米上下院での公聴会を終えて、いよいよ来週から支援に
付いての審議が始められるのに先立って、5日に政府と
議会側でビッグスリー支援の方向で合意が出来たと
報じられています。
ビッグ3の金融危機などに備えて、すでに議会に提出
されている250億ドルの内、150億ドルを緊急性の
高い支援金として前倒しで投入する案のようです。
一部では、すでにGMは12月末で40億ドルの資金
ショートが発生し、目途が立っていないと報じています。
議会で承認されれば、何とか年内の破綻は回避される
でしょうが、年明け以降も綱渡りが続くことになります。
再建計画などについての精緻な検証をし、修正を加えて
確度の高い計画案にしてから、支援の可否を決するのが
国民に対する議会としての責務だとの原則論が通らない
ほどに、アメリカ国内は浮き足立っている感じです。
ブッシュ大統領としても、退任直前のビッグ3破綻を
置き土産にしてオバマ氏に引き継ぎたくないでしょうから
初めに救済資金投入ありき、と言えそうです。
特に、発表された11月度の雇用統計の極度の悪化が
年内破綻の回避を後押しをしていることも事実でしょう。
非農業部門の雇用者数が34年前の第一次石油危機
以来の減少幅、53万3000人を記録したことです。
ビッグ3が破綻すれば400万人の雇用に影響が及ぶと
言われているだけに、このインパクトは強烈です。
国民の税金をムダに使うなとの反対意見も強い中で
週明けからの米議会の審議が注目されています。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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