いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ふたつの人選。 two the selection of person

2014-01-10 19:42:53 | 日記
 (1)人事の季節を迎えた。経団連の次期会長に2月の東京都知事選候補者選びが紙面を騒がせている。
 ①大企業経営者の政治への圧力団体の経団連は、かっての自民党長期政権時代は大企業とのゆ着(大型政治献金)による既得権益政治の推進、協力団体として蜜月(honeymoon)の関係にあって、経団連会長は財界総理などと呼ばれて存在感もあった。

 09年の民主党政権誕生ではこの反動として反自民思想の中で政権から遠ざけられて関係が疎遠になって存在感を失っていた。
 昨年末の安倍政権の誕生で再び大企業優遇の経済政策の中で、安倍首相の俯瞰(ふかん)外交による世界の経済トップセールスに経営者代表団を編成して同行して、財界活動を活発化していた。

 ②しかし国内経済は10年以上にも及ぶデフレ不況の中で、各企業単位での経営者と労働者との企業体存続優先の思惑が定着して、恒例の春闘でも問題共有、相互理解依存体制が確立されて、経団連の存在感はすでに力を失っている。

 国内経済が世界的潮流の中で2次産業主体の重厚長大から3次、4次未来産業の情報、流通、ソフトへ移行して多様化しており、従来の製造業経営者中心の経団連の存在感(existential)は自ずと低下して、情報産業の若手経営者による第2の経済連合体組織もあらわれる現状だ。

 ③今回の経団連次期会長選びも有力者の辞退、適任者不在で難航して、現副会長からの選出という前例ではなく異例の元副会長(OB)経験者からの起用になった。
 もはや官邸主導によるトップダウンの経済政策に、各企業の経営者、労働者共有の企業体存続優先思考法の中で、このままでは経団連の存続意義はなく旧態(old fashion)をさらすだけだ。

 (2)東京都知事選立候補者選びは舛添要一さんを自民党が支援して先行する中で、昨日は細川護煕さんがこれに含みを残したことで新展開を迎えた。

 ②熊本の名家出身で熊本県知事から首相の経験者でもあり、知名度の高さと現在の政治に距離を置いて染まっていないことが注目される。
 そしてもうひとつの大きなファクターとして「脱原発(anti atomic power plant)」を掲げて、同じ思想の小泉元首相との連携が実現すれば大きな中心軸に浮上する可能性を秘めている。

 ③安倍首相の原発再稼働に対抗する脱原発主張で政権への対抗力となり、細川、小泉両元首相の合体による知名度の高さは、都民が石原さんを長らく支持した構図(composition)そっくりだ。

 ④ただし、細川さんが東京に直接かかわる関係拠点をこれまで置いていない経歴(いわゆる落下傘候補)に、大都市東京への電力供給に影響する脱原発主張がクロズアップされて不都合を強いられる可能性のある都民の判断にどう影響するのか、すんなり石原さん支持のようにはいかない要素はある。
 こちらの人事(立候補者)は、しばらく注目を集める。

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