水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

論語(313)

2013-05-25 09:42:48 | 論語
庶矣哉、富之、教之(子路第十三の9)

庶(オオ)きかな、之を富ます、之を教えん。


全部で35字で成り立つ、この節はわかりにくい。孔子の言は、上の三つ(7字)だけ。

全体の意味合いを解釈すると次のようになる。

弟子の冉有を従えて衞の国を通りかかったとき、孔子先生がおっしゃった。

「なにもかも多いね~」(庶矣哉)。

それを聞いて冉有が、「もう目いっぱい多くなっています。次にすることは何でしょうか?」

孔子の答えは、「富ますことでしょう」(富之)。

冉有の質問が続く、「もう十分富んでいます。次にすることは何でしょうか?」

孔子の答えは、「教育でしょう」(教之)。


たぶん、今の中国共産党政権は、「富之」の段階と認識していいだろう。
では、「教之」の段階になるまで、これからどれほどかかるのだろうか?

歴史的に概観すると、中国は庶民を食わすことのできる人が権力を握ってきた、といえるらしい。
現政権も、20億になんなんとする人々をひもじい思いをさせぬために懸命の努力を払っているのだろう。
その努力のあらわれのひとつが、国土・領海の膨張工作に違いない。
もしそうなら、真の意味合いでの諸外国と友好関係なんて、作り出せるわけがない。
なにせ、人民を食わしていかねばならないからだ。