いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

情報化時代の大嘗祭。 dai-joh-sai in the internet era

2018-12-01 20:19:45 | 日記
 (1)天皇が代替わりするときに実施される大嘗祭(だいじょうさい)は、諸説によると天照大神に新穀を献上し共に食べる祭儀で「核心」は秘密とされている神秘な天皇、皇室行事といわれる。
 一度映像で白装束の美智子皇后が幕で覆われた祭儀建物内に入る後ろ姿が報道されたが、とても神秘な行事のようだ。

 (2)平成天皇の即位後の大嘗祭では、憲法の政教分離を巡る議論があり、「国事行為で行うことは困難だが、公的性格がある」(報道)として政府は国費で経費を支出することを決定した経緯がある。
 すべてが神秘といいながら国費(宮廷費)支出のためか、前回(平成)大嘗祭経費は22億5千万円(同)と公表されている。

 政府は来年秋に予定している新天皇による大嘗祭をこれに倣(なら)って執り行う(同)ことを決定している。
 
 (3)これに対して秋篠宮から「国費で賄うことが適当かどうか」(報道)と異議が唱えられて、天皇家の私的生活費にあたる「内廷費」を使うべきと表明されて話題となっている。
 秋篠宮が政府決定に異を唱えたことで、戦後の日本国憲法で象徴天皇制となり、政治と分離(かかわらないと)した立場にある皇室の政府決定に異を唱える発言として、逸脱しているとの懸念だ。

 その前に政府の決めた「宮廷日」を使おうと秋篠宮の唱える「内廷費」を使おうと、それが公的性格行事かの判断は別にして、そもそも国民投資の税負担からの支出であることには変わりがないので、22億5千万円がふさわしいのかの議論になる。

 (4)皇室行事そのものは1000年以上も前からの伝承、継承されてきた歴史的、伝統的、伝説的なものであり、これをその通りに伝承、継承して執り行うことは日本、日本人の貴重な歴史文化遺産価値として深い意味、意義を感じる非常に重いものだ。

 わずかに一世一代の天皇家の歴史、伝統、伝説を現代社会、国民が「実感」する、できるものとして意味、意義があるものだ。

 (5)大嘗祭は祭祀建物を建てて執り行う(祭祀後は一定期間後に解体する)もので費用はかさむことが考えられるが、すべてが秘密、神秘のあるもので祭祀全容がわからずに前回(平成)の22億5千万円費用がどういうものなのかわからないところがある。

 秋篠宮も「身の丈に合った儀式」(報道)にしてできるだけ質素に執り行うことを唱えている。秋篠宮はやみくもな前例踏襲に異を唱えているもので、これだけとらえれば前述したように現代社会、国民がわずかに天皇、皇室1000年以上の歴史、伝統、伝説を「実感」できる貴重な行事であり、前例に倣って実施することに深い意味、意義があるもと考える。

 (6)わずかに秋篠宮の主張を考えるならば、1000年以上も秘密として神秘の中で伝承、継承してきた大嘗祭を情報化時代(internet era)、社会の中で「公開」することができないものかと思うのが、現代情報化社会の象徴天皇としての「身の丈に合った」ものとしてできないのかという国民投資(税負担)者からの希望だ。

 やはり22億5千万円という巨額の公費支出に対しては、政府にも国民投資(税負担)者に対する説明責任(accountability)がいる現代情報化社会だ。

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