アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

こねないパンと草木染め講習会をひらきました

2011-01-27 11:31:05 | 草木染め
  1月26日(水)、どんぐり工房で、私主催の「こねないパンと草木染め講習会」を開きました。酷寒の季節に水を使う草木染めはけっこうつらい仕事なのですが、芽吹く前の木々の枝葉からは、その植物のもつ成分が凝縮されているのか、とても美しい色が出るのです。

  今回使ったのは、一週間前に剪定したブルーベリーの枝(写真上)と、信州のリンゴ農家から当日とどいた、切ったばかりのリンゴの枝(写真下)です。


   当日は早朝から細かい雪が降っていて、外では到底作業ができないので、厨房にシートを敷いて、座って枝きりを始めました。リンゴの枝からは、リンゴの匂いが漂います。

  染め材料を煮ている間に、こねないパンの講習を行います。前日午後1時ころ仕込んで1次発酵させた天然酵母の玄米ご飯パン生地と、前夜イースト発酵させたタカキビパンの生地を2次発酵させます。

  
  草木染めと並行して進めたため、タカキビ入りのほうは過発酵になってしまいました。前夜作っておいた、ありあわせの材料を端から入れた野菜と穀物のスープと一緒に、お昼ご飯です。湯飲みに入ったハーブティーの隣の小鉢のおかずは、参加者Kさんが作ってきてくださった、野菜のカレーと香料の炒め物。スパイスの辛味がきもちいい味でした。

  先月よそからいただいたムラサキイモで染めた布が、たいしていい色にならなかったので、染め直しました。もとは、薄いくすんだ紫色だったのに、アルカリ水で煮込んだブルーベリーの染め液に入れたとたん、こんな美しい緑色になりました。ただし、こうなったのは、絹のスカーフだけ。同じような色に染まっていた麻混紡のスカーフは、くすんだ茶色のようなムラサキのような渋い色になりました。

  参加者の一人が、「市販のムラサキイモの粉を混ぜてお菓子を作ったとき、ベイキングパウダーを加えたとたん、紫色の生地がブルーになった。あれと同じみたい」と話してくれました。化学反応なのですね。

  アルミ媒染で、ブルーベリーの小枝からは赤みがかった茶色、リンゴの枝からは薄い黄色が生まれました。鉄媒染の黄緑色も素敵でした。

  この日は朝から細かい雪が降りはじめ、ずっとまる一日降りっぱなし。こんな日は珍しい。写真は工房の南側から撮りました。この日の参加者は岡崎、名古屋、豊田市街地の方だったので、早々に仕事を終え、帰路についていただきました。片づけてから帰る段になって、駐車してある車を見たら、雪が15センチ以上積もっていました。国道にも雪が降り積もり、おっかなびっくり帰宅しました。

帰宅後、あらって干したリンゴ染め。写真上の2枚は、右がアルミ媒染、左は銅媒染。下の布はすべて前に黄色系に染まった布をリンゴで重ね染めしたものです。微妙な色の違いが美しい。

 この講習会は、三河の山里便りの方が取材してくださいました。パンも小枝も写真が素敵です。こちらをどうぞ。
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