水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(62)

2015-02-12 11:12:15 | 古今和歌集
105 霞立つ春の山辺はとほけれど 吹きくる風は花の香ぞする
寛平の御時きさいの宮の歌合のうた
ありはらのもとかた

かすみがかった景色のむこうに見える山は遠いのだが、そちらから吹いてくる風には花の香りがするような気がする。


104 春霞色のちぐさに見えつるは たなびく山の花のかげかも
寛平の御時きさいの宮の歌合のうた
藤原おきかぜ

かすみがかった景色が、なんとなく各種の色がまじりあっているように見えます。たぶん向こうの山に咲き始めた花の色をうつしているのだと思います。


寒さの大底を、やっと抜け出たようだ。
今日は、春を待ち焦がれる気分を詠った、と感じる歌を選んでみた。

素直な歌、と感じるのだが、歌合に発表した歌だそうだから、練りに練っているのでしょうね~。
和歌道の奥深さを感じさせられました。