超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

「食戟のソーマ」「メフィーにお願い」「四海演武」(ジャンプNEXT!2012SPRING 春号) 感想

2012-04-29 07:54:54 | クロス・マネジ(WJ系)





宣言通り、増刊の感想いきます。






◆食戟のソーマ 原作附田祐斗 漫画佐伯俊

うん、これはどっからどう見てもtoshセンセですね(笑)。
初めて読んだんですが、もう完全にクセも何も隠しきれてない、いや、隠すつもりもないんだと思う。
建前上PN変えただけっていうか。

内容は、ラブコメではなく料理バトルもの。うん、確かに今は有望なラブコメの駒は揃ってるだけに
ここは変化球でいくべき時ではあるでしょう。んで案外性質にも合ってるし。
要は「焼きたて!!ジャぱん」みたいな想像リアクションもの、まあミスター味っ子の時から続いてる
王道のパターンといえばパターンなんですけど
この漫画の凄いところはそれをエロを見せるのに使ってる部分なんですよね。
ある種の改良パターンっていうか、確かにこれはあるようでなかった気がするなあ。
ヒロインもちゃんと可愛いし、展開もちゃんと少年漫画してるし
何より高級料理を庶民料理で打ち破るっていう展開が見てて非常にスカッとするのが素晴らしい!
柔らかそうなお嬢様のボディから、意外と上手く描けてる料理まで
作画も内容も高クオリティで申し分のない内容、改定するまでもなくこのままで連載すら大丈夫な感じです。
でも、そしたら絵柄的に浮く可能性はありますけど(笑)。
原作が付いてるのでアイディア出しに関しては割と大丈夫そう。
WJで料理バトルもの、うん新しいと思います。元々tosh作品密かに読んでたのでその意味でも期待ですね。

しかし、こういっちゃなんですけど
この漫画の後に続く漫画が少し可哀想だなっていうか
それくらいレベルが違うなあ、ってちょっと失礼ですが思ってしまいました・・・。
やっぱり、説明ばっかりギッチリ詰まってるのは不親切だし
あくまで分かる程度で十分なんですよね。
流石連載経験者だけあるなあ、と確かな成長を感じさせてくれたのが更に良かったと思います。
正に巻頭を飾るのならばこの漫画しかなし!って印象ですね。めちゃくちゃ面白かったと思います!




◆四海演武 松本直也

こっちも連載経験者。分かっちゃいるんですが、やっぱ経験者の方が面白いッスね・・・。
久々に増刊を読んでみて、如実にその差を強く感じてしまいました。
昔はそうでもなかったんですよ?
中には連載経験者の作品よりも普通に面白い作品もあったりして、
古味さんの「island」とか暁月あきらの「ZX-Lダイ」とか、その他諸々。
でも今回ははっきりと、ごまかしようのないくらいに経験者の方が疲れずにサラッと読めたのが事実で
あんまり当たりの号ではなかったのかも?と正直思ってしまいました。ま、久々ですからね。
また買い続けていけば印象も捉え方も変わってきそうではありますけど。

で、この作品は基本がきっちり出来てるな、と。まずは説明ではなく可愛いヒロインで掴んで
主人公の悪印象から好印象への変化、ちゃんと撒かれた複線
そしてこの先も読みたくなる仕掛け等・・・
そもそも木刀であんな巨大な武器使いを倒すっていう展開自体がカタルシスの塊だし
最終的にはヒロインとくっ付くよって方向性が示唆されてるのも良いと思うし。
いくらでも展開が広げられそうな自由度もまた面白かったと思う。
この作品もまた説明は最低限に抑えられていて、
他の説明過多な作品群と比べると実に読みやすかったというのが正直なところ
ちゃんとキャラで惹き付けられる作品は強いと思う。「ねこわっぱ」好きだったのでこちらも期待です。



