アメリカのブッシュ大統領は、19日にビッグ3に対する
救済策として、先ず、資金繰りが逼迫しているGMと
クライスラーの破綻防止に備えて、つなぎ融資を行う
ことを発表しました。
両者の破綻は、深刻な景気後退を招くとして、GMに
134億ドル(約1兆1000億円)、クライスラーに40億
ドル(約3600億円)と総額174億ドルになります。
来年3月末までに、債務や人件費の削減についての
経営の合理化案を作成して提出するという、当然の
ありきたりの条件が付いているだけです。
全米自動車労組(UAW)との人件費削減交渉が容易に
伸展する目途がない中で、国民からの不満も予測されます。
GMのワゴナー会長は「救済策を評価して、事業再建計画を
着実に進めて、新車の品質改善や環境技術の向上などに
努めて企業の競争力を高めると述べました。
アメリカの政府の公的資金による自動車産業界への
支援は、欧州やアジアの国々でも自国の自動車産業の
支援に公的資金を投入することへの障害の壁を低くした
ことにつながります。
欧州連合(EU)ではすでに、域内の自動車産業界の
苦境に備えて、50億ユーロ(約6200億円)の支援策を
11月に決めていますが、欧州連合議長国のフランスの
サルコジ大統領は、更に自動車産業界への支援を拡充
する方針を明らかにしています。
アジアなどの各国でも、こうした政府による自動車産業
の支援を行う動きが強まるでしょう。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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