仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

平均寿命

2013年03月18日 | 日記
読売新聞(25.1.18)「地球を読む」に垣添忠生氏(日本対がん協会会長)が「超高齢者社会」について執筆していました。“日本人の平均寿命は1947年当時、男子50歳…人口が減り、2人が1人の老人を支える国。世界に誇ってきた保健医療が危機を迎えつつある。この事態を前向きにとらえることはできないか?”

とありました。「前向きにとらえることはできないか」という言葉に、期待しましたが、内容は、いつまでも元気で金がかからないように、そしてそんなで支えていこうといった内容でした。

1957年当時といった統計を出されると、内容に合わせて都合のよい数字だけを出されることがあるので、まずは疑いました。平均年定の統計数字の発表は、昭和22年からなので、この数字の引用は正当ですが、6年後の1951(昭和26)には、すでに男子の平均寿命は60歳を超えていることと、昭和20年の日本人の平均年齢が男性23・7歳(女性32・3歳)と合わせて考えると、戦後混乱期といった背景は無視できません。

「前向きにとらえる」で期待したのは、高齢者社会の中にあって、元気でお金がかからないといった事柄の対極にある、高齢者の存在の意味が正当に認められ、高齢者社会だからこそ味わい体験していくける未来型の社会の構想です。

それを人に求めるのは無理なのかもしれません。しかし、この構想を明らかにしていくことが、農村部に多く所在する真宗寺院の生きる道でもあります。
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