テレビのワイドショーで“足の遅い息子に徒競走は酷だ。玉入れは危ない運動会のモンスター親”という放映がありました。クレーマーが急増して関心事化したのは1990年代後半から2000年前後にかけてであると指摘されています。
時代的には、バブル経済が崩壊し、ウインドーズ95が流行し、自殺者や女子中高生の援助交際が話題となり、不登校・引きこもり問題が深刻化した時代です。
おそらくこうした時代背景とクレーマーの急増は関係があるのだと思われます。私の感覚で物語を作ると、バブル崩壊という常識の普遍神話が壊れ、自分を守るのは自分といった自己責任の風潮が強まっていった。消費者という弱い存在は、常にガードされなければならないという自己保身の欲求は、安泰としている公共色の強い存在に対して反発心を持っていた。そうした状況が、不利益を被っている時に、反感を増幅させて、怒りとなって発散される。それがクレーマーです。
しかし実際は、色々な要因があって、一つの物語では語りけえないというのが実際でしょう。
先に紹介しました『対人関係の社会心理学』の中に、吉田琢哉(東海学院大学人間関係部講師)さんが「なぜクレーマーが生まれるのか?」と題して20ページにわたって分析しています。少し紹介してみます。
コミュニティの崩壊。感情表現の未熟さ,個人主義の蔓延など,多くの論者が指摘するように様々な背景が考えられるが,提供者と享受者との関係のもち方が変わったことが背景にあるとも指摘される(南, 2008)。法律や制度の改正などが契機となって,提供者と享受者が対等な関係,あるいは享受者の方が上位に位置づけられるようになった。亨受者の権利が保護されるという意味では,こうした変化は情報公開社会の進展とも捉えられる。 しかしそのトレードオフとして,クレームの問題が噴出してしまった。(中略)クレーマーの問題は感情制御のあり方が社会規範という面においていまだ発展途上にあることを物語っている。(以上)
韓国という国柄を、一色で語ることは不適切ですが、韓国民の一部が、感情的にしかも一方的な思い込みのなかで、相手の非を責めたてる場面を映像で見たことがありますが、クレーマーの感覚は、あれと似ていて、なんらかの理由で被害者意識が鋭敏となって、それが怒りとなっているのでしょう。
時代的には、バブル経済が崩壊し、ウインドーズ95が流行し、自殺者や女子中高生の援助交際が話題となり、不登校・引きこもり問題が深刻化した時代です。
おそらくこうした時代背景とクレーマーの急増は関係があるのだと思われます。私の感覚で物語を作ると、バブル崩壊という常識の普遍神話が壊れ、自分を守るのは自分といった自己責任の風潮が強まっていった。消費者という弱い存在は、常にガードされなければならないという自己保身の欲求は、安泰としている公共色の強い存在に対して反発心を持っていた。そうした状況が、不利益を被っている時に、反感を増幅させて、怒りとなって発散される。それがクレーマーです。
しかし実際は、色々な要因があって、一つの物語では語りけえないというのが実際でしょう。
先に紹介しました『対人関係の社会心理学』の中に、吉田琢哉(東海学院大学人間関係部講師)さんが「なぜクレーマーが生まれるのか?」と題して20ページにわたって分析しています。少し紹介してみます。
コミュニティの崩壊。感情表現の未熟さ,個人主義の蔓延など,多くの論者が指摘するように様々な背景が考えられるが,提供者と享受者との関係のもち方が変わったことが背景にあるとも指摘される(南, 2008)。法律や制度の改正などが契機となって,提供者と享受者が対等な関係,あるいは享受者の方が上位に位置づけられるようになった。亨受者の権利が保護されるという意味では,こうした変化は情報公開社会の進展とも捉えられる。 しかしそのトレードオフとして,クレームの問題が噴出してしまった。(中略)クレーマーの問題は感情制御のあり方が社会規範という面においていまだ発展途上にあることを物語っている。(以上)
韓国という国柄を、一色で語ることは不適切ですが、韓国民の一部が、感情的にしかも一方的な思い込みのなかで、相手の非を責めたてる場面を映像で見たことがありますが、クレーマーの感覚は、あれと似ていて、なんらかの理由で被害者意識が鋭敏となって、それが怒りとなっているのでしょう。