水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(64)

2015-02-18 09:11:31 | 古今和歌集
414 きえはつる時しなければ 越路なるしら山の名は雪にぞありける
越の国へまかりける時、しら山を見てよめる
みつね

(雪が)消えることがないことが理由で、「しら山」という名が、この山につけられたのですね~


白山を詠んだ歌として、昨日の宗岳大頼や、藤原兼輔(1/7記事)の歌を紹介したが、古今集には、まだある。


383 よそにのみ恋ひやわたらん 白山の ゆきみるべくもあらぬわが身は
越のくにへまかりける人によみてつかはしける
凡河内みつね

(あなたのことを)遠くから心配することになります。なんせ、私は(ごいっしょして)白山の雪をみることもかなわぬのですから


上の2首の作者は同じです。383の歌を詠んだのち、越に赴任する機会を得て、414を詠んだ、ということでしょうか。


980 思ひやる越の白山 しらねども ひとよも夢にこえぬ夜ぞなき
越なりける人につかはしける
きのつらゆき

白山のことは想像するだけで、実際は知らないのですが、夢の中では、(あなたに会いに行くために)毎夜山越えしています。


3月の新幹線開通によって、白山の神々しさに心打たれ、そのファンになる人々が多数でてくるにちがいありません。