『なぜヒトだけが幸せになれないのか』(講談社現代新書・2025/4/24・小林武彦著)、ませがきに次のようにあります。
『生物はなぜ死ぬのか』では死の意味を、『なぜヒトだけが老いるのか』では老いの意味を生物学的に考察してきた著者によるシリーズ最新作。第三弾となる本書のテーマは「幸せ」。
生物の中でも、ヒトは「ある変化」を機に幸せに生きにくくなったという。その理由とはなにか。幸せに生きる方法はないのか。生物学から「ヒトが生きる意味」を考える。
生物学的な価値観から「幸せ」=「死からの距離が保てている状態」と定義してみます。この定義に当てはめて現状を考えると、何がヒトの幸せの妨げになっているのかが見えてきました。意外なことにその原因の一つは、私たちの細胞一つ一つに存在する「遺伝子」にあったのです。
生物の中でも、ヒトは「ある変化」を機に幸せに生きにくくなったという。その理由とはなにか。幸せに生きる方法はないのか。生物学から「ヒトが生きる意味」を考える。
生物学的な価値観から「幸せ」=「死からの距離が保てている状態」と定義してみます。この定義に当てはめて現状を考えると、何がヒトの幸せの妨げになっているのかが見えてきました。意外なことにその原因の一つは、私たちの細胞一つ一つに存在する「遺伝子」にあったのです。
先ず著者が問題とする「幸せ」とは、以下転載です。
「幸せ」の生物学的な意味は?
以上のことから、動物においての「幸せ」(ここではー死からの距離が保てている状態)と定義しました)の原動力は、生存本能と生殖本能に尽きるように思えます。生存は生きること、そのために必要な「食べること、食べられないように逃げること、隠れること」、結果的に生きていることが幸せです。つまり、生存本能が強いほど「幸せ」ということになります。
また、生殖は個々の個体の死からの距離とは直接関係はありませんが、そこまでは死なないように進化によって守られています。
まとめると、幸せの生物学的な意味はきわめてシンブルで、死からの距離感を保とうとすることです。逆に生物が生きている理由は、そこに「幸せ」がある、つまり「死からの距離」が保てているからなのです。(つづく)
