いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

しこりを残さない。 don't leave the hard feelings of relation of japan and south korea

2019-08-03 20:32:18 | 日記
 (1)日韓関係の対立問題は、他に韓国艦船による自衛隊哨戒機へのレーダー照射事件があり、双方レーダー照射を受けた、事実はないと当時の交信記録、映像まで公開し合って、あった、なかったの不毛の押し問答がくり返された。

 徴用工問題を受けて日韓関係が悪化に向かった端緒の事件であったが大きな軍事衝突にならずに、そのうち事実があったかどうかを争わないことで当面日韓双方が矛(ほこ)を収めた。

 (2)本来は艦船が哨戒機にレーダー照射することは一つ間違えばミサイル発射攻撃につながるものだけに極めて危険な事態で事実解明は緊要な国家間問題であったが、突き詰めてデータ、証拠を公表すれば安全保障上、軍事機密(能力)にかかわる問題になるので、北朝鮮対応を控えてそれは日韓、そして日米韓軍事同盟にとって不利益になることから、これ以上事実解明に向かわないことで日韓双方が矛を収めることになった経緯がある。

 (3)上述したように本来こういう問題解決でよかったのか安全保障上の重大問題として疑問はあるが、日韓防衛相の歩み寄りで騒動は落ち着いてその後日韓関係がさらに深刻さを増してもこういう事件は起きてはいない。

 あてつけがましく言うなら、日本の外務省がかかわらなかったことが問題をよけい複雑に修復不可能な対立に向かわせなかったのではないのかと思う。

 (4)歴史認識問題、元慰安婦問題、徴用工問題は旧日本軍に侵略支配された過去の暗い歴史から韓国にとっては消えることのない深い傷であり、作家村上春樹さんはもういいと言うまで謝り続けるしかないと書いている。

 韓国側が「もういい」という時がくるのか、韓国議長からは天皇が一言謝れば問題はすべて解決するという日本の天皇制を無視した問題発言もあったが、どこかでは決着をつけなければならない歴史問題だ。

 (5)多分に徴用工問題に限れば、元慰安婦問題が前朴政権との政治決着で解決したようにこれほど大きな問題に発展することはなかったであろうが、日本側が韓国への半導体材料の輸出規制、ホワイト国(貿易優遇対象)から除外する経済制裁に発展して次元の違う日韓関係対立構図をつくりだした。

 日韓双方それぞれに言い分はあるが、それもいい解決方法であったのかは問題はあるがレーダー照射事件に立ち戻って当面不問にして解決時間を置いた意味を考えてみることも必要だ。

 (6)韓国は米国に高官を派遣して米国の仲介に期待を示しているが、本ブログでも米中貿易戦争を仕掛けている米国が日韓経済紛争を仲介できる問題でもなく、日本は米国の仲介に応じずに韓国をホワイト国から除外する閣議決定をした。
 バンコクでの日米韓外相会談でも米国から仲介案は示されなかった(報道)。

 問題解決は韓国側にあるのか、日本側にあるのかではなく、レーダー照射事件を教訓にしてまずはしこりを残さない(don't leave the hard feelings)歩み寄りが必要だ。

 

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