拙著の書評を探していたら、ユニークなブログ
(http://shakushoushin.blog134.fc2.com/blog-entry-312.html)がありました。
タイトルは『
『聖☆おにいさんで学ぶやさしい仏教入門』です。以前、中村光先生の超人気漫画『聖☆おにいさん』のことを紹介したことがあります。その折、私も第一巻を購入して読みました。お釈迦さまとキリストさまが、現代の生まれ変わって一緒に下宿するという内容です。
この漫画を題材に仏教を説くというのが前記のブログです。拙著を写真入りで紹介して下さっています。
以下は、そのブログの転載です。実際のブログは写真入りで、丁寧です。一度、お寄り下さい。
『聖☆お兄さんで学ぶやさしい仏教入門』第二回です。
今回のテーマはブッダの眉間についているポッチでございます。
『聖☆お兄さん』では
押されると超痛いブッダの弱点
として描かれていまして、小学生やサラリーマンに押されてしまい戸惑う姿が描かれていますが、元はもちろんそういうものではありません。
このポッチ、その名を白毫(びゃくごう)といいまして、実はコレ
毛
なんです。
「ん?毛?」
と思いましたか?
そうです、毛です。髪の毛とか、脇毛とか、脛毛の毛です。
しかもこの白毫は一本の毛なんです。
長さ一尺五寸=4.5メートルの毛が右巻きにマキマキされたものがこのポッチなのだとか。
『観無量寿経』には
「眉間の白毫は、右に旋りて・・・」(眉間にある白毫は右巻きで・・・)
とありますし
『大般若経』には
「眉間に白毫相あり、右にめぐりて柔軟なること・・・」(眉間には白毫がある、右巻で柔らかい・・・)
とあります。
仏様には見てすぐにわかる普通の人間との違いが32種類あり。(三十二相)
見てすぐにはわからないけれど、普通の人間とは違う特徴が80種類ある。(八十種好)
と言われています。
その32種類の特徴の一つとして、このポッチ、つまり白毫があるわけなんですね。
この三十二相に着目したネタは『聖☆おにいさん』の中に散在しますので、またそれぞれについて触れようと思います。
ほらほら、大仏さま(毘盧遮那仏・びるしゃなぶつ)にもあります。
もちろん、阿弥陀様にもあるんです。
というわけで、仏様の特徴なので、仏様にはみんなこの白毫があるわけです。(せんとくんは仏様ではありませんが)
ちなみに「右巻き」をリアルに表現していたのはコレ
なんと・・・
せんとくんは結構忠実に経典再現してるんですね。
(角生えてるけど・・・)
しかし、何故また仏様はこんなヘンテコリンな姿をしているのでしょうか?
西原祐治氏の『仏さまの三十二相』によると
「仏の三十二相の姿は、それぞれの姿の上に籠められている仏さまの願いや働きを表しています。」
とあります。
つまり、仏さまの姿の特徴にはそれぞれに意味があるわけで、逆にその意味を姿として表現しようとした時にこのような独特な表現になったということですね。
この白毫にも意味がありまして、仏様はこの白毫から光明を放ち衆生を照らすのだそうです。
光明というのは智慧の象徴ですので、全ての衆生をその智慧で照らすための特徴がこの白毫だということですね。
仏画でもこの白毫が光ってる姿がよく描かれていますので、仏画を見たりするときは注目して見てください。
また仏像ではその光明を表現するために宝石を埋め込んでいるものもあります。
続いて西原氏はこう書いています。
「経典のうえに説かれる仏の姿には、現代にあっては常識はずれの表現も多くあります。私たちの苦しみは常識では割り切れないところにあります。私たちが拠り所としている常識は、苦しみ悲しみのなかにあっては救いとはなりません。仏像の表現が常識はずれであればあるほど、深い内容をもっていると思ったほうがよいでしょう。」
つまりは、私たち人間の苦しみを救うための特徴が、このような仏さまの姿として表現されているわけです。
「仏像ブーム」で仏像を見に行く人が多いと聞きます。
仏教のことは良くわからないけれど、仏さまを見たいと思う人が多くいるのも、この仏さまの姿に秘められている優しさを感じるからなのかもしれませんね。
おあとがよろしいようで。
また次回。
(以上)