超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

アクエリオンEVOL  第18話「レア・イグラー」 感想

2012-04-30 03:40:25 | アニメ






愛は行き止まり。






ゼシカ・・・ああゼシカよ。
今週の彼女は迷走、暴走、挙句の果てには足さえも引っ張りましたが
個人的にはそれが全部愚かな事だとは思いたくない。
恋に破れた現実があるからこそ、戦いの中で咲いていたかった、誰かの役に立ちたかった、そんな想い。
自分の身を差し出せば全てが解決すると思った浅はかさすらも個人的には共感出来る。
でも、罪は罪、消えない過ち、それが若さ、ですね。
この若さの表現が今週は冴えてたなと思いました。

究極の選択が永遠のトラウマになってしまったアンディと、どうしようか悩むミックス
そして自分の存在意義に未だに迷っているミコノとそのショックから抜け出せないアマタ
誰もが悩み、迷い、苦しみ、時に誰かを傷つけ傷ついて・・・
これはもう正に「青春」ですね。
思えば前作も青春要素は結構に強かった記憶がある。若さ故のなんとやら、か。
その辺の甘酸っぱい感覚が今回はめいっぱい散らばっていて、
それに触れるだけでも堪らない回でした。
人によっちゃ暗い回だなって捉われるかもしれませんが
これもまた最後に突き抜ける為の布石でもあるのだ!その深みの付け方としては最高レベルでした。
若くも共感も出来る迷走模様にアンニュイな雰囲気、続きが気になる最高の引き、
そのどれもが不安を煽りつつも、
トンネルを抜けた後の爽快な景色を想像させてくれるようなもので。
今は未だ迷路の途中ですけど、迷路の中の経験も案外悪いもんじゃないだろう、とは思います。
それがあっての成長や結末ですから。今は特にゼシカがダークサイドキャラになってますが
また再び元気に小悪魔振る彼女も実直に観てみたいもんですね。
取り合えず次回はかなりのシリアス回になる事が予想されるので、真面目に注目!ですね。
今、最高に盛り上がってる時だと思う。アクエリオン。そして、まだまだやってくれそうな気配も十分!


ゼシカの失態は一見不都合に思えますが、
逆に言えば腑抜け状態だったアンディの目を覚まさせる強烈なパンチだったとも考えられる。
同時に、踏ん切りがつかず自分の意思も固まってないミックスにとっても
きっとアンディの存在を強烈に望めるカンフル剤になったんじゃないかな、とも思いますよね。
そう考えるとなんて自然な流れで物語が出来上がってるんだろう・・・と
感心してしまう自分がいるのもまた事実ですね。
結果どうなるかは分からんけど、
物語としてはジン以降でも負けないくらいの盛り上がりは演出出来てると感じるので
その意味でもこの調子でどんどんぶつかり合って効果を生んで欲しい
最終的にはみんなが突き抜けられたら、って思ってます。

ゼシカはあの夏に於ける柑菜みたいなものでね
きっと最初から成就って概念からは外されてるキャラだと思うんだけど
だからこそ描ける強さっていうものも絶対にあるとは思うよね。
恋に敗れても、敗れたからこそ得れる強さ。
なので、そこまで心配はしてない自分もいたり、彼女のこれからがどうなるのかも非常に楽しみで
彼女が重要なキーパーソンになる予感もヒシヒシと感じつつ
やっぱ感情移入の量は往々にして大きくて(笑)。
無事に抜けてくれたらなあ、と。
不動不在とか、モロイ失神とかその他にも不穏要素は多々ありましたけど
逆に言えばその不穏要素がきちんと観てる方のドキドキとワクワクに作用してくれた印象のお話だったかな。
ぶつかり合って、更に益々混沌に変化する青い春の模様に夢中になれた30分でした。
やっぱ続編ものでも変わらぬ面白さを提供出来るって凄いと思う。






イズモとアマタの密かな再会?もまた印象に残った今回、
ある意味因縁の二人なだけにそこもまた注目と言えば注目ですね。




(アニメ)咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A 第4話「全国」 感想

2012-04-30 02:34:02 | アニメ






人じゃない。





麻雀やってるだけで人外扱いとは恐れ入る。まあそのハッタリ感こそが咲の魅力でもあるんですけど
ようやく試合描写も入って本格的に盛り上がってきた感触はありますね。
思うに、やっぱ全国大会メインっていうか
ハナから地方予選なんて考えの中に入れてなかったんだなっていうか、その辺のスケールの大きさっていうのは
実にこの作品らしくて逆に好きになれる感じですね。今回はドラゴンロードという
これまた少年漫画っぽい特性を披露、と
徐々に小出しにされていくメンバーの実力の程もまた物語を良い具合に盛り立てていていい感じ
ただ今回の試合も結局は次の試合を盛り上げるための前哨戦って感じはしましたね。
シード校の圧倒的な余裕と動じないメンバーの表情は
これまた良い具合のハッタリ感覚を演出していてゾクッとしたのと同時に、
言っちゃえば主人公の高校含めて周りの出場校の戦績がまるで違う情報も入ってきてる訳で
真面目にその牙城を崩すのが楽しみになる感触は当然
その辺りも物語作り、盛り上げの基本に忠実な印象で中々面白いです。
本格的な盛り上がりは次週以降になると思うので、いよいよ初めての苦戦描写とかにも期待しつつ、
ルックスとは裏腹な熱く燃える部分もしっかりと魅せてくれたらな、と。期待してます。


玄のワクワクする気持ちの描写は、その中でも際立って良かったですね。
それまでのバックボーン、ずっと一人で部室を守り続けていたっていう事実や背景があるからこそ
人一倍試合に対する気合も感情の入れ方も違くて、
だからこそ初めてちゃんと試合描写を入れるなら彼女だったのかな、という
阿知賀の基礎のような感覚が観ていて強く感じられました。
最も堂々としていて、
最も楽しんでいるそんな彼女はセンスは好きだし面白いし、
それに続くメンバーの描写も相応に楽しみになってくる感じで。
実はこのままハイスピードで進むんじゃないか、と心配も若干あっただけに
ここできちんと選手の感情や本質を描いてくれたのは個人的には好印象でして
改めて、阿知賀編面白い!と。そう感じられた4話でした。「穴がある」と指摘されてましたが、
その穴をどうやって埋めるのか、どうやって乗り切るのか。そして和との再会はありえるのだろうか。
様々な期待を寄せつつ、時折本編メンバーが出て来る度に気持ちがアガるのもまた一つの事実は事実でした。
池田ちゃん、久しぶりだなあ。タコスのキャラはやっぱりすっげえ可愛いんだなとも再認識。
咲の想いの強さも垣間見れて、本編の補完という意味でも意義のある作品かな、と。





ちなみに、人じゃないって扱いを受けてたのは咲の姉ではありますが、
姉が人じゃないって事は妹の咲もまた人ではないんでしょうかね?なんか、ぶっとんでて面白いですね(笑)。