いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

再び大阪都。 osaka metropolis idea , again

2018-12-26 20:22:44 | 日記
 (1)2025年大阪万博開催が決定して、これを推進した松井府知事もさぞかし府政担当に意欲をたぎらせていると思っていたら、突然の大阪府知事、市長の辞職に踏み切るとの報道だ。
 今回の大阪万博構想は松井府知事の個人的な発想から始まって、2020年東京五輪後の国際的なイベント招致で日本の存在感をさらに高めたい政府の思惑もあったのか、官民あげての招致運動が実を結んで2025年大阪万博開催が正式に決定した。

 (2)情報化時代で万博の意味、意義に疑問もあるが、開催決定となれば先端的なハイテク技術の未来社会に向けた予見メッセージのようなテーマが必要であり、単に大阪の存在感を高めるようなことではパラドックス(paradox)として存在を見失うことになる。

 そうしたこれから大事な政治時期を迎える大阪府政、市政で府知事、市長が辞職する意向を固めたというから、驚かされた。

 (3)松井府知事、吉村市長は「大阪都構想」を再び政治テーマに掲げて住民投票を実施する政策を表明しており、このことについて議会運営の協力関係にある公明党と重要な住民投票実施時期について話し合い、折り合いがつかずに(報道)、このままでは住民投票実施が遠のくとの危機感から来年4月の統一地方選にあわせて府知事、市長が辞職して選挙で民意を問う戦略だ。

 大阪維新の会独自で議会の過半数を目指す多分に2025年大阪万博構想をリードして開催にこぎつけた松井府知事の功績を背景に、高まりをみせる府民、市民の支持を期待しての戦略なのだろう。

 (4)前回の大阪都構想は当時の橋下市長の理念先行が目立って、都構想に不安を抱える市民、府民の支持は広がらずに住民投票で否決された。今回も再掲示した「大阪都構想」がどれだけ府民、市民に理解、浸透しているのかわからない中で2025年大阪万博開催の推進が実現する余勢をかっての松井府知事、吉村市長の協力関係にある公明党との調整による議会対策だけで「大阪都構想」の住民投票実現に向けて走り出すということでは、前回同様に前のめりのフライング気味の印象が強くて府民、市民の理解、協力は得られるのか疑問だ。

 (5)前回大阪都構想の住民投票実施、否決の反省、分析、検証の上で、まずは再提示の「大阪都構想」の説明責任を果たして府民、市民の協力、理解を得る環境整備の上での集結、集約としての議会対策でなければ大阪都構想は実現に向かわないだろう。順番が逆だ。

 少子高年令化社会、地方過疎化、財政難時代の解消に向けて「都構想」道州制の導入は必要だと考えるが、前回住民投票でもみるとおり地域性愛着の強い府民、市民が大阪圏が4つに区割り集約されることへの不安、不信はあり、ていねいでわかりやすい利益、貢献、共助の説明責任がまず強く求められる。

 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする