74 桜花ちらばちらなむ ちらずとてふるさと人のきても見なくに
僧正へんぜうによみておくりける
これたかのみこ
桜の花よ、散るなら散ってしまえ。散らなかったとしても、故郷の人(遍照ノコト)はきてもくれないのだから。
惟高親王:844~897。文徳天皇の長子でありながら、藤原良房の支持を得られず、皇位につけなかった。872、28才で出家、隠遁生活を送る。
「世が世なら、わたしだって」という思いが伝わる歌だ。
古今集には、もう一首採録されていて、それが次。
945 白雲の絶えずたなびく峯にだに住めば住みぬる世のこそありけれ
しら雲が常時たなびくような山奥に住むことになったのですが、(私がそうなったとしても、何の変化もない)そんな世の中なのですね~
私が隠遁生活に入れば、世間はびっくりして、引き留めようとするに違いない、と思い込んでいたのに、という思いが込められているように思えます。
僧正へんぜうによみておくりける
これたかのみこ
桜の花よ、散るなら散ってしまえ。散らなかったとしても、故郷の人(遍照ノコト)はきてもくれないのだから。
惟高親王:844~897。文徳天皇の長子でありながら、藤原良房の支持を得られず、皇位につけなかった。872、28才で出家、隠遁生活を送る。
「世が世なら、わたしだって」という思いが伝わる歌だ。
古今集には、もう一首採録されていて、それが次。
945 白雲の絶えずたなびく峯にだに住めば住みぬる世のこそありけれ
しら雲が常時たなびくような山奥に住むことになったのですが、(私がそうなったとしても、何の変化もない)そんな世の中なのですね~
私が隠遁生活に入れば、世間はびっくりして、引き留めようとするに違いない、と思い込んでいたのに、という思いが込められているように思えます。