれなかったと言う娘たち(といってももうおばさんだが)。

かなりの時間、登場人物たちの人間関係がよく分からなかったし、たくさんの個別の親子が出てくるので、パリジェンヌたちのいろんな姿を見るという意味では面白かったが、一つの映画作品としてはどうなんでしょう。

それにしても新梅田シティとかというところ(スカイタワーのあるところと言ったほうが分かりやすいか)へのアクセスってどうにかならないのかね。炎天下をずっと歩かされる身になってほしい。もう20年位前からずっと同じ。だからシネ・リーブル行くの嫌なんだよね。


予告編はこちら



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