いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

英国のカオス。 khaos of england-leave off EU

2018-12-14 20:02:57 | 日記
 (1)沖縄では辺野古移設の可否を問う県民投票が来年2月に実施される。これまでの県知事選、市長選などで辺野古移設反対を主張する勢力が勝利して、沖縄県では辺野古移設は県民の意思だと主張して政府と話し合いをしているが双方の意見のへだだりは大きく対立は続く。

 県知事選、地方選では辺野古移設問題だけで争われるものではなく、候補者の資質、理念その他の政策も問われるもので選挙結果が辺野古移設に特化して示されるものではなく、辺野古移設の可否を問う県民投票で県民の意思を示すことは意味がある。

 (2)安倍首相は自衛隊を憲法第9条に明記する改憲を目指して国民投票法の国会提出を準備しているが、今臨時国会に予定していたが入管法改正案の審議、成立を優先して来年の通常国会に先送りした。衆参改憲勢力3分の2以上を確保しており任期中の国会発議、国民投票による決着を目指す。

 (3)英国はEUの移民政策などに反対してEUからの離脱(leave off)の可否を決める国民投票を実施してEU離脱を決めた。その後のEUとの離脱交渉は、EU、英国双方が有利な条件によるEU離脱を求めて、交渉は難航して来年4月のEU離脱を控えてようやくEU、英国の離脱協定案が合意に達した。 この合意が英国議会では政権派内部からも反発が出て英国議会で承認される可能性は低いといわれる。なんとかメイ首相解任は投票否決されたが、一定の解任支持投票もあり前途は多難だ。

 (4)このまま英国議会のEU離脱協定案が反対により合意のないまま来年4月の英国のEU離脱に迫られれば、EU、英国にとって経済、社会体制の混乱を招くもので最悪のケースとなる。
 そこで英国ではEU離脱の国民投票をやり直すという意見が多く伝えられているが、国民投票をやり直せば2年前のEU離脱の国民投票(結果)は何だったのか、これまた不信の増幅を招くものであり容易に踏み切れるものではない。

 (5)もちろん、その後のEUと英国との離脱交渉が順調に進まなくて難航した上での決着混乱として英国は議会からの離脱協定案に対する不満、反発、反対意見が多い中での前回国民投票の結果の見直し論は考えられないことはないが、それはあくまで国民からEU離脱を担(にな)わされたメイ首相、政権の交渉能力、導き出された結果責任の問題で、まずはメイ首相、政権の政治責任の問題であり、いきなり前回国民投票結果を否定しての国民投票やり直しの問題とはならない。

 (6)国民投票は国の意思、意見を国民総意の意見、意思として決める究極の民主主義であり、その結果については国民の総意、意見として尊重され着実に実行に移されなければならないものだ。同じテーマの国民投票で前回結果を見直してまで何度も行う性質のものではない。

 こういう混乱を導き出したメイ首相、政権の政治責任は重く、交代論もでるのは当然だが(与党はメイ首相続投を支持)、仮にEU離脱反対派首相、政権の誕生となればますます英国のEU離脱問題は空中分解して混乱どころの騒ぎではないカオス(khaos)を招く。

 (7)英国政治しいては経済、社会の信頼、信用失墜につながり、国際社会からの孤立を招くもので、政治、金融の先進国の英国、その影響を受ける世界のダメージは大きなものが考えられる。
 
 続投が決まったメイ首相、政権のEU離脱問題解決への責任は重い。覚悟が求められる。

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