いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

マハティール首相の言葉。 speech of premier mahathir

2019-08-09 20:17:42 | 日記
 (1)来日しているマレーシアのマハティール首相が日韓関係の対立悪化について「我々は過去は過去として捉えるべきだ。日本はすでに謝罪している。1度で十分だ。」(報道)と発言した。

 各国のリーダーからも一目置かれているマハティール首相の発言ではあるが、韓国は「過去は過去」として捉えられない旧日本軍による侵略支配の被害者が現存しており、「日本はすでに謝罪している」ことに満足せずに、「謝罪は1度で十分だ」ではなく、前朴政権との歴史認識問題の政治決着には目もくれずに反発し日本の責任を問題にしているのだから、しかもマハティール首相が訪問した日本での発言とあっては社交辞令の公平性が問われるところだ。

 (2)安倍首相は先の前朴政権との政治決着の約束を果たしてほしいと韓国文大統領に注文しているが、日本側からすればマハティール首相に訪韓してもらい韓国にも同様の発言をしてほしいところだ。

 一方で韓国をホワイト国(輸出優遇対象)から除外した日本政府が韓国向け一部製品の輸出を許可したとあえて(通常は明かされない個別の輸出ー報道)公表してみせて、これに早々に韓国側も対抗措置を延期するとした。

 (3)日本政府も徴用工問題での日韓関係対立を経済輸出規制まで拡大させて全面対立の様相をみせる中で配慮を示して韓国の出方を探る中で、韓国側もこれに応えてみせたものだ。
 こうした判断、行為が政府間の話し合い、協議の中でどうして歩み寄れないのか不思議で、日韓外相の責任は大きい。

 これからどこまで歩み寄れるのか、歩み寄るのかわからないが、日韓双方に問題解決への糸口、思惑、出口は見えるということだ。

 (4)マハティール首相の楽観的な観測は訪日による日本側に向けた希望的観測、社交辞令のメッセージでもあり、やはり作家村上春樹さんが言うように相手がもういいというまで謝り続けるしかない旧日本軍によるアジア侵略支配の歴史だ。

 韓国社会でも日本製品の不買運動を呼びかける「no japan」の旗が掲げられたソウル市内では、やりすぎ(報道)だとの市民の批判が高まり「韓国を好きで来る日本人がどんな思いをするのか」など区のホームページに書き込みが殺到(同)して旗を撤去することになった。

 (5)日韓関係の対立悪化で航空便、民間交流、イベントの中止が相次いでいるが、市民は政府間の対立エスカレートに冷めた感情もみられて今度は冒頭マハティール首相の発言のように政府間がどう歩み寄れるのか、国民の支持、考えに寄り添う番だ。

 そういう意味では、韓国が米国に高官を派遣して日韓経済輸出規制の仲介を要請したが米中貿易戦争を仕掛ける米国では仲介の任にあらずで、アジアのマハティール首相の発言は希望的観測の強いものではあっても一石は投じるものであった。

 (6)こうしたアジアのリーダーからの発言、意見が続けば、日韓双方、両政府としては問題解決の糸口、出口をみつける歩み寄りに迫られて落ち着くところに落ち着くこと(政治決着の履行責任)が期待される。

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