いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

沖縄と英国風。 okinawa and wind of england style

2018-12-25 20:52:00 | 日記
 (1)来年2月実施予定の辺野古移設の賛否を問う沖縄県民投票への不参加表明が相次いでいる。県民投票に必要な予算案が8市町(12.21現在)で否決されて、実質参加しない議会の意向表明だ。
 理由は「県民投票の実施は市民を分断する」(報道)というもので、沖縄県に米軍基地が集中する過重な危険負担と基地経済に依存する社会的背景との板挟みがある。

 (2)辺野古米軍キャンプシュワブのある名護市長選は辺野古移設反対派の候補者が賛成派の候補者を破って当選したが票差はわずかなものできっ抗しており、その後の再選では辺野古移設に反対しない自民系候補者に敗れた。

 まさに辺野古移設問題で焦点となっている名護市長選で市民が「分断」して争い、両極の結果を招いている。工事が進められる辺野古キャンプシュワブ前では連日反対派グループの抗議行動が続いているが、少なくとも名護市長選では辺野古移設に反対しない市長が当選している。

 (3)一方、県知事選となると辺野古移設反対の玉城知事が支持されて当選しており、玉城知事は辺野古移設に反対する県民意思は表明されたと主張して政府に工事中止を求めている。
 こうした沖縄の「事情」、「分断」がより鮮明になることで沖縄基地負担軽減、辺野古移設反対行動の推進に影響がでることを懸念しての県民投票への不参加表明だ。

 (4)英国ではEU離脱、残留を問う国民投票が実施されて、離脱が過半数を占めて英国はEU離脱を決定した。その後EUとの離脱交渉は国境問題、経済交流などで難航して、来年4月離脱期限を控えてようやくEUと英国は離脱協定にこぎつけたが、英国議会では与党内からも不満、批判が出て議会で承認される可能性は低いとみられて、英国内では国民投票のやり直しも盛んに伝えられて混乱が続いている。

 (5)そうした事情もみてか、沖縄でも県民投票による賛成、反対の県民「分断」、対立混乱を危惧する8市町の不参加表明でもあるのだろう。玉城知事は前述の辺野古キャンプシュワブ前での反対行動グループを前に「勝つことは難しいかもしれないが最後まで闘う」の発言をしているが、司法からも沖縄県は政府の方針、政策に反対できないとの厳しい判断もあり、政府の辺野古沖土砂搬入埋め立て工事は再開されて「勝つことは難しい」状況にはある。

 (6)少なくとも沖縄県が一体となって辺野古移設反対行動を続けることが必要で、求められているとして、県民投票による「分断」は避けたい8市町の不参加表明だ。
 それと県民投票という沖縄県に限定した意思表示がどれだけ効果のあるものか、これまでも県知事選で辺野古移設反対知事が誕生していながら、これを無視して政府は工事を強行しており、やはり沖縄「一丸」、一体のまま国民的行動、理解につなげていくことが大切だ。

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