アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

Canadeの個展、足助マンリン書店蔵の中ギャラリーにて開催中

2019-08-11 11:58:28 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ
   
  豊田市足助地区にあるマンリン書店の蔵の中ギャラリーで、今月25日まで、稲武在住の鍛金職人、奥田邦宏さんの作る銅製品の個展が開かれています。先日、久々に足助の古い街並みを歩いて、ギャラリーを訪れました。

  奥田さんは、稲武の石窯で遊ぶ会をわたしと一緒に開いている清美さんのご夫君。清美さんがつくる灰汁を凝固剤にしたこんにゃくは、毎冬楽しみにしている食材の一つなのですが、そのこんにゃく作りの際に使う銅鍋の色のすばらしさに、前から惹かれていました。

   この大鍋で、清美さんはたけのこをゆで、あんこを作り、てんぷらも揚げるそう。彼女の一家にとって、なくてはならない道具のようです。

   ギャラリーに入ってまず目に飛びこむのは、二つのやかん。輝いています。工房のショップカードによると、この輝きはいずれ「時間とともに風合いを増し、経年変化」するのですが、「磨けば新品のような輝きを取り戻す」こともできるそうです。 

     鍋類はミルクパンを始め、いろいろの形と大きさがあります。

    奥田さんは古くから伝えられている「鍛造・絞り(当て金という鉄の道具に胴を当て金槌で打ち鍛えていく)という技法で整形」。
 
     一つ一つ道具を見ていると、職人の手の動きの細やかさや大胆さが迫ってくるように感じます。工房名はkanade。「金手」の意味だそうですが、「奏で」にも通じると、清美さんから聞いた気がしますが、納得できる命名です。

     髪飾りやボタン、スプーンもいい。

     kanadeのコンセプトは、「できるだけシンプルで丈夫な、用と美を兼ね備えたモノづくり」。「暮らしに馴染んでいく日々の道具でありたい」と願っているそうです。

     こちらは卵焼き器。「熱伝導が良く、鍋の熱ムラが少なく調理できる」銅製品は、とりわけ、卵焼き器とジャムやあんこづくりに最適と言われています。
 
      経年変化して複雑な色あいになった深鉢。この鉢にアンティマキの焼き菓子を山盛りにしたい。焼き菓子のグレードがぐんと上がりそうです。

      この銅りんご、好きです。無農薬無肥料で育てた「奇跡のリンゴ」といわれる木村秋則さんのリンゴは、腐らずに枯れたようになるだけ、ときいています。この銅リンゴの色は、もしかしたらそのときのリンゴの色と同じかな。

      イベントに出店すると結構人気だという椅子2脚。古くてしっかりした棚においたら、似合いそう。

      ヨーロッパの昔の農家の台所の映像や写真には、必ずと言っていいほど暖炉やストーブの隣に、きれいに磨かれた銅鍋がいくつもぶら下がっています。ターシャ・チューダーの台所の写真でも見つけました。あこがれの台所の立役者がこの鍋。ぼんやりといいなあと思っていた欲望が、めざめてしまった展示会でした。

      http://kanade-note.com インスタグラムkanade_copper
      マンリン書店 8/10~15 たんころりんの夕涼み期間中の営業時間:10時~正午/16         時~21時  定休日:木曜 不定休:水曜 ※夏季休業:8/16, 17, 18

     江戸時代からそのまま使われている石畳みの小道をたどって、ひんやりした蔵の中ギャラリーにぜひお出かけください。
    

      
         
  

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