水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(67)

2015-02-26 11:16:15 | 古今和歌集
28 ももちどりさへづる春は 物ごとにあらたまれども 我ぞふりゆく
題しらず
読人しらず

ももちどりがサエズる春になり、世の中では物事の仕切り直しが種々おこなわれますが、私はただただ年老いていくだけです。


まったく同感です。加齢とはこういうことか、と思う今日ここごろです。


そんなことより、この歌が「古今伝授」の一つのことばを含んでいることが重要。

古今伝授=古今和歌集の解釈を師匠から弟子に秘伝として伝えること。細川幽斉の籠城戦を、彼の戦死による伝授の途絶を恐れた朝廷が介入、講和させた話は有名。「三木三鳥」といい、ももちどり、はそのひとつ。

ももちどり=鶯、であろうと言われているが、実は一般にはわかっていない。伝授された人のみが知る。
たぶん、現在まで、皇室関係で伝授が続いているのだろう。


ももちどり以外の「三木三鳥」は、をがたまの木、めどにけづり花、かはなぐさ、喚子鳥(ヨブコドリ)、稲おほせ鳥。
順に、歌などを紹介するつもり。