◆メフィーにお願い(性的な意味で) 木下真太郎

で、純粋な新人の中ではこれが一番良かった(笑)。
ラブコメもといエロコメだからじゃないですよ?単純に読みやすいんです。
その読みやすさの理由とは・・・
①ダラダラ説明しない、シンプル
②キャラがどうでもよくない
③どこかで見たことない
以上の点ですね。目的が分かりやすいからスラスラ読めるし、キャラも可愛いし
主人公の欲望に素直な点も個人的には好きだ!大好きだ!!
何よりも、
こういうエロ漫画みたいな設定を少年誌、それもWJの舞台に持ち込んだ作品って言うのは
自分の知る限りではちょっと見た事ないですね。多分青年誌にはゴロゴロ転がってそうですが
ことWJになるとこういうのってあんま見かけないですからねえ・・・。
場所が変わればなんとやら、っていう。

絵柄は磨けば更に良くなりそうですけど、このままでも十分可愛いなとは思う。
ただ従順なだけの良い子じゃなくて、変なことしたらちゃんと怒ってくれるのがいいですね~。
男って基本「スケベ」って言われたい生き物ですからね(笑)。
その点でもニヤニヤしちゃう。
最後にはちゃんとシリアスに魅せられてる手際の良さも好印象、突き抜けたインパクトも上々って事で
個人的には今回の新世代杯?で投票すべきなのはこの作品かな、とは思いました。
純粋に続きも見てみたいんですけど
こういうのってやっぱSQ向きなのかなあ。
WJでエロコメって結構難しい気もするけど、読めるなら、まあどの場所でも。
これで益々ジャンプのラブコメ戦国時代が盛り上がりそうですね!
ようやく最近WJを読むのがまた楽しくなってきたよ。
ラブコメ大好き人間ですから!

それにしても、この漫画にはヘタウマの美学っていうのが宿ってますね。
変に洗練されてない分、純粋な衝動を楽しめるっていうか。
本当に男の願望そのものって感じの、
そんなある種の純粋な気持ちが詰まりまくってる作品にシンパシー&感謝ですね。
こういうのって風当たりも強そうですけど、個人的には大好きです。また次回作も楽しみです!





◆本誌番外編

パジャマな彼女。>うーん、そこまでグッと来るものではなかったですね。
         ただ、確かに必要以上にエロい夢を見る事って一つのあるあるですよね(笑)。
         この間なんてリアルで胸を触る夢とか見てしまった。煩悩が過ぎる。

magico>物凄く予定調和ですが、だからこそニヤニヤ出来るっていうね。
    エマは半分花ですからね。そして、何気に上手くオチてるのも良かったですね。
    この二人はいつ見ても幸せな気分になれるからいいのお。

黒バス>女性スキャンダルってめだかの事なのかよ(笑)。
    確かにW表紙とかW巻頭とかやってるけども。この作品でパロネタが見れるとは思わんかった。

ニセコイ>1ページって少ないなあ・・・って思ってたらなんとつぐみのファッションショーで
     正直これが一番役得だったかもしれない(笑)。つぐみいじりは鉄板ですよね!

パッキー>マモナガくんやっぱ良いキャラしてる。
     パッキーって最初から杉田中、タケル姉、マモナガメインだったらもっと人気出たかも。
     明らかに個性とか使い勝手が違うもんなあ。ちょっと惜しいね。




そんな訳で、初めて?増刊の感想でした。
私のブログは面白いと感じた作品しか取り上げないブログなので
感想数が少ないのは申し訳ないです。他に、「機械仕掛けの神父様」も退屈せずに読めましたね。
あの作品はキャラに個性があったし、その個性もギャップがあって面白かったので
後は結局責任転嫁よりも人の心を正していく事が重要っていう
そんなテーマ性もまた中々真実を突いていて良かった。絵柄はブラッシュアップ推奨ですけど、
まあそれは数をこなす内についてくるでしょう、って事で。

上記の3作品が読めただけでも元は取れたかな、って感じの春の増刊でした。
どれもまた続きを読んでみたくなる作品ばっかりで。
特に「メフィー」に関しては何気に掘り出し物かもしれません。デビュー作とは思えない完成度でした。

次週からは遂にWJのラブコメも3本!って事で
また感想を書くのも楽しみですね(笑)。
ニセコイの単行本も出るし、
以前のような渇きが感じられないのが読むモチベに繋がってて良い感じですな。
今回のアンケは上記3作品をそのまま入れようと思います。ラブコメ好きな方は是非アンケもよろしくです。



謎の彼女X 第4話「謎のガール・ミーツ・ガール」 感想

2012-04-29 02:23:36 | アニメ






よだれファミリア。





学生の時、柔道の授業が大嫌いだった事を思い出した。あれはもう本当に苦行っていうか
肉体的な意味でも精神的な意味でもしんどいですよね。
女子と離れ離れ・・・うん
剣道の授業もそうだったけど。両方痛いし、筋肉痛になるし、でも全然上達はしないしで(笑)。
あの時代の男子の女子の体操着ガン見率は半端ないですからねえ。
リレーの授業とかバスケの授業あたりは
本当にある意味パラダイスですよね。激しく走り回るって事は=揺れるって事ですから。
そんな些細な事柄に夢中になった思春期時代を思い出したのと同時に、
今週は女の子同士の和解のエピソードでもありました。

別に喧嘩してるって訳でもなく、一方的な突き放しによって不協和音が生じていた卜部さんと丘さん
でもこの話の肝はね、そんな卜部さんをある意味翻弄する丘さんにあったんだと思う。
今までは、卜部さんが椿くんを思わせぶりや意地悪な目配せで
割りとからかう・・・
からかうっていうか、それは純粋さの裏返しだったり照れ隠しもあったんだろうけど
今回のお話では、むしろ丘さんの方がある意味上手だったというか、上手く翻弄されてしまったって感じがあって
それは何故かって言うと、丘さんの方が恋愛に関しては卜部さんの一歩先を進んでるんですよね。
だからこそ、卜部さんも強く突き返せなかった、自分より先を往く相手って事で
ある種の一目を置いたんじゃないかって思うんですけど
これは物語に於いても良いスパイス、カンフル剤になってくれるような気はしてね。
彼女の存在によって、卜部さんのもまた一人の純粋な恋する女の子として際立つというか
良い相談役にもなってくれそうで、後は純粋に丘さんの物怖じしない勇敢な性格も面白いし(笑)。
正直、あの年代であんな分かってくれる優秀な彼女がいるって・・・
幸せなもんだなあ。
でも、逆に言えばある意味その時の自分の理想が反映されてるって考えも出来る訳で
ますます観て行くのが楽しみになった、そんな秀逸な一話でした。
ここまでずっと観てるけど、
自分の中では外れは一回もないですね。珍奇に見えて、実は堅実な作りのお話なんじゃないかと思います。

卜部さんも元々友達は要らない、彼氏さえいればいいって考え方でしたけど
彼女もまた一人の人間、同じ恋する同士が側に居るっていうのは何気に心強いし、
一人じゃ恋愛に関して不安になる事もきっとあるんだろうな、と思えて
謎どころかその本質は非常に人間らしくも思える
話が進めば進むほど卜部さんの純朴さが露になっていくのもまた素敵な部分ですよね。
このアニメにも水着回がちゃんと用意されているあたり、
異端として作っているのではなく
むしろ男子向けの美少女アニメのある種の王道として作られてる節は絶対にあるとは思いますね。
その亜種というかなんというか、ベクトルは違うけど基本は同じなんだと思います。
だから、自分もこんなに楽しく観れるのかなあ、なんてね。





あと、面白かったのは傷に対しての男と女の違いね。
男は勲章や武勇伝になるけれど
女は恥や後悔になってしまうっていう。
同じ事柄でも全然印象の違う面白さがあるなあ、と。まあ、程度にも拠りますけどね(笑)。
よだれだけではなく、様々なフェチズムに訴えてくる秀作の一つです